Tokyo 1955–1970: A New Avant-Garde

近年、具体はじめ日本の戦後の現代美術が国際的にも注目をあびていますが、ＮＹのMoMAで、「Tokyo 1955–1970: A New Avant-Garde」展が始まりました。

Tokyo 1955–1970: A New Avant-Garde
会期＝2012年11月18日～2013年2月25日
会場＝The International Council of The Museum of Modern Art Exhibition Gallery,
sixth floor

オープニング
フェイスブックのＭｏＭＡから転載

靉嘔作品

同館のホームページからその概要を引用します（訳：新澤悠）。

1950年代半ばから1960年代を通して、東京は敗戦国の首都から国際的な美術、文化、商業の中心地へとその姿を変え、当時もっとも重要な美術作品を生み出す土壌となりました。
『Tokyo 1955–1970: A New Avant-Garde』はこの荒々しい混沌の時代に生きたクリエイター達とその繋がり、そしてその結果生み出された作品群をご紹介します。
展示作品は絵画はもちろん彫刻、写真、ドローイング、グラフィックデザイン、ビデオにドキュメンタリーフィルムと多岐に渡ります。この展示会では東京という都市を孵卵器に見立て、そこから生まれた芸術的な交差、コラボレーション、そして時には摩擦。急速に成長し、変化していった東京というメトロポリス、そのエネルギーから生じた無数のアーティスト達によるアバンギャルド実験作をご覧ください。

『Tokyo 1955–1970: A New Avant-Garde』は当時におけるアイコン的な作品から、近年になって発見された作品、新しいスカラシップにより再評価が進んでいる作品も共に展示しています。既にその多くはMoMAの所蔵であり、その他の作品は日本とアメリカの著名なコレクションより借り受けています。
本展には様々な作家の作品が出展されています。
アーティスト集団からは実験工房、ハイレッド・センター（高松次郎、赤瀬川原平、中西夏之）、グループ音楽；
個人作家からは岡本太郎、中村宏、靉嘔、ヨーコ・オノ（小野洋子）、塩見允枝子、工藤哲巳；
写真家からは森山大道、細江英公、東松照明；
イラストレーター／グラフィックデザイナーからは横尾忠則、杉浦康平、粟津潔；
そして建築家からは丹下健三、磯崎新、黒川紀章など。

Tokyo 1955–1970: A New Avant-Gardeと併せて、MoMAは日本アート・シアター・ギルド制作による40本の映像作品を上映します。
日本アート・シアター・ギルドは60年代から80年代にかけて数々の実験的なアバンギャルド映像作品を制作／配給した独立映画会社で、日本の映画に劇的な変化をもたらしました。
上映作品は勅使河原宏、新藤兼人、今村昌平、大島渚、松本俊夫、若松孝二らによるものです。
この上映会は2012年12月7日から2013年2月10日まで開催します。
この上映会は以下のメンバーによって企画されています；
平沢剛　（映画評論家／映画研究者／明治学院大学非常勤講師）
ローランド・ドメーニグ　（オーストリア・ウィーン大学准教授）
ジョシュア・シーゲル　（MoMAフィルム部門副主任）
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＊「グループ音楽」とは小杉武久、刀根康尚、塩見允枝子等が参加した日本初の集団即興演奏グループ。

ニューヨークにお出かけになる方、ぜひ見てきてください。
ときの忘れもののコレクションから上掲出品作家の中からいくつかご紹介します。