イタリア視察報告の第九回は、ヴェネチア・ビエンナーレです。
今まで何度かヴェネチアを訪れたことがありましたが、ビエンナーレを開催中に来たのは今回が初めてでした。ヴァポレットをジャルディーニで下りるとビエンナーレのサインがあります。(それなのに最初間違った方向に進んでしまいました)ジャルディーニ(庭園)という名のとおり、公園が広がっていてそこにビエンナーレのメイン会場があります。

近くにもうひとつアルセナーレという会場がありましたが、今回は時間がなくて行くことは出来ませんでした。この公園には、各国のパビリオンがあって、そこに作品を展示します。パビリオンを持っていない国は、ヴェネチア各所の美術館、教会などを展示会場にしているので、町を歩いているとそちらこちらでそういった展示を見ることが出来ます。しかし、意識的に全てを周ろうとしたら、とてつもなく時間がかかるでしょう。

「La Biennale」と書かれたメインパビリオンでは、いちいち誰の作品か気にしないで見てきましたが、大きな部屋をワイヤーを張り巡らせてクモの巣のようにした作品、粘土で作ったようなけばけばしい植物で部屋を埋め尽くし、そこにモニターを置いてアニメーションを見せる作品など肩肘張らずに見ることが出来ます。また出口付近には、オノ・ヨーコの言葉を書いた紙が壁に並んでいました。



日本館は、それ自体が黒いテントで覆われていてやなぎみわさんによる作品が展示されていました。「老少女劇団」と題された、若い女性が老女となったときの姿を5つの巨大な写真作品は、見るものを圧倒する迫力がありました。会場内の小さなテントの中では映像作品を見ることもできます。ただ実は、もっと大きな建物かと思っていたので、その狭さには少々の失望感を禁じ得ませんでした。



点在する各国のパビリオンを巡るのは、なかなか楽しい経験でした。ロシア館のブラックライトの部屋やオーストラリア館の映像作品など、アートと言うよりアミューズメントパークのようで年齢を問わず楽しめそうに思いました。なかでも、「The Collectors」と題されたデンマークとノルディック三国の展示では、パビリオンに「For Sale」という看板が立てられ、建物の前のプールには、コレクターの溺死体が浮いている。しかしそれはどちらかというとコミカルで、その死体を子供がつついたりして楽しんでいるのでした。
映像作品などを見ていると時間がかかるので、もう少し時間が欲しかったですね。
次回あたりで終わりにしようと思います。
◆ときの忘れものでは、「細江英公写真展 新版・鎌鼬」を前期(2009年12月15日[火]―12月26日[土])と後期(2010年1月6日[水]― 1月16日[土])にわけて開催し、鎌鼬の未発表作品8点を含んだ全42点を出品します。
細江英公 Eikoh HOSOE
「鎌鼬#6, 1965」
1965年
ピグメント・アーカイバル・プリント
50.8×60.9cm
サインあり
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
今まで何度かヴェネチアを訪れたことがありましたが、ビエンナーレを開催中に来たのは今回が初めてでした。ヴァポレットをジャルディーニで下りるとビエンナーレのサインがあります。(それなのに最初間違った方向に進んでしまいました)ジャルディーニ(庭園)という名のとおり、公園が広がっていてそこにビエンナーレのメイン会場があります。
近くにもうひとつアルセナーレという会場がありましたが、今回は時間がなくて行くことは出来ませんでした。この公園には、各国のパビリオンがあって、そこに作品を展示します。パビリオンを持っていない国は、ヴェネチア各所の美術館、教会などを展示会場にしているので、町を歩いているとそちらこちらでそういった展示を見ることが出来ます。しかし、意識的に全てを周ろうとしたら、とてつもなく時間がかかるでしょう。
点在する各国のパビリオンを巡るのは、なかなか楽しい経験でした。ロシア館のブラックライトの部屋やオーストラリア館の映像作品など、アートと言うよりアミューズメントパークのようで年齢を問わず楽しめそうに思いました。なかでも、「The Collectors」と題されたデンマークとノルディック三国の展示では、パビリオンに「For Sale」という看板が立てられ、建物の前のプールには、コレクターの溺死体が浮いている。しかしそれはどちらかというとコミカルで、その死体を子供がつついたりして楽しんでいるのでした。
映像作品などを見ていると時間がかかるので、もう少し時間が欲しかったですね。
次回あたりで終わりにしようと思います。
◆ときの忘れものでは、「細江英公写真展 新版・鎌鼬」を前期(2009年12月15日[火]―12月26日[土])と後期(2010年1月6日[水]― 1月16日[土])にわけて開催し、鎌鼬の未発表作品8点を含んだ全42点を出品します。
細江英公 Eikoh HOSOE「鎌鼬#6, 1965」
1965年
ピグメント・アーカイバル・プリント
50.8×60.9cm
サインあり
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