現在開催中の「具体 Gコレクションより」から高﨑元尚作品をご紹介します。
高﨑元尚
「装置」
1968年
エンビ、合板、塗料
45.0x45.0×4.0cm
裏にペンサインあり
高﨑元尚
「装置」
1991年
厚紙、樹脂、合板、塗料
90.0x90.0x7.0cm
裏にサインと年記あり
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
先日も申し上げたとおり、亭主は今回の出品作家のどなたとも全く面識がありません。
関西の作家で仕事をさせていただいたのは菅井汲先生、吉原英雄先生、元永定正先生などでした。
今回、住所の判明した先生方にはお手紙を差し上げたのですが、高崎先生からも下記のようなお返事をいただきました。
~~~~~~~~~~~~~
綿貫令子様
展覧会のご案内ありがとうございました。仲間に入れていただいてありがとうございます。石山先生にはお目にかかったことがございませんが、(略)さんのご推薦ではないかと思いますが、どんな作品を出していただいているのか見当もつきませんが、ご趣味に叶う物であれば今後ともよろしくお願い申し上げます。
私は90歳の老人ですから大作は無理ですが、小さな作品ならご意見をいただいて作ってみたいという気持ちはあります。よろしくお願いします。
同封のものは、グッゲンハイムの具体カードボックスの作品です。
2013.03.10 高﨑元尚



手書きのカードを作品として出力する自動販売機。

高﨑元尚先生は1979年に兵庫県立近代美術館で開催された「特別展・吉原治良と具体のその後」図録に<具体と私>と題して具体との関わりを回顧されているので引用させていただきます。
具体と私
高﨑元尚
地方にいると作品発表の場所は先ず団体展ということになります。それで私は結成されたばかりのモダンアート展に出品しましたが、新しい会にはそれなりの活気があったと思います。具体のことは未だ知らなかったが、大砲による島本作品は畏敬の的であったし、他の作品には目もくれず、満々たる闘志をたぎらせて自作の前に立ちはだかる流政之という人物に圧倒されました。不器用な私も大変好意的に扱っていただきました。
1966年、第1回ジャパン・アート・フェスチバルに出品することになり、吉原、白髪、元永作品に出合い、関西という共通の血を強く意識し、そろそろ居心地の悪くなり始めた団体展を去って具体にいれていただくことになりました。
具体在籍中は、熱心に会合に出席するばかりで作品は下降の一途をたとり、何の寄与する所もありませんでしたが、具体参加は私にとって最善の選択であったと思っています。
(『特別展・吉原治良と具体のその後』図録89ページより)
■高﨑元尚 Motonao TAKASAKI(1923-)
高知に生まれる。1949年東京美術学校(現・東京藝術大学)彫刻科卒業。1954年第4回モダンアート協会展で新人賞を受賞し、1957年同会会員となる。1970年退会。吉原治良、白髪一雄、元永定正の作品に共感し、1966年具体美術協会会員となる。1972年の解散まで参加。「モダンアート研究会」「現代美術の実験」等を主宰し、現代美術の振興に努め、1995年高知県文化賞を受賞。
■Motonao TAKASAKI(1923-)
Born in Kochi. Graduated from the Department of Sculpture, Tokyo Fine Arts School (presently, Tokyo National University of Fine Arts and Music) in 1949. Received the newcomer’s prize at the 4th Exhibition of the Modern Art Association of Japan in 1954, and became its member in 1957 (Withdrew in 1970). Became a member of Gutai in 1966, after sympathizing with works by Jiro YOSHIHARA, Kazuo SHIRAGA and Sadamasa MOTONAGA. Stayed until Gutai’s dissolution in 1972. Received the Kochi Prefecture Cultural Award in 1995 for promoting modern art by hosting groups such as the “Modern Art Laboratory” and the “Modern Art Experiment”.
