今頃このブログを旅先でご覧になっている方もいらっしゃるでしょうか。旅先に行ってまでご覧いただけるのでしたら、これはもう、ひじょうに嬉しいことであります。
先日ヤフーオークションのニュースレターにも書きましたが、4月に北京で見てきましたことを少しばかりご報告いたします。

ずいぶん前に貯めていて忘れ去っていたというか、最初から自覚のなかったマイレージによって、北京に行ってくることができました。マイレージのありがたみを初めて知りました。
2009年4月16日の夜、成田を発って北京へ、17日から19日まで歩き回り、20日朝北京を発って帰国するという、実質3日間の旅でした。今回の目的は、16日から19日まで北京市内で開催されたCIGE2009(China International Gallery Exposition)というアートフェアを見ることと、今話題の画廊地区を見ることという二つでした。それで時間があれば観光も、といった程度です。

20090417091CIGE着いてから一夜明け、東安門大街にあるホテルを出て、繁華街の王府井を抜けて地下鉄に乗り、10分足らずでCIGEの開催されている中国国際貿易中心のある国貿駅に着きました。もっとはずれのほうかと思っていたので、近くて意外でした。地下鉄の駅とこのビルはつながっているのですが、かなり大きいビルでCIGEの入口がどこにあるか分からずインフォメーションで聞きました。つまり、どこにも案内のサインがありません。そういうものでしょうか。
今回はCIGEに出店しているギャラリー椿さんにたいへんお世話になりました。私は北京は初めてでしたので、ここに来れば知っている方がいると思うだけでずいぶん気が楽でした。この日の午後には椿原社長に連れられて草場地(ギャラリーがいくつもかたまってある地区で、798地区より新しい)へのバスツアーに参加させていただいたり、夜にはSOKAギャラリーのオープニングにも連れて行っていただきました。
CIGEの会場は1階と2階に分かれていて、1階が各ギャラリーのブースがあり、2階は「MAPPING ASIA」と題した一人の作家の個展形式になっています。私が行った二日目の午前中は人もまばらで、ちょっと寂しい観客数でした。
CIGE2階最初2階を見て廻りました。面白い作品がいくつもありましたが、結構日本のアニメの影響が見受けられる作品が多かったように思います。写真は撮っていいのかなあと思いながらコソコソ撮っていましたが、実は、中国の人たちは写真大好きで、そこらじゅうで作品と記念写真を撮っていました。彼らは、オブジェがあったら基本的に触ります。そして、壁のタブローに手をかけて記念写真を撮るのも珍しくありません。作品を扱う側う立場からすると見ていて冷や汗ものですが、そう、ここは中国です。日本ではありません。
このあと、草場地や798地区に行ったときには、そこらじゅうに「触らないで下さい」と書いた紙が貼ってありました。
CIGE1階1階のほうが広く、67の画廊が出店していました。ほとんどが中国、韓国、台湾の画廊です。タブローは2階同様、キャラクター的なものや写実的な具象画が大半を占めていました。写真は、中国の北京798映画廊や日本のツァイト・フォト・サロンが古い作品を出していたくらいで、あとはどこもコンテンポラリー作品です。ある画廊で展示していた2mくらいある写真作品に興味を持ったので、もっと小さなサイズがないか尋ねたら、これが小さいサイズだと言われ、唖然としました。何に限らず大きな作品が多いのです。ブースにいる女性の中には英語の全くわからない子もいましたし、価格も知らない状態で、オーナーがいないと何も情報を得られないこともありました。これは798などの画廊街でも同様でした。プライスリストが置いてないんですね。交渉次第なのでしょうか。

この後、最終日にも会場を廻りました。観客は多少増えてはいたように見えたものの、作品には売れたことを示す赤丸はあまり見受けられませんでした。日本から出店してた画廊も完売のところもありましたが、そうでなかったところのほうが多かったのではないでしょうか。このようなアートフェアでは、作品が売れることはもちろん大切ですが、他の国の画廊とリレーションを作ったり、自分の画廊の取り扱い作家を知ってもらうということも、この後の商売にはひじょうに重要です。その意味では、目先の販売にはある程度目をつぶることもあるようですが、やはり売れないとモチベーションが上がりません。きついものです。
この続きはまた次回。

中国でもプロジェクトが進行中の建築家・磯崎新先生の作品をご紹介します。
0001-006磯崎 新「ヴィッラYa
1978年 シルクスクリーン
47.0×47.0cm
Ed.75 サインあり
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中津万象園 全景◆香川県丸亀に300年の歴史を誇る大名庭園「中津万象園」があります。15,000坪の庭園と付設する丸亀美術館で「磯崎新版画展 宮脇愛子展」が4月25日~6月21日まで開催されています。会期中無休ですので、連休にお出かけください。

丸亀チラシ表丸亀チラシ裏