アートフェア観戦記 ワニ
チューリッヒのアートフェアに11月13日から16日まで押しかけボランティアしてきました。
13日。そろそろ開場時刻の4時が近づき、入口の様子をうかがったり、自分の立ち位置を探してブース内をうろうろし、並べてあるパンフなどをまた耳を揃えてみたりとそわそわします。何のアナウンスもなく開場すると、ざわめきと人影が近づいてきて広い通路は人でいっぱい。多くのお客様が中まで入って、1つ1つの作品を熱心に見てくださいます。特に五味彬先生の屏風が人気です。
ちょっと会場内を探検。AからHまで区分けされたエリアは通路が入り組んでいるので迷うと出られなくなりそうです。チューリッヒ、ベルン、ミュンヘンなど近隣都市からの出展が多いですね。絵画・写真・オブジェ、すべてのギャラリーに特徴があり何回も見たくなります。
通路の途中にカフェテリアあり。ほの暗い照明の中テーブルに置かれたろうそくがゆらゆらとシャンパングラスに映っています。「さっきのあれを買おうかしら」と話しているのかな。
翌日は土曜日で家族づれが増えてきました。ベビーカーと同時に犬ものしのし歩き、出展者のも合わせると20頭くらいが前を横切って行きました。大型犬が多いです。
2日目ともなれば慣れたもので、Aエリア端に見つけたコーヒー屋でカプチーノ(無料)を何度もいただきました。昨日と違って今日はドーネーションのビンがあり、コインが5,6cmたまっていましたが、私は見えなかったことにしました。
さて日曜日。出足は少なく、出展者たちもすっかりくつろいであちこちでシャンパンやワインを傾けて話し込んでいる姿がみられます。
通訳の芹生さんと犬巡りに出発。ラブラドルのエリオットは3か月。犬の学校に通っています。セキュリティ犬のシェパード、会場内をパトロールしながら時々吠えて威嚇していますが、おとなしくなでさせてくれました。2回目に会った時は向こうから寄ってきて、「なでて、なでて」。
さて最終日は月曜で、人影はまばらです。
壁いっぱいに作品を並べてセールする人たち、撤収モードで片づけ始めたギャラリーの中、私たちは最後まで平常営業です。
私は一番好きなタマゴのオブジェをチェックしに行きましたが、売れなかったそうです。有名になりすぎて高いらしい。向かいのブースの輪切りのようなイスのオブジェは、お客さんが座ってしまい壊れたそうです。事故もありますね。
なんとなく閉場になり片付け開始。
アートフェアも終わってしまいました。
また来年チューリッヒに行きましょう! (ワニ)
*画廊亭主敬白
海外のアートフェアへの初出展となったチューリッヒには、開廊以来初めて臨時休廊してまで社長以下、4人が参加しました。ときの忘れものの顧客であり、英語の達者なワニさんがボランティアでの参加を申し出てくださり、随分と助けていただきました。
上記の文章はそのワニさんの観戦記です。
いくつかのブースをご紹介しますが、アートフェアの雰囲気はとても良く、熱心な来場者の対応に息つくヒマもありませんでした。
東京や大阪のアートフェアで感じていた居心地の悪さや手持ち無沙汰ということもなく、予想外の売り上げも達成でき、来年も必ず来たいと思ったことでした。

左)アートフェア会場
右)会場配置図

左)入り口付近
右)日本からともに出展したギャラリーTERASHITAさんと作家、完璧な美しい展示でした

左)対照的なときの忘れもののブース
右)小野隆生作品

左)ブースA2のArtrF Kunstfotografieは写真専門ギャラリー。細江英公や植田正治を良く知っていました。
右)ブースA14のGalerie Florian Tramler

左)美術雑誌とマルチプルで有名なパルケット社のブース、草間彌生さんも展示
右)レストランコーナー、とても美味しい!

