今日のお薦め写真作品は、4月24日まで開催中の「The NUDE」展より、カリン・シェケシー「mit Katarina」をご紹介します。

szekessy_01_mitカリン・シェケシー
"mit Katarina"
1977年
ゼラチンシルバープリント
52.0×51.3cm
Ed.20
サインあり
カリン・シェケシーは、1939年ドイツ生まれの女性写真家です。
彼女の作品は、詩人・白石かずこの言葉を借りれば「ここには嫉妬も情欲も、同性愛も異性愛もない。あるのは生命としての肉体、オブジェとしての肉体である。」(「妖のエロス」芳賀書店刊)ということになります。カリンの作品では、肉体は、綿密に練られた構図を実現するためのオブジェであり、感情は必要ありません。それはある一瞬のようでもあり、永遠に続く時間のようでもある不思議な感覚を覚えます。そして、そこからは実に美的なハーモニーが聞こえてくるのがお分かりだと思います。
カリンの撮影した写真をもとに夫であり画家であるポール・ヴンダーリッヒが絵画・版画作品を制作したということはよく知られています。カリンの写真とポールの作品とでは一見したところ受ける印象がずいぶん違いますが、よく見ると、なぜか両方ともこの世のものではないようにも思えます。

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◆ときの忘れものは、2010年4月13日[火]―4月24日[土]「The Nude 写真展」を開催しています。
NUDE展DMロバート・メイプルソープ、細江英公、マン・レイ、植田正治、ジョック・スタージス、イリナ・イオネスコ、カリン・シェケシー、エレン・フォン・アンワース、中島秀雄、大坂寛、井村一巴、五味彬、服部冬樹、菅原一剛たちのヌード作品をご紹介します。