2015年も残り僅かとなりました。
あわただしく過ぎた1年ですが、ときの忘れものの企画展、イベントを振り返ります。

「植田実写真展―都市のインク 端島複合体 同潤会アパートメント」
2015年1月9日[金]―1月23日[金]
DSCF42881月16日(金)には植田実さんと降旗千賀子さん(目黒区美術館学芸員)を迎えてギャラリートークを開催しました。


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「現代美術と磯崎建築~北陸の冬を楽しむツアー」
2015年1月24[土]・25日[日]
DSC00173福井県立美術館で開催された「福井の小コレクター運動とアートフル勝山の歩み―中上光雄・陽子コレクションによる―」に合わせ、建築ツアーを企画しました。
福井県立美術館、黒川紀章設計の恐竜博物館、磯崎新設計「中上邸イソザキホール」、さらに妹島和世+SANAA設計の金沢21世紀美術館を巡るツアーです。

20磯崎新設計「中上邸イソザキホール」にて地元の人たちと交流。
参加してくださった石原輝雄さん、酒井実通男さん、浜田宏司さんによるレポートもお読みください。

石原輝雄のエッセイ・番外編「1月24日 中上邸イソザキホール訪問」
酒井実通男のエッセイ・番外編「現代美術と磯崎建築~北陸の冬を楽しむツアー」に参加して
浜田宏司のエッセイ・番外編「蛙の涙 ~磯崎新設計中上邸を訪ねて~」

カタログ表紙『福井の小コレクター運動とアートフル勝山の歩み―中上光雄・陽子コレクションによる―』図録
2015年1月3日
発行:中上邸イソザキホール運営委員会(荒井由泰、中上光雄、中上哲雄、森下啓子)
編集:ときの忘れもの(尾立麗子、秋葉恵美)
デザイン:北澤敏彦、高橋千瑛(DIX-HOUSE)
96ページ 25.7x18.3cm
税込1,200円 ※送料別途
執筆:西村直樹(福井県立美術館学芸員)、荒井由泰(アートフル勝山の会代表)、野田哲也(画家)、丹阿弥丹波子(画家)、北川健次(美術家・美術評論)、綿貫不二夫(ときの忘れもの)

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「如月の画廊コレクション」
2015年2月3日[火]―2月14日[土]
201502collection出品:斎藤義重、岡本太郎、森下慶三、ジャン=ミシェル・フォロン、恩地孝四郎、難波田史男、瑛九、草間彌生、舟越桂、他

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「仲春の画廊コレクション」
2015年2月17日[火]―2月28日[土]
201502collection2出品:オノサト・トシノブ、百瀬寿、宇田義久、蛯名優子、根岸文子、阿部金剛、内間安瑆、二木直巳、他

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「石山修武銅版画展 窓の内、窓の外」
2015年2月25日[水]―2015年3月1日[日]
RIMG0831_600会場: 旧古河庭園内 大谷美術館(ジョサイア・コンドル設計)
主催:スタジオ GAYA
協力:ときの忘れもの
石山先生の新作銅版画25点の発表展。2月28日には坂田明さんのライブ演奏もあり大盛況でした。

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「花見月の画廊コレクション」
2015年3月3日[火]―3月14日[土]
201503collection出品:舟越桂、E.J.ベロック、中山岩太、瑛九、奈良原一高、細江英公、マン・レイ、小野隆生、他

会期中、ロスアンゼルスから関根伸夫先生が来られ、旧交をあたためました。

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「アートフェア東京 2015」
2015年3月20日[金]―22日[日]
_DSC3976出品:瑛九、松本竣介、瀧口修造、葉栗剛、秋葉シスイ、野口琢郎、木坂宏次朗

展示の様子はWEB展でご覧ください。

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「具体の作家たち」
2015年3月24日[火]―4月11日[土]
03出品:文承根、吉原治良、堀尾貞治、田中敦子、上前智祐、松谷武判、浮田要三
若くして亡くなった文承根の作品を中心に展示しました。

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「西村多美子写真展 実存―状況劇場1968-69」
2015年4月24日[金]―5月9日[土]
DSCF4748_6005月8日(金)には、西村多美子さんと金子隆一さん(日本の写真評論家、写真史家、写真集コレクター)によるギャラリートークを開催しました。
展示の様子はWEB展をご覧ください。

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西村展の会期中、4月29日にニューヨークのジャパンソサエティで資金集めのためのベネフィットオークションが開催されました。私たちは趣旨に賛同して草間、関根作品を寄贈したのですが、その結果には驚きました。
草間彌生先生の「朝が来たA」が、$18,000(約216万円)
関根伸夫先生の「ピラミッドの頂き」が、 $3,800(約45万円)という高額で落札されました。日米文化交流にささやかですがお手伝いでき、嬉しいニュースでした。
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「第26回瑛九展 光を求めて」
2015年5月16日[土]―5月30日[土]
05ときの忘れものは今から20年前の1995年6月5日に開廊しました。瑛九は開廊以来、最も力を入れてきた作家です。

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「元永定正 もこもこワールド」
2015年6月3日[水]―6月13日[土]
04現代版画センター時代にエディションした元永定正先生の版画作品を30数年ぶりに展示しました。
谷川俊太郎さんとの絵本『もこもこもこ』で育った若い世代のお客様がたくさんいらっしゃり、思わぬ大ヒットになりました。

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「木坂宏次朗-AT THE STILL POINT」
2015年6月24日[水]―7月11日[土]
DSCF48256月26日(金)に作家を囲みレセプションを開催しました。チェリストの富田牧子さんが素晴らしい演奏をプレゼントしてくれました。

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表紙『木坂宏次朗展 AT THE STILL POINT』図録
2015年
ときの忘れもの 発行
16ページ 掲載図版:17点
25.7x18.2cm
執筆:島敦彦
税込864円 ※送料別途

