イタリア視察報告の第四回です。
この旅行のふたつめの目的地フィレンツェでは、もちろんウフィツィ美術館とアカデミア美術館に行くつもりで、前もってインターネットで日時指定のチケットを予約しました。ところが、予約確認のメールが来ず、どうしたことかとメールで問い合わせたところ、私のメールアドレスでのトランザクションがないという回答。しかし、すでにカード会社には請求が来ていました。確かにあの時、多少は酔っていたかもしれませんが、二度も同じようにメールアドレスを入力し間違えるとは考えられず、入場できるのだろうかと不安なままフィレンツェを訪れました。
朝一番8時にウフィツィ美術館の予約受付に行ったところ、予約者の名簿があって、私の名前を見つけてくれました。しかし、予約した時間が13時半だったので、また後で来いという冷たい言葉。なぜ今チケットをくれないのか不思議でしたが、あとで来た時、予約時間より前でしたが、その時間のチケットを渡されました。そういうことだったのですね。
翌日、アカデミア美術館でも同様に問題なく入場できました。ホッとしました。
まず訪れたのは、サン・マルコ美術館。ここは、13時半に閉まるので、午前中に行かなければなりません。1階の展示室はさておき、まずは階段を上って2階へ。踊り場を曲がるとその視線の先、2階の壁にはフラ・アンジェリコの「受胎告知」が500年の時を超えて柔らかな光を放っていました。この日は、素晴らしい晴天で、並んだ僧房の小さな窓から差し込む陽光がさわやかでした。この静寂とは変わって、1階の展示室は団体客で埋め尽くされてゆっくり見ることが出来ず、残念でした。
まだ足が疲れる前にと、ドゥオーモのクーポラに上りました。天気が良かっただけに、もう汗だくです。それでもトップからの素晴らしい眺めは疲れを忘れさせてくれました。ここで、日本にハガキなど書いて、しばし優雅な時間を過ごしました。


サン・ロレンツォ教会とミケランジェロの作った図書館を見て、中央市場の食堂でランチ。ランプレドットと鶏肉の煮込み、サラダと赤ワインで13.5ユーロです。



食後、メディチ家の礼拝堂、ミケランジェロの「昼と夜」を見て、ウフィツィ美術館へ。
さっき飲んだ赤ワインが効いて、眠くなってしまい、ボッティチェリのヴィーナスの前でひと眠り。贅沢です。ここには、見るたびにうっとり見てしまうフィリッポ・リッピの「聖母子」、ダ・ヴィンチの「受胎告知」など好きな作品が多く、何度来てもそのたびに感動させられます。
この日はこのあと、ピッティ宮のパラティーナ美術館、現代美術館を見て、ボーボリ庭園を回りました。このセット券を買うときに「今からではすべて周るのは無理だ。」とアドバイスされましたが、「YES, WE CAN!」と言って売ってもらいました。実際、かなり早足で見て周ることになりましたが、ボーボリ庭園では、時間が余って、今まで行ったことのない端っこまで行くことができました。その代わり、帰り道が長くなったのは言うまでもありません。


夕食は、フィレンツェに来るといつも行く穴倉バールで。大きいデキャンタを頼んだら1リットルのが出てきてちょっと心配になりましたが、一応空にしました。


ただいま開催中のドミニコ・ベッリ展より「静かなる大気」をご紹介します。
落ち着いた色調ですが、グレーの綴れ折の道がリズムを生み出していて、動きを感じさせます。
ドメニコ・ベッリ Domenico Belli
「TRANQUILLO METERICO 静かなる大気」
1973
アクリル
50.0x72.0cm
サインあり
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
◆ときの忘れものは、9月29日(火)~10月17日(土)まで、「生誕100年・未来派ドミニコ・ベッリ展」を開催しています。
未来派は、20世紀前半にイタリアで展開し、国際的にも大きな影響を及ぼした前衛運動であり、美術や文学にとどまらず、音楽、演劇、映画、写真、建築、グラフィック・デザイン他、広範な分野を変革しようとした運動でした。今まで日本ではほとんど紹介されることのなかった未来派の画家・ドメニコ・ベッリの油彩作品8点を展示します。
この旅行のふたつめの目的地フィレンツェでは、もちろんウフィツィ美術館とアカデミア美術館に行くつもりで、前もってインターネットで日時指定のチケットを予約しました。ところが、予約確認のメールが来ず、どうしたことかとメールで問い合わせたところ、私のメールアドレスでのトランザクションがないという回答。しかし、すでにカード会社には請求が来ていました。確かにあの時、多少は酔っていたかもしれませんが、二度も同じようにメールアドレスを入力し間違えるとは考えられず、入場できるのだろうかと不安なままフィレンツェを訪れました。
朝一番8時にウフィツィ美術館の予約受付に行ったところ、予約者の名簿があって、私の名前を見つけてくれました。しかし、予約した時間が13時半だったので、また後で来いという冷たい言葉。なぜ今チケットをくれないのか不思議でしたが、あとで来た時、予約時間より前でしたが、その時間のチケットを渡されました。そういうことだったのですね。
翌日、アカデミア美術館でも同様に問題なく入場できました。ホッとしました。
まだ足が疲れる前にと、ドゥオーモのクーポラに上りました。天気が良かっただけに、もう汗だくです。それでもトップからの素晴らしい眺めは疲れを忘れさせてくれました。ここで、日本にハガキなど書いて、しばし優雅な時間を過ごしました。
サン・ロレンツォ教会とミケランジェロの作った図書館を見て、中央市場の食堂でランチ。ランプレドットと鶏肉の煮込み、サラダと赤ワインで13.5ユーロです。
さっき飲んだ赤ワインが効いて、眠くなってしまい、ボッティチェリのヴィーナスの前でひと眠り。贅沢です。ここには、見るたびにうっとり見てしまうフィリッポ・リッピの「聖母子」、ダ・ヴィンチの「受胎告知」など好きな作品が多く、何度来てもそのたびに感動させられます。
この日はこのあと、ピッティ宮のパラティーナ美術館、現代美術館を見て、ボーボリ庭園を回りました。このセット券を買うときに「今からではすべて周るのは無理だ。」とアドバイスされましたが、「YES, WE CAN!」と言って売ってもらいました。実際、かなり早足で見て周ることになりましたが、ボーボリ庭園では、時間が余って、今まで行ったことのない端っこまで行くことができました。その代わり、帰り道が長くなったのは言うまでもありません。
夕食は、フィレンツェに来るといつも行く穴倉バールで。大きいデキャンタを頼んだら1リットルのが出てきてちょっと心配になりましたが、一応空にしました。
ただいま開催中のドミニコ・ベッリ展より「静かなる大気」をご紹介します。
落ち着いた色調ですが、グレーの綴れ折の道がリズムを生み出していて、動きを感じさせます。
ドメニコ・ベッリ Domenico Belli「TRANQUILLO METERICO 静かなる大気」
1973
アクリル
50.0x72.0cm
サインあり
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◆ときの忘れものは、9月29日(火)~10月17日(土)まで、「生誕100年・未来派ドミニコ・ベッリ展」を開催しています。
未来派は、20世紀前半にイタリアで展開し、国際的にも大きな影響を及ぼした前衛運動であり、美術や文学にとどまらず、音楽、演劇、映画、写真、建築、グラフィック・デザイン他、広範な分野を変革しようとした運動でした。今まで日本ではほとんど紹介されることのなかった未来派の画家・ドメニコ・ベッリの油彩作品8点を展示します。
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