◆ときの忘れものは2013年3月15日[金]―3月30日[土]「具体 Gコレクションより」展を開催しています(※会期中無休)。

企画・監修=石山修武
出品:白髪一雄、吉原治良、松谷武判、上前智祐、堀尾貞治、高﨑元尚、鷲見康夫、
田中敦子、金山明、山崎つる子、森内敬子
『具体 Gコレクションより』展図録
2013年 16ページ 25.6x18.1cm
執筆:石山修武 図版15点
略歴:白髪一雄、吉原治良、松谷武判、上前智祐、堀尾貞治、高﨑元尚、鷲見康夫
価格:800円(税込)
※送料別途250円
※お申し込みはコチラから。
高﨑元尚「装置」
1968年
エンビ、合板、塗料
45.0x45.0×4.0cm
裏にペンサインあり
高﨑元尚「装置」
1991年
厚紙、樹脂、合板、塗料
90.0x90.0x7.0cm
裏にサインと年記あり
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
先日も申し上げたとおり、亭主は今回の出品作家のどなたとも全く面識がありません。
関西の作家で仕事をさせていただいたのは菅井汲先生、吉原英雄先生、元永定正先生などでした。
今回、住所の判明した先生方にはお手紙を差し上げたのですが、高崎先生からも下記のようなお返事をいただきました。
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綿貫令子様
展覧会のご案内ありがとうございました。仲間に入れていただいてありがとうございます。石山先生にはお目にかかったことがございませんが、(略)さんのご推薦ではないかと思いますが、どんな作品を出していただいているのか見当もつきませんが、ご趣味に叶う物であれば今後ともよろしくお願い申し上げます。
私は90歳の老人ですから大作は無理ですが、小さな作品ならご意見をいただいて作ってみたいという気持ちはあります。よろしくお願いします。
同封のものは、グッゲンハイムの具体カードボックスの作品です。
2013.03.10 高﨑元尚



手書きのカードを作品として出力する自動販売機。

高﨑元尚先生は1979年に兵庫県立近代美術館で開催された「特別展・吉原治良と具体のその後」図録に<具体と私>と題して具体との関わりを回顧されているので引用させていただきます。
具体と私
高﨑元尚
地方にいると作品発表の場所は先ず団体展ということになります。それで私は結成されたばかりのモダンアート展に出品しましたが、新しい会にはそれなりの活気があったと思います。具体のことは未だ知らなかったが、大砲による島本作品は畏敬の的であったし、他の作品には目もくれず、満々たる闘志をたぎらせて自作の前に立ちはだかる流政之という人物に圧倒されました。不器用な私も大変好意的に扱っていただきました。
1966年、第1回ジャパン・アート・フェスチバルに出品することになり、吉原、白髪、元永作品に出合い、関西という共通の血を強く意識し、そろそろ居心地の悪くなり始めた団体展を去って具体にいれていただくことになりました。
具体在籍中は、熱心に会合に出席するばかりで作品は下降の一途をたとり、何の寄与する所もありませんでしたが、具体参加は私にとって最善の選択であったと思っています。
(『特別展・吉原治良と具体のその後』図録89ページより)
■高﨑元尚 Motonao TAKASAKI(1923-)
高知に生まれる。1949年東京美術学校(現・東京藝術大学)彫刻科卒業。1954年第4回モダンアート協会展で新人賞を受賞し、1957年同会会員となる。1970年退会。吉原治良、白髪一雄、元永定正の作品に共感し、1966年具体美術協会会員となる。1972年の解散まで参加。「モダンアート研究会」「現代美術の実験」等を主宰し、現代美術の振興に努め、1995年高知県文化賞を受賞。
■Motonao TAKASAKI(1923-)
Born in Kochi. Graduated from the Department of Sculpture, Tokyo Fine Arts School (presently, Tokyo National University of Fine Arts and Music) in 1949. Received the newcomer’s prize at the 4th Exhibition of the Modern Art Association of Japan in 1954, and became its member in 1957 (Withdrew in 1970). Became a member of Gutai in 1966, after sympathizing with works by Jiro YOSHIHARA, Kazuo SHIRAGA and Sadamasa MOTONAGA. Stayed until Gutai’s dissolution in 1972. Received the Kochi Prefecture Cultural Award in 1995 for promoting modern art by hosting groups such as the “Modern Art Laboratory” and the “Modern Art Experiment”.
◆ときの忘れものは2013年3月15日[金]―3月30日[土]「具体 Gコレクションより」展を開催しています(※会期中無休)。

企画・監修=石山修武
出品:白髪一雄、吉原治良、松谷武判、上前智祐、堀尾貞治、高﨑元尚、鷲見康夫、
田中敦子、金山明、山崎つる子、森内敬子
『具体 Gコレクションより』展図録2013年 16ページ 25.6x18.1cm
執筆:石山修武 図版15点
略歴:白髪一雄、吉原治良、松谷武判、上前智祐、堀尾貞治、高﨑元尚、鷲見康夫
価格:800円(税込)
※送料別途250円
※お申し込みはコチラから。
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