ときの忘れものでは、19日(土)まで、「ジョナス・メカス新作写真展」を開催中です。
今回の主人公であるメカスさんは、来年ロンドンで開催する個展の準備で忙しいため来日しませんが、名代として上海に留学中の子息セバスチャンさんが来日してくださいました。筆者は、2006年にニューヨークのメカスさんの家を訪ねたときに一度お会いしたのでこれで二度目ですが、物腰の柔らかな好青年といった感じです。1981年生まれとのことなので、メカスさんが58歳の時の子供ということになります。
セバスチャン200909左から、綿貫不二夫、セバスチャン、綿貫令子、尾立麗子

セバスチャンさんは、今年の初めから上海に留学し、呉語を勉強しています。以前には1年間北京で北京語を勉強するなど、なかなかの中国通です。
日本は初めてで、28日の14時に成田に着いて、その足でときの忘れものにいらっしゃると聞いていたのに、17時になっても現れず、これはどこかで迷っているなと思ったのですが、メカスさん同様携帯電話を持たない主義なので連絡が出来ない。すると18時を過ぎてようやくいらして、話を伺うと、確かに少し迷ったが、ここに来る前に渋谷を歩いてきたと嬉しそうにおっしゃいました。
sebastian02翌日には、渋谷から原宿を通って外苑前のときの忘れものまで歩いてきて、そのあと新宿まで歩くとのこと。彼は歩くのが好きらしく、かつて、イタリアからスペインまで3ヶ月かけてあるいたそうです。途中にはアルプスとピレネー山脈がありますが、そこも歩いて超えたらしい。見かけによらず逞しいようです。
初日の昨日も夕方に来てくださり、お客様と話を交わしていました。
今回、メカスさんから京都には行くように言われて来たそうで、明日、歌舞伎を見た後、京都に向かう予定です。
5日(土)のギャラリートーク(吉増剛造さん)のときも画廊にいらしてくださいます。
翌6日には離日なさいますが、次回はメカスさんと来たいとおっしゃってますので、早ければ来年の5月に再来日することになるでしょう。

この作品を指差して、「これは多分僕だ。」とセバスチャンさんがおっしゃいました。ちょっと詳細が分かりづらいですが、そういったところもメカスさんの作品の面白さです。
0909-38作品38
CIBA print
35.4×27.5cm
signed

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◆ときの忘れものは、9月1日(火)~19日(土)まで、「ジョナス・メカス新作写真展」を開催中です。つい先日、ニューヨークから到着した新作45点を展示しています。
詳しくはホームページをご覧下さい。

●9月5日(土)17時からのギャラリートーク(詩人・吉増剛造)は既に定員に達しましたが、同日18時半から、吉増剛造さん、セバスチャン・メカスさん(メカスさんの息子さん)らを囲んでのパーティにはどなたでも参加できます。