グラフィックデザイナーとしてだけでなく、ペインター、映像作家としても知られる粟津潔の展覧会をご紹介させていただきます。
タイトルの「複複製に進路をとれ」は、もちろんヒッチコックの映画のタイトルからのパロディですが、1960年代末に赤瀬川原平が使い始め、それが、当時のさまざまな分野のアートにおいて共通認識となり、粟津自身も自分の活動を説明する際に使っていました。この展覧会は、「粟津作品における『複製』と芸術における『複製』という問題を掘り下げ、粟津の60年間の活動と作品を再評価するとともに、複製芸術についていま一度見直そうという展覧会」(展覧会ホームページより)です。1970年代を中心に、粟津のジャンルを横断した活動を、ポスター、版画、漫画、写真、映像、ペインティング、ブックデザインなどで紹介しています。
展覧会の会場である川崎市民ミュージアムのロゴをデザインするなど、粟津潔は、このミュージアムの設立から深くかかわってきました。この展覧会は、その開館20周年記念展として開催されています。
【会  期】 2009年1月24日(土)~3月29日(日)
【休 館 日】 毎週月曜日、2月12日(木)
【会  場】 川崎市民ミュージアム
【開館時間】 午前9時30分~午後6時(入館は午後4時30分まで)
【入 館 料】 一般:800円、大高生・65歳以上:500円、中学生以下無料

粟津潔「黒の椿」黒の椿
1981年 木版
14.5×10.0cm Ed.1000
サインあり

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