ロベール・ドアノー「キャバレー地獄」

お薦めの写真作品を毎週ご紹介します。
今回は、ロベール・ドアノーの「キャバレー地獄」です。
ドアノー「キャバレー地獄」ロベール・ドアノー Robert DOISNEAU
"L'ENFER" キャバレー地獄
1952年(printed later)
ゼラチンシルバープリント
35.0×24.5cm
サインあり

パリの様々な顔を捉えたドアノーの作品は、今でも世界中の人々を魅了しています。その理由は、軽妙なユーモアが作品から感じられるからでしょう。大笑いするのではなく、クスッと笑う程度の、まさにパリのエスプリを表現しているのです。
この作品も、ドアノーの代表作のひとつとして良く知られたイメージですが、悪魔の大きな口の前を真面目な顔をした警官がこちらを横目で見ながら通るというミスマッチがおかしさを生んでいます。
作品のタイトル「キャバレー地獄」とは、クリシー大通りにあった「L'Enfer(地獄)」というキャバレーの名前で、1900年ごろアッジェも撮っていますから、それなりに長く続いているキャバレーのようです。実は、この隣には「LE CIEL(天国)」というキャバレーがあり、「地獄」の方は元牧師、「天国」の方は元犯罪者がオーナーで、お互い仲が悪かったという話が残っています。(本当でしょうか)

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