左)ブースF7のGalerie Wildは、珍しくアメリカ美術の展示。ウォーホルや村上隆もありました。
右)ブースF3のベルリンのGalerie George Nothelferはいかにも大画廊の風格。白髪一雄や、ヤン・ホスを展示。ヤン・ホスさんは向うから話しかけてきて南画廊の志水さんを懐かしがっていました。

左)ブースE10は、Galerie am Lindenplatz
右)ブースF5は、Galerie Susi Brunner

とにかく来場者の多さにはおどろきました。左奥に五味彬の屏風を展示、注目の的でした。
初めての海外展、慣れぬことばかりでアクシデントもあり、イタリアから作品持参で駆けつけてくれた小野隆生先生、現地でドイツ語通訳(チューリッヒはドイツ語圏)をしてくれた留学生の芹生さんを交え、楽しくもほろ苦い海外デビューでした。
最終日の夜、作品を全部撤収し、大きな木箱の蓋をしめるばかりになった頃、いかにも実直なスイス人という感じの紳士がきょろきょろしながら、隣のブースで何やら聞いている。もう通訳の芹生さんも帰ってしまった。すかさずワニさんが英語で話しかけ対応してくださいました。
「名前は忘れたが、たしかTOKIOから来たギャラリーに展示してあった美しいポートレートを買いたいのだが、どの画廊だかわからなくなってしまった・・・」
「えっ、それ小野隆生先生の作品のことじゃない」
かくして、しまいこんだ作品を再び引っ張り出し、めでたく商談が成立したのでした。
疲れ切っていたスタッフの気持ちがいっぺんに明るくなった瞬間でした。
ワニさん、ありがとう。ご苦労さまでした。
12月5日、6日は年末恒例の謝恩セールを開催します。
五味彬作品はじめ、写真も多数出品します。
No.48 五味彬「4P_AC・ACB」1991年
Vintage Gelatin Silver Print
43.0×68.0 signed

No.36 服部冬樹「90 Minutes JESSICA I ジェシカ」
1991 Cibachrome
50.4×40.3cm Ed.3(3/3) 裏にサイン
No.49 アンドレ・ケルテス「Broken Bench, September 20, 1962, New York 壊れたベンチ、ニューヨーク、1962年9月20日」
1962(Printed in 1973)
Gelatin Silver Print 16.4×24.5cm Ed.50 signed
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから

