
先日、故郷の群馬に日帰りした折、いつものように駅の売店で地元の上毛新聞を買ったところ、そこに掲載されていたのが幻想的な虹の写真。
舞台となったのは磯崎新先生の名作、ぐんま天文台。
高山村にあります。
天文台の本体建物もいいのですが、私は野外につくられたモニュメントが好きです。
高山村というのは、夜空の星以外はなにもないというのがウリで、だから日本最大級の天文台をつくったというわけです。
車のライトなど人工の光をなるべく遮断するため、はるか下の駐車場から延々遊歩道を歩かされます。この道がなかなかいい、ロマンチックです。
登りきった標高885mの山上にあるのがイギリスの巨石建造物遺跡「ストーンヘンジ」を模したストーンサークルと、18世紀インドの天体観測施設「ジャンタル・マンタル」の一部(サムラート・ヤントラとラシバラヤ・ヤントラ)を再現した野外モニュメントです。
この天文台の何といってもすばらしいのは、「夜間開館」だということ(そりゃあ天文台だから当然といえば当然ですが)。
息子に聞いたら群馬の若者のデートコースになっているとのこと。
夕暮れに到着し、ストーンサークルの中に立ち瞑想。山上からはるかな山なみを望み、やがて夜の帳が下りる頃、天文台に入館し、天体望遠鏡で宇宙の星を堪能する。
磯崎新ファンとしては必見の建築です。
ついでにご紹介するのは、奈良の「なら100年会館」をモチーフにした磯崎新先生の版画です。
磯崎新「闇 1」
1999年 シルクスクリーン
58.3×77.0cm(紙70.0×90.0cm)
Ed.35
価格:157,500円(シート、税込)
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