先日の連休に遅い夏休みを加えて、イタリアに行って参りました。その報告の第1回、まずはローマです。

ローマ0120日夜9時、1時間遅れでローマの空港に着くと、まず、イタリアらしい出来事が。電車で市内に向かおうと駅に行くと、数分後にローマ・テルミニ駅行きがありました。切符の自動販売機はあるのですが買い方が分からないので、机を出して切符を売っているおじさんの列に並びました。ところが、このおじさん、ひとりひとり伝票のようなものを書いているので、なかなか列が進みません。じりじりしていると、時計は電車の出発時刻に。しかし、電車は出ません。そのうちにようやく自分の番が来て切符を購入。同行の甥っ子とトランクを押してホームを走り、なんとか乗車できました。結局電車は、10分遅れで発車。別に遅れた説明のアナウンスなどありません。日本ではありえませんね。

ローマ02翌朝、まずヴァチカンに。地下鉄の駅から人の流れに付いて行くと、城壁に沿って延々と人の列が出来ていました。これはもしかしてヴァチカン博物館に入る人の列なのだろうか。インターネットで予約してあったので列の先頭に向かって歩きましたが、どこまで続くのかと思うほどで、ようやく入り口まで来ると、今度は予約者の列が。15分ほど並んで入場したのですが、先頭のところにどんどん横から人が入ってきます。別に係員も後ろに並ぶようには言いません。今回の旅行では、こういうことを何度も経験しました。「正直者はバカを見る。」
ローマ03ローマ04前回ここに来たのは16年前。もう何を見たのかも覚えていませんでしたので、見るものはどれも新鮮です。前に見逃してしまったラファエロの「アテネの学堂」は忘れずに見たものの、なぜかカラヴァッジョを見ずに来てしまい後悔しました。また、前回システィーナ礼拝堂では「最後の審判」の壁が修復中ですっぽりと隠されていたのにはがっかりましたが、今回はじっくり見ることができました。

ローマ05ゴッホこの博物館には古典しかないと思っていらっしゃいませんか。実は、ツアーの方たちが通り過ぎる部屋には、ゴッホもあればゴーギャンもあり、キリコのあればダリもあるのです。皆さんもったいない。

ローマ06サンピエトロローマ07ピエタサン・ピエトロ大聖堂に入ると、その大きさに甥っ子は驚いておりました。無理もありません、日本ではこのような大きさの建造物を見ることはないでしょう。大きさという点ではドーム球場のほうが上かもしれませんが、大聖堂はそれとはまた違った大きさと荘厳さを感じさせます。ミケランジェロのピエタも美しい!

ローマ08ローマ09ここのクーポラからの眺めは素晴らしく、途中のテラスまではエレベーターがありますが、そこからの92mは自分の足で登らなければなりません。クーポラの形に沿って壁が斜めになる場所もあって歩きづらかったりしますが、一度登り始めたら引き返せない一方通行です。そんな思いをした後の頂上からのローマの眺めは最高です。それにしても込んでいました。

ローマ10ローマ11

第1回は、ヴァチカンだけで終わってしまいました。この続きはまた次回。


◆ときの忘れものは、9月29日(火)~10月17日(土)まで、「生誕100年・未来派ドミニコ・ベッリ展」を開催しています。
ドメニコ・ベッリ展DM未来派は、20世紀前半にイタリアで展開し、国際的にも大きな影響を及ぼした前衛運動であり、美術や文学にとどまらず、音楽、演劇、映画、写真、建築、グラフィック・デザイン他、広範な分野を変革しようとした運動でした。今まで日本ではほとんど紹介されることのなかった未来派の画家・ドメニコ・ベッリの油彩作品8点を展示します。