昨日は久しぶりに磯崎新先生と連刊画文集「百二十の見えない都市」第二期の打合せを行ないました。既に銅版画の24点は全て刷り上り、サインもしていただきました。
問題は書き下ろしのエッセイであと4本が残っています。
「年内に書き上げます」との力強いお言葉をいただいたので、お待ちいただいているパトロンの皆様には追って詳しくご報告したいと思います。
さて本日は生憎の雨ですが、今日とと明日4日の二日間、今年一年のご愛顧への感謝をこめて、「年末セール★Discovery」を開催しますので、皆様どうぞお出かけください。
出品作品リストはホームページに掲載しました。
今回はリストをご覧になるとおわかりになるように、池田満寿夫をはじめ日本の現代版画史上に輝く名作を中心にセレクトしました。
国吉康雄、恩地孝四郎、長谷川潔、駒井哲郎、オノサト・トシノブ、南桂子、内間俊子、飯田善国、堂本尚郎、難波田龍起、日和崎尊夫、井田照一、横尾忠則、草間彌生、舟越桂、山中現らの出品作品を見れば版画の国・日本の豊かな伝統を俯瞰できるでしょう。
このブログでいくつかの出品作品をご紹介してきましたが、トリを飾るのは生誕80年を迎えちょうど和歌山県立近代美術館で回顧展「吉原英雄展 画家のドラマ」が開催されている吉原英雄の文字通りの代表作「WOMAN IN THE SKY」です。

No.)吉原英雄
「WOMAN IN THE SKY」
1967 リトグラフ+銅版
55.5x41.5cm Ed.30
Signed
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
吉原英雄は1931年広島県生まれ、大阪・天王寺高校卒。吉原治良に師事し、1954年の具体美術協会創立に参加しますが翌年退会。1955年に瑛九、泉茂らのデモクラート美術家協会に参加します。同世代の池田満寿夫、靉嘔ともに、版画作家としての地歩を固め、サンパウロビエンナーレなど国際展にも数多く出品し活躍しました。
1968年第6回東京国際版画ビエンナーレで文部大臣賞をはじめ、69年現代日本美術展でブリヂストン美術館賞、70年芸術選奨文部大臣賞を次々と受賞。
銅版と石版という異なる技法を一つの作品に用いた緊張感あふれた作品によって現代版画の世界に確固たる位置を占め、エロチックな、それでいてじめじめしたところのないさわやかな雰囲気の作品が人気を集めました。
2007年1月13日76歳で亡くなられました。
亭主が最初にお目にかかったのは1974年でした。
当時亭主が創立した現代版画センターの旗揚げのエディションをお願いに大阪のご自宅に伺ったのですが、ちょうどそのとき、京都芸大の若い学生さんたちが何人もいらっしゃっており、その一人が山本容子さんでした。
私の予備知識では、リトグラフの作家とばかり思っていたのですが、「こんなのも作っているんだよ」と見せていただいたのが、みみずくを描いた銅版画の小品でした。
一目で気に入ってしまい、その銅版画の絵柄を、現代版画センターのエンボスマークに使わせていただきました。
以後、このみみずくのエンボスマークが15万枚にのぼる現代版画センターのエディションのほとんどに捺されることになりました。
関東の人間には、どうも関西の言葉のアクセントが難しいのですが(吉原先生はもともと瀬戸内海因島の出身)、「よしわら、ではなくて、ヨシハラです」と教えてくださったのを昨日のように思いだします。


「吉原英雄展 画家のドラマ」
2011年11月19日(土)~2012年1月15日(日)
開館時間:9:30~17:00(入場は16:30まで)
休館日:月曜日(ただし1月9日は開館、翌10日休館)、年末年始(12月29日~1月3日)
観覧料:一般500(400)円、大学生300(250)円 ※( )内は20名以上の団体料金
和歌山県立近代美術館
問題は書き下ろしのエッセイであと4本が残っています。
「年内に書き上げます」との力強いお言葉をいただいたので、お待ちいただいているパトロンの皆様には追って詳しくご報告したいと思います。
さて本日は生憎の雨ですが、今日とと明日4日の二日間、今年一年のご愛顧への感謝をこめて、「年末セール★Discovery」を開催しますので、皆様どうぞお出かけください。
出品作品リストはホームページに掲載しました。
今回はリストをご覧になるとおわかりになるように、池田満寿夫をはじめ日本の現代版画史上に輝く名作を中心にセレクトしました。
国吉康雄、恩地孝四郎、長谷川潔、駒井哲郎、オノサト・トシノブ、南桂子、内間俊子、飯田善国、堂本尚郎、難波田龍起、日和崎尊夫、井田照一、横尾忠則、草間彌生、舟越桂、山中現らの出品作品を見れば版画の国・日本の豊かな伝統を俯瞰できるでしょう。
このブログでいくつかの出品作品をご紹介してきましたが、トリを飾るのは生誕80年を迎えちょうど和歌山県立近代美術館で回顧展「吉原英雄展 画家のドラマ」が開催されている吉原英雄の文字通りの代表作「WOMAN IN THE SKY」です。

No.)吉原英雄
「WOMAN IN THE SKY」
1967 リトグラフ+銅版
55.5x41.5cm Ed.30
Signed
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
吉原英雄は1931年広島県生まれ、大阪・天王寺高校卒。吉原治良に師事し、1954年の具体美術協会創立に参加しますが翌年退会。1955年に瑛九、泉茂らのデモクラート美術家協会に参加します。同世代の池田満寿夫、靉嘔ともに、版画作家としての地歩を固め、サンパウロビエンナーレなど国際展にも数多く出品し活躍しました。
1968年第6回東京国際版画ビエンナーレで文部大臣賞をはじめ、69年現代日本美術展でブリヂストン美術館賞、70年芸術選奨文部大臣賞を次々と受賞。
銅版と石版という異なる技法を一つの作品に用いた緊張感あふれた作品によって現代版画の世界に確固たる位置を占め、エロチックな、それでいてじめじめしたところのないさわやかな雰囲気の作品が人気を集めました。
2007年1月13日76歳で亡くなられました。
亭主が最初にお目にかかったのは1974年でした。
当時亭主が創立した現代版画センターの旗揚げのエディションをお願いに大阪のご自宅に伺ったのですが、ちょうどそのとき、京都芸大の若い学生さんたちが何人もいらっしゃっており、その一人が山本容子さんでした。
私の予備知識では、リトグラフの作家とばかり思っていたのですが、「こんなのも作っているんだよ」と見せていただいたのが、みみずくを描いた銅版画の小品でした。
一目で気に入ってしまい、その銅版画の絵柄を、現代版画センターのエンボスマークに使わせていただきました。
以後、このみみずくのエンボスマークが15万枚にのぼる現代版画センターのエディションのほとんどに捺されることになりました。
関東の人間には、どうも関西の言葉のアクセントが難しいのですが(吉原先生はもともと瀬戸内海因島の出身)、「よしわら、ではなくて、ヨシハラです」と教えてくださったのを昨日のように思いだします。


「吉原英雄展 画家のドラマ」
2011年11月19日(土)~2012年1月15日(日)
開館時間:9:30~17:00(入場は16:30まで)
休館日:月曜日(ただし1月9日は開館、翌10日休館)、年末年始(12月29日~1月3日)
観覧料:一般500(400)円、大学生300(250)円 ※( )内は20名以上の団体料金
和歌山県立近代美術館
コメント