ピーター
ピーター・フィリップス Peter PHILLIPS
「獅子座」
 1970 シルクスクリーン
 81.0×61.0cm 限定3000部
 サイン有り 額付

◆今回の現代美術オークションの中でも異色な(お買い得)作品がロンドン・ポップを代表するPeter PHILLIPSの作品でしょう。シルクスクリーンによるメタリックな表現はいかにも60年代ですね。
ポップ・アートというと、すぐにアンディ・ウォーホルを連想し、アメリカ発祥とお思いの方も多いでしょうが、発祥はビートルズと同じイギリスです。
私個人の回想でいうなら、南画廊の志水さんからいただいたリチャード・ハミルトンの版画がポップ・アートとの最初の邂逅でした。
リチャード・ハミルトンが知的な雰囲気をもつのに対し、この「獅子座」いかにもロックという感じですね。

◆ピーター・フィリップス Peter PHILLIPS は、1939年イギリス、バーミンガム に生まれる。バーミンガム美術学校に学んだ後、ロンドンのロイヤル・アカデミーに進み1962年に卒業。1966年スイスに本拠を定めるが、世界各地を旅行し制作を続ける。1961年ロンドンのRBAギャラリーの「ヤング・コンテンポラリー」展に、翌62年ポップ・アートの拠点シドニー・ジャニス画廊の「ニュー・リアリスト」展に出品。1962年にサンフランシスコ近代美術館などアメリカ各地を巡回した「今日のイギリス美術」展や、65年にストックホルム近代美術館で開催された「オプ・アンド・ポップ」展などに出品し高く評価される。1967年ストラットフォード・アポン・エイボンのシェークスピア劇場の玄関をデザインし、1976年にはハンブルグ美術協会の「ポップ・アートの再発見」展に出品。「ビルボード」誌などの商業雑誌の写真を題材にしながら、その形態を明快な平面に変え、メタリックな彩色を加えて大画面に構成する作風が知られている。