今年のノーベル生理学・医学賞を大村智先生が受賞されました。
おめでとうございます!

開発した薬剤「イベルメクチン」をWHOを通じ、10億人以上に無償提供を行い、多くの人たちを失明の危機から救ったことは特筆に価すると思います。

つい最近、堀田佳男著『エイズ治療薬を発見した男 満屋裕明』(文春文庫)を読んだばかりで、世界初のHIV治療薬「AZT」を開発した満屋さんに無断で特許を取得した製薬メーカーが無償供与どころか年間1万ドルという史上最高額でエイズ患者に売るという守銭奴ぶりに頭にきていただけに、大村先生の無私の精神には賛辞を贈りたいと思います。
(ついでながら満屋裕明さんにもぜひノーベル賞を!)

私たち美術業界にとっては、岡田謙三はじめ多くのコレクションを持つ美術愛好家として馴染みの深い方です。
ときの忘れものにも永井桃子さんなど女子美出身者の個展に幾度か足を運んでいただきました。
作品の納品に伺ったとき北里研究所のあちこちに大村先生のコレクションが飾られていたのを見て驚きました。
女子美術大学の名誉理事長を務めおり、故郷の山梨県韮崎市に韮崎大村美術館を建設し、1800点を超える蒐集作品と共に韮崎市に寄贈しています。

今後のますますのご活躍をお祈りしています。