小野隆生・永井桃子


このところ企画展が続き、私はもちろん、スタッフもばて気味だ。
閑古鳥のなく企画展(実はときの忘れものはいつもなのですが)は暇でよさそうなものだが、やはり売れないと辛い。
かといって今回のジョック・スタージス展のように、お茶を買いにピーコックに走らなければならないほどの混雑もまた疲れる。

いつもの静寂に戻った画廊に、倉庫から少し大きめの作品を運んだ。
企画展のないときに、そのときの気分で、好きな作品をあれこれ倉庫から引っ張り出し常設展示をするのは、画廊主のひそかな愉しみである。意外な組み合わせが面白い。
そういえば、私の最初のパトロンだったFさんの病床には、川上澄生の「南蛮船」と、イブクラインのブルーのオブジェがあった。ああいう取り合わせはコレクターの特権だなあと感服したのを覚えている。

よくお客様から「この展覧会が終わったら作品返しちゃうんですか」というお尋ねがある。
ときの忘れものは、企画展のほとんどは全作品を買い取っています。だからたとえ一点も売れなくて終了しても、倉庫に山と積んでありますので、いつでもご希望があればご覧いただけます。

と、そんなわけで、今週は、小野隆生、永井桃子の個展発表作品と、新着のホンマタカシやクリストなどの大きな作品を高い天井(5メートル)を生かして展示しています。
どうぞお出かけください。

左上/小野隆生 Takao ONO「忘れていた日に」
 1995~2007 油性テンペラ・合板切抜き 
 126.0×100.0cm Signed

右上/小野隆生 Takao ONO「風で開いた窓」
 1998 油性テンペラ・合板切抜き 
 75.0×102.0cm Signed

左下/永井桃子 Momoko NAGAI「光途~窓から3」
 2006 油性・キャンバス 
 80.4×100.0cm(40号) Signed

右下/永井桃子 Momoko NAGAI「光途~窓から4」
 2006 油性・キャンバス 
 80.4×100.0cm(40号) Signed

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