ときの忘れものの写真展で今までで最もたくさん点数が売れたのは、2007年8月の「ジョック・スタージス写真展」で、30点でした。
ただいま開催中の「植田実写真展ー影の空地」は昨日現在28点が売約となり、新記録樹立も夢ではないようです。

さて、1月30日17時より、大竹昭子さんをお迎えして植田実さんとのギャラリートークを開催しました。いつものお詫びで恐縮ですが、今回は特に多くの方からお申込みいただき、お断りさせていただいた方の数が多く、たいへん申し訳ございませんでした。
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階段にまでお座りいただき、暖房をつける必要のないほどの熱気の中、お二人のお話でさらに盛り上がりました。まず、植田さんから、今回の作品を撮ったいきさつ、きちんとした取材の場合、本職のカメラマンが随行するので、その脇で三脚を立てて取るわけにも行かず、基本的には手持ちでの撮影であること、カメラはキャノンEOS5(1点だけオリンパスペン)、フィルムはコダック(ペンはフジフィルム)であることなどのほか、いつ、どこへ行ったときのものであるかという説明がありました。

GT04大竹さんは、植田さんの写真について、「何に興味を持って撮ったのかがすぐわかる」写真であり、撮るときの「気持ちの弾み」が伝わってくるという写真であるという感想で、その「初々しさを維持して撮り続けるのは難しい」とのこと。「意図を持って撮った写真は、意図以上のものにならない」とか、「ネガから作品を選ぶのはもう一度撮影をしているような気持ちである」など、大竹さんの切れの良いお話に、一同うなずきながら聞き入りました。

GT02GT06ギャラリートークのあとのパーティは、もう壁の作品を見ることができないくらいの大盛況でした。それも、著名な建築家や写真家の方々も多数ご来場くださり、植田さんの人脈のすごさを目の当たりにしたのでした。

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GT05宮本隆司さんの乾杯の音頭で始まったいつものレストランでの二次会(ご希望の全員をお招きできずすいませんでした)でも大竹さんの弁舌は冴え、「写真の謎は、人間の謎である!」と喝破、一同深く感嘆し頷いたのでした。
実は二次会解散後、三次会まであったのですが、そこでのメインテーマは、作家に「先生」を付けるのはいかがなものかということで、なぜときの忘れものは「植田さん」ではなく「植田先生」と敬称をつけるのかと突っ込まれ、亭主は絶句・・・・
大竹さんたち強力女性陣にギャラリーも作家に「先生」を付けなくても良いようなステージに立つべきであると舌鋒鋭く迫られました。という次第で、この文中では「先生」ではなく「さん」にさせていただきました。また、このときに、大竹さんが自分のキュレーションで展示替えをしてみたいとおっしゃったことに植田さんが「それは面白い!」と乗ってくださったので、多分、今週実現するのではないかと思っております。乞うご期待!

植田実展DM◆ときの忘れものは、1月26日[火]―2月6日[土]「植田実写真展ー影の空地」を開催しています(※会期中無休)。
植田さんは会期中は毎日午後4時過ぎから画廊に出てくる予定です。

植田実No.66植田実「エルサレム Jerusalem, Israel
1990年撮影(2010年プリント) ラムダプリント
15.9×24.4cm Ed.7 サインあり

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