椿会の春チラシ


 銀座の資生堂ギャラリーは1919(大正8)年に開設された、現存するものでは日本最古のギャラリーです。大正、昭和、平成の三代にわたって多くの作家たちの発表場所として活動してきました。
 私は縁あって、1995年に刊行された「資生堂ギャラリー七十五年史 1919~1994」の編集を担当し、膨大な資料類と格闘したものですから、その歴史には少しばかり通じています。
 同書は732ページの分厚いものですが、私たちが書いた草稿はその倍ありました。編集の段階で泣く泣く捨てた興味深いエピソードは山ほどある。いずれそのあたりのことも書いてみたいと思っています。
 ともあれ刊行から12年、今年2007年で資生堂ギャラリーは88年の歴史を刻んだことになります。人間でいえば米寿。
 同ギャラリーの主催展として60年間も続いてきた展覧会が「椿会展」です。
梅原龍三郎、岡鹿之助、奥村土牛など、椿会展に出品された作品を展示する「椿会の春 60年の輝き」という記念展が、並木通りの旧本社ビルのHOUSE OF SHISEIDOで、明日1月9日~3月11日の会期で開催されます。
二階の一角には、資生堂ギャラリーの歩みをまとめたパネルや、貴重な資料類も展示されます。
ぜひお出かけください。

資生堂ギャラリー七十五年史』500頁より
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