昨秋のシンガポールのアートフェアの様子を遅くなりましたが「今月のWEB展」にアップしましたのでご覧ください。

スタッフたちは頑張っているのに亭主は情けなや、昨年12月半ばから約一ヶ月、半病人状態が続き、新春企画で最も力を入れなければならない「植田実写真展―都市のインク 端島複合体、同潤会アパートメント」ではオープニングも欠席、一昨日のギャラリートーク(大盛況だったらしい)も欠席と、たいへんご迷惑をおかけしました。
噂を聞いた(発信源は亭主自身ですが)皆様からたくさんのお見舞いまでいただき恐縮です。
お正月からほとんど寝たり起きたりの日々でしたが、医者に「そんなことではほんとに駄目になる!」と渇をいれられ、何とか立ち上がり、昨日あたりからようやく現場復帰いたしました。
展覧会も会期半ばを過ぎ、入れ替わり立ち代り日本の建築界の大御所から新進の皆さんまでが来廊され、今はもう存在しない町の姿に見入っておられます。
長く日本の都市の姿、そこに建つ建築を見続けてきた植田実さんの著書のいくつかも画廊で販売しています。

建築評論家、編集者としては既に「伝説の」という形容詞がつくことが多いのですが、若々しい植田実さんは今も「現役バリバリ」です。
植田さんが最近手がけた仕事についても執筆されたカタログ、作品集を展示してあります。手にとってご覧ください(こちらは販売はしていません、欲しい方は本屋さんで是非)。

『日本の名建築167』『日本建築学会賞受賞建築作品集|1950-2013
日本の名建築167』
2014年 技報堂出版株式会社 発行
276ページ 29.7x21.2cm
執筆:鈴木博之、植田実、五十嵐太郎、倉方俊輔、小林克弘、石丸紀興、松隈洋、齊藤祐子、日埜直彦、鷲田めるろ

植田実「時代の中の住宅」
・学会賞推薦理由の意味するところ
・清家清「一連の住宅」1955年(1954年度)受賞
・篠原一男「『未完の家』以後の一連の住宅」1972年(1971年度)受賞
・安藤忠雄「住吉の長屋」1980年(1979年度)受賞
・石井修「目神山の一連の住宅」1987年(1986年度)受賞
・山本理顕「雑居ビルの上の住居」1988年(1987年度)受賞
・東孝光「塔の家から阿佐谷の家に至る一連の都市型住宅」1995年受賞


~~~~

『建築のこころ―菊竹清訓』『建築のこころ―アーカイブにみる菊竹清訓』展図録
2014年 文化庁 発行
55ページ 18.2x25.7cm
執筆:穂積信夫、植田実、原田鎮郎、内藤廣、土井鷹雄、山名善之

植田実「《スカイハウス》の時代」

~~~~

『ジャパン・アーキテクツ』『ジャパン・アーキテクツ1945-2010』展図録
2014年 新建築社 発行
224ページ 22.2x29.8cm
執筆:フレデリック・ミゲルー、磯崎新植田実、今村創平、倉方俊輔
*『新建築』第89巻14号 2014年11月別冊

植田実「建築の本当と絵空事」

~~~~

『住宅・集合住宅1972-2014』長谷川逸子作品集
『住宅・集合住宅 1972-2014』
2014年 
発行:長谷川逸子・建築計画工房
発売:鹿島出版会
190ページ 23.0x15.2cm
執筆:長谷川逸子、植田実

植田実「あとがき」

~~~~

植田実『いえ 団地 まち』木下庸子 植田実編著
『いえ 団地 まち 公団住宅設計計画史』
2014年 住まいの図書館出版局 発行
540ページ 17.6x11.4cm

植田実「風景としての集合住宅団地」

~~~~~~~
端島複合体_020出品No.20)
植田実
「端島複合体」(20)
1974 (Printed in 2014)
Gelatin silver print
40.4x26.9cm
Ed.5 Signed

同潤会アパートメント 青山 1出品No.21)
植田実
「同潤会アパートメント 青山」(1)
(Printed in 2014)
Lambda print
24.4×16.3cm
Ed.7 Signed

◆ときの忘れものは2015年1月9日[金]―1月23日[金]「植田実写真展―都市のインク 端島複合体、同潤会アパートメント」を開催しています(*会期中無休)。
植田実写真展DM2003年度の日本建築学会文化賞を受賞するなど、建築評論、編集者として長年活躍し続ける植田実が、長年撮りためてきた写真作品を初めて公開したのは2010年のときの忘れものでの「植田実写真展―空地の絵葉書」でした。70歳を超えての初個展でした。二度目の個展となる本展では〈端島複合体〉〈同潤会アパートメント〉の写真と、61年に8mmフィルムで撮影した《丸の内赤煉瓦街》の映像をご覧いただきます。