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<<ギャラリーときの忘れものだより>>
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画廊では「第19回瑛九展~時を超えて」を開催中です。瑛九が生前出版した二つのフォトデッサン作品集のうちのひとつ『真昼の夢』の9点揃いを展示しています。サイズはもうひとつの『眠りの理由』に比べて小さいですが、型紙を使ったフォトデッサンの完成度の高い作品ばかりです。瑛九は2000点以上のフォトデッサンを制作したといわれています。同様の技法として、フォトグラムやマン・レイのレイヨグラフなどありますが、これだけの点数を制作した作家は世界中どこにもいません。油彩、フォトデッサン、銅版、リトグラフとそれぞれにおいて独特な作品を遺している稀有な作家といえます。
作品は、すべて販売しておりますので、お気軽にお問い合わせください。
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<<今週の話題~高梨豊展>>
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竹橋の東京国立近代美術館で「高梨豊展 光のフィールドノート」を見ました。最近の東京都写真美術館での観客の入りを見ていると、この日の展示室の中は、少し寂しいものを感じさせました。展示は、シリーズごとに15のパートに分かれていて、「オツカレサマ」や「next」はポートレートですが、他はほとんど街が主人公の写真です。こういった都市の風景や、街の風景は、撮影してから年月が経つと、作家が意図するしないにかかわらず記録としての側面も持つようになります。先日、新日曜美術館で北海道の写真家・飛騨数右衛門の作品を紹介する中で、「記録が記憶を呼び起こす」というゲストの言葉がありましたが、まさに作品の中にかつて自分の生活の場であった場所を見出せば、その写真は、その人にとって特別なものとなるでしょう。高梨豊の写真は、その最初から記録としての一面も持っていましたが、シリーズとして捉えることで、単なる記録ではないことが見えてくる。そういう展示でした。
写真の常設で、神谷俊美の「東京神話」を展示していましたが、高梨と比較させるためにカップリングさせたのか分かりませんが、同じ傾向の作品なのでちょっとおなか一杯になってしまいます。別のタイプの作家にしたほうが良かったのでは。2階の展示室では、コラージュ作品の特別展があり、瑛九、北脇昇、クルト・シュヴィッタース、ジョセフ・コーネルの作品を見ることができます。1階では、横山大観の「生々流転」が展示されていました。あの自由な構図は日本画ならではでしょう。素晴らしい作品です。どうぞ常設もゆっくりご覧下さい。
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<<今週のオークションから>>
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ときの忘れものでは、写真展を随時開催しております。今週は主な取扱作家の作品や、珍しい写真集などを格安スタートで特集いたします。
◎秋山庄太郎 薔薇「Rose」シート
◎アンドレ・ケルテス[Lost Cloud, 1937, NewYork]
◎イリナ・イオネスコ オリジナルプリント(11)
◎ホンマタカシ「Hyper Ballad ~ 2007-1」
◎ジョン・ハートフィールド 33フォトモンタージュ
◎[名取洋之助と日本工房]山名文夫/土門拳
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◆ペシャワール会支援チャリティー・オークション!
http://search.auctions.yahoo.co.jp/search/auc?p=%CB%BA%A1%FA%A1%A1%A5%DA%A5%B7
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ペシャワール会支援のためのチャリティー・オークションも3年目を迎えました。今年も引き続き行いますので、趣旨をご理解いただき、コレクションをしつつ、支援活動ができるというチャリティー・オークションにご協力くださいますようお願い申し上げます。ぺシャワール会は、1983年9月、中村哲医師のパキスタン北西辺境州ならびにアフガニスタンでの医療活動を支援する目的で結成されました。2000年夏からは戦乱についで今世紀最悪の干ばつに見舞われたアフガニスタンの村々で約1,000カ所以上の水源(井戸、カレーズ)確保作業を継続しています。その活動の支援として、2006年1月から毎週、コレクション作品を継続してヤフーオークションに提供します。落札者の方には、落札金額の全額を「ぺシャワール会」の郵便振替口座に振り込んでいただきます。目標は、1,000万円です!どうぞご協力よろしくお願いいたします。

★先週ご協力いただいた金額 1,000円 

★目標まであと 9,671,282円 ご協力よろしくお願いいたします!