ただいま開催中の「マン・レイ展」より、出品作品をご紹介します。
第1回目は、「ニューヨークのマルセル・デュシャン」です。

マン・レイが、デュシャンに出会ったのは、マン・レイが、まだニュージャージーのリッジ・フィールドで最初の妻アドン・ラクロアと暮らしている頃で、デュシャンがマン・レイの家を訪ねて来たようです。デュシャンはすでに1913年のアーモリーショーで展示した「階段を降りる裸体No.2」で知られた存在でした。英語のできないデュシャンとフランス語を話せないマン・レイは、その日は、テニスをしただけで、あまり意思の疎通はなかったように自伝「セルフ・ポートレイト」に書いてあります。ニューヨークに戻ったマン・レイは、英語が上達したデュシャンと急速に親密になり、二人はニューヨーク・ダダの運動を起こしますが、全く反響が得られず、マン・レイは「ダダは、ニューヨークには住めない。」とパリ行きを決意します。それが1921年のことで、この作品は、その頃に撮影された30代半ばのデュシャンの姿です。
ray_08_newyork-duchampニューヨークのマルセル・デュシャン
1921年 ゼラチンシルバープリント
イメージサイズ:28.0×21.0cm
裏面にスタンプあり

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