宇治山哲平

出品番号9.
宇治山哲平
「朗」
 1976年 キャンバスに油彩
 33×24cm(F4号) サインあり 額付

◆今回の現代美術オークションには、異色の抽象画家・宇治山哲平の油彩も出品しています。
昨年、東京都庭園美術館で開催された「宇治山哲平展」をご覧になって、こんな面白い画家がいたのかと思われた方も多いでしょう。
オノサト・トシノブや瑛九、難波田龍起らと同じ世代ですが、独自の道を歩み、まさに色彩の交響楽とでもいうべき、華やかで躍動感あふれる抽象画を制作しました。

◆宇治山哲平は、1910年(明治43)大分県日田市生まれ。独学で木版画技法、日田工芸学校で漆芸蒔絵の技術を習得したのち油絵に転向します。国画会展を主な作品発表の場とし、美術団体連合展や日本国際美術展、現代日本美術展等に出品。昭和36年には、大分県立芸術短期大学教授に就任し、「絵画シリーズ」の抽象スタイルを展開して同46年毎日芸術賞を受賞。同年、県立芸術短期大学学長に就任。昭和48年西日本文化賞受賞。昭和51年には神奈川県立近代美術館、北九州市立美術館で、同56年には、大分県立芸術会館で大規模な個展が開催されました。1986年(昭和61)死去。