会期=2009年12月5日(土)、6日(日)の二日間のみ(12時~19時)
今回は出品作品はもちろん、チューリッヒやテグのアートフェアから帰国したスタッフ達の土産話も楽しんでいただけると思います。
チューリッヒのアートフェアに11月13日から16日まで押しかけボランティアしてきました。
13日。そろそろ開場時刻の4時が近づき、入口の様子をうかがったり、自分の立ち位置を探してブース内をうろうろし、並べてあるパンフなどをまた耳を揃えてみたりとそわそわします。何のアナウンスもなく開場すると、ざわめきと人影が近づいてきて広い通路は人でいっぱい。多くのお客様が中まで入って、1つ1つの作品を熱心に見てくださいます。特に五味彬先生の屏風が人気です。
ちょっと会場内を探検。AからHまで区分けされたエリアは通路が入り組んでいるので迷うと出られなくなりそうです。チューリッヒ、ベルン、ミュンヘンなど近隣都市からの出展が多いですね。絵画・写真・オブジェ、すべてのギャラリーに特徴があり何回も見たくなります。
通路の途中にカフェテリアあり。ほの暗い照明の中テーブルに置かれたろうそくがゆらゆらとシャンパングラスに映っています。「さっきのあれを買おうかしら」と話しているのかな。
翌日は土曜日で家族づれが増えてきました。ベビーカーと同時に犬ものしのし歩き、出展者のも合わせると20頭くらいが前を横切って行きました。大型犬が多いです。
2日目ともなれば慣れたもので、Aエリア端に見つけたコーヒー屋でカプチーノ(無料)を何度もいただきました。昨日と違って今日はドーネーションのビンがあり、コインが5,6cmたまっていましたが、私は見えなかったことにしました。
さて日曜日。出足は少なく、出展者たちもすっかりくつろいであちこちでシャンパンやワインを傾けて話し込んでいる姿がみられます。
通訳の芹生さんと犬巡りに出発。ラブラドルのエリオットは3か月。犬の学校に通っています。セキュリティ犬のシェパード、会場内をパトロールしながら時々吠えて威嚇していますが、おとなしくなでさせてくれました。2回目に会った時は向こうから寄ってきて、「なでて、なでて」。
さて最終日は月曜で、人影はまばらです。
壁いっぱいに作品を並べてセールする人たち、撤収モードで片づけ始めたギャラリーの中、私たちは最後まで平常営業です。
私は一番好きなタマゴのオブジェをチェックしに行きましたが、売れなかったそうです。有名になりすぎて高いらしい。向かいのブースの輪切りのようなイスのオブジェは、お客さんが座ってしまい壊れたそうです。事故もありますね。
なんとなく閉場になり片付け開始。
アートフェアも終わってしまいました。
また来年チューリッヒに行きましょう! (ワニ)
*画廊亭主敬白
海外のアートフェアへの初出展となったチューリッヒには、開廊以来初めて臨時休廊してまで社長以下、4人が参加しました。ときの忘れものの顧客であり、英語の達者なワニさんがボランティアでの参加を申し出てくださり、随分と助けていただきました。
上記の文章はそのワニさんの観戦記です。
いくつかのブースをご紹介しますが、アートフェアの雰囲気はとても良く、熱心な来場者の対応に息つくヒマもありませんでした。
東京や大阪のアートフェアで感じていた居心地の悪さや手持ち無沙汰ということもなく、予想外の売り上げも達成でき、来年も必ず来たいと思ったことでした。
右)会場配置図
右)日本からともに出展したギャラリーTERASHITAさんと作家、完璧な美しい展示でした
右)小野隆生作品
右)ブースA14のGalerie Florian Tramler
右)レストランコーナー、とても美味しい!
右)ブースF3のベルリンのGalerie George Nothelferはいかにも大画廊の風格。白髪一雄や、ヤン・ホスを展示。ヤン・ホスさんは向うから話しかけてきて南画廊の志水さんを懐かしがっていました。
右)ブースF5は、Galerie Susi Brunner
とにかく来場者の多さにはおどろきました。左奥に五味彬の屏風を展示、注目の的でした。初めての海外展、慣れぬことばかりでアクシデントもあり、イタリアから作品持参で駆けつけてくれた小野隆生先生、現地でドイツ語通訳(チューリッヒはドイツ語圏)をしてくれた留学生の芹生さんを交え、楽しくもほろ苦い海外デビューでした。
最終日の夜、作品を全部撤収し、大きな木箱の蓋をしめるばかりになった頃、いかにも実直なスイス人という感じの紳士がきょろきょろしながら、隣のブースで何やら聞いている。もう通訳の芹生さんも帰ってしまった。すかさずワニさんが英語で話しかけ対応してくださいました。
「名前は忘れたが、たしかTOKIOから来たギャラリーに展示してあった美しいポートレートを買いたいのだが、どの画廊だかわからなくなってしまった・・・」
「えっ、それ小野隆生先生の作品のことじゃない」
かくして、しまいこんだ作品を再び引っ張り出し、めでたく商談が成立したのでした。
疲れ切っていたスタッフの気持ちがいっぺんに明るくなった瞬間でした。
ワニさん、ありがとう。ご苦労さまでした。
12月5日、6日は年末恒例の謝恩セールを開催します。
五味彬作品はじめ、写真も多数出品します。
No.48 五味彬「4P_AC・ACB」1991年Vintage Gelatin Silver Print
43.0×68.0 signed

No.36 服部冬樹「90 Minutes JESSICA I ジェシカ」
1991 Cibachrome
50.4×40.3cm Ed.3(3/3) 裏にサイン
No.49 アンドレ・ケルテス「Broken Bench, September 20, 1962, New York 壊れたベンチ、ニューヨーク、1962年9月20日」 1962(Printed in 1973)
Gelatin Silver Print 16.4×24.5cm Ed.50 signed
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから

会期=2009年12月5日(土)、6日(日)の二日間のみ(12時~19時)
今回は出品作品はもちろん、チューリッヒやテグのアートフェアから帰国したスタッフ達の土産話も楽しんでいただけると思います。
コメント