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「ART SANTA FE」
2015年7月9日[木]―12日[日]
IMG_0123 - コピー2_出品:葉栗剛、秋葉シスイ、野口琢郎、安藤忠雄、草間彌生、細江英公、奈良原一高、ジョセフ・コーネル

初めてのアメリカのアートフェアへの挑戦でしたが売上げゼロという完敗でした。
留守番の亭主と社長はのんびり盛岡旅行を楽しんでおり、げっそりやつれて帰国したスタッフたちには申し訳ないことでした。
現地の様子は野口琢郎さんのレポートと、WEB展をご覧ください。

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「オノサト・トシノブ展―初期具象から晩年まで」
2015年7月25日[土]―8月8日[土]
05_15年ぶりにオノサト展を開催しました。
禍福は糾える縄の如し。つねづね「不運なオノサト、強運の瑛九」と嘆いていた亭主ですが、サンタフェの惨敗を補ってあまりある良い結果でした。
会期中ニューヨークから手塚美和子さんが訪ねてこられ、楽しいひとときを過ごしました。


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「内間安瑆展」
2015年8月25日[火]―9月5日[土]
01_短い夏休みを終えて、久しぶりに内間安瑆展を開催しました。
1981年夏から秋にかけてNYの内間先生から送られてきた手紙を読み返し、往時を思い出しました。

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「ART FAIR ASIA / FUKUOKA 2015」
2015年9月4日[金]―9月6日[日]
CIMG7234出品:瑛九、松本竣介、野田英夫、元永定正、磯崎新

社長にとっては初めて、亭主も久しぶりの福岡。人情厚い九州の人たちにたいへんお世話になりました。来年も出展したいと思っています。

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「井桁裕子新作展―片脚で立つ森田かずよの肖像」
2015年9月15日[火]―9月27日[日]
RIMG00099月26日(土)に、井桁裕子さんと新作のモデルとなった森田かずよさんを迎えてギャラリートークを開催しました。
開廊以来、最も来場者が多く売れた点数もダントツだったのは2002年3月のジョナス・メカス展でしたが、それに匹敵するほど連日多数のお客様が来廊されました。

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「秋のコレクション展~詠み人知らず」
2015年10月1日[木]―10月10日[土]
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束の間、倉庫から引っ張り出したコレクション展。

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「KIAF/2015」
2015年10月7日[水]―10月11日[日]
RIMG0032出品:秋葉シスイ、安藤忠雄、磯崎新、草間彌生、元永定正、野口琢郎、ナム・ジュン・パイク、内間安瑆

サンタフェの雪辱を期し、万全の準備でソウルに乗り込みました(首尾は上々)。
会場の様子はWEB展をご覧ください。亭主と社長は今回もお留守番でした。

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「瀧口修造展 IV」
2015年10月17日[土]―10月31日[土]
RIMG0009_600出品:瀧口修造、マルセル・デュシャン、ジャスパー・ジョーンズ、ジャン・ティンゲリー、荒川修作

瀧口先生のご遺族を囲んで

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美術手帖11月号に社長と亭主のインタビュー記事が掲載されました。
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「建築家のドローイング展」
2015年11月7日[土]―11月21日[土]
06安藤忠雄磯崎新石山修武光嶋裕介フランク・ロイド・ライトル・コルビュジエアントニン・レーモンドマイケル・グレイヴスの8人のドローイングを展示し、ブログでは私たちが訪ねた8人の建築作品をご紹介しました。

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「戦後の前衛美術'50~'70 PartII S氏&F氏コレクションより」
2015年11月28日[土]―12月5日[土]
081950年代から前衛美術運動に参加、幅広い分野で半世紀にわたり活躍したS氏と、同じく50年代から現代美術を蒐集してきた国際派の経済人F氏のコレクションから78点を入札方式で頒布しました。
たくさんの入札をありがとうございました

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「黒の魅力」
2015年12月15日[火]―12月26日[土]
CIMG7466出品:殿敷侃、駒井哲郎、浜口陽三、日和崎尊夫、国吉康雄、細江英公、福田勝治、中山岩太、植田実、 E.J・べロック、ウィン・バロック、エルンスト・ハース

12月18日(金)には、植田実さんの『集合住宅30講』出版を記念してサイン会を開催しました。
右は作家の原口比奈子さん。この日亭主はボールペンで作品を描いているという原口さんをちょっと脅かしたら、その内容を早速彼女のブログに書かれてしまいました。

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<クリスマスの夕方は昨日に続いて妻とギャラリーに。今夜はときの忘れものにお邪魔。先週忘年会にお邪魔した時に開催中だった展示がとても良かったので、改めて見に行くことにしたのだ。
その展示は「黒の魅力」。さまざまな技法によるモノクロ版画や銀塩写真が展示されている。こうやって様々な手法を見比べてみると、同じモノクロの作品、しかも黒地がベースの作品でも技法によってずいぶん質感が違うことが良く分かる。今回特に印象が強かったのは浜口陽三のメゾチント。4本のトウモロコシというシンプルな題材ながら、引き込まれるような濃密さや静謐さを醸し出している。
こちらのギャラリーにも今年も本当にお世話になったなー。来年も良い作品に出会えることが楽しみ。>
林光一郎さんのブログより)
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たくさんのお客様にご来廊いただき、ありがとうございました。
ときの忘れものの営業は26日で締めましたが、協力企画のジョナス・メカスの写真展が今日まで東京・西荻で開催されています。
どうぞお出かけください。
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◆冬季休廊のお知らせ
2015年12月27日(日)―2016年1月4日(月)はギャラリーをお休みします。
新年の営業は1月5日(火)からです。

◆ときの忘れものは2016年1月6日[水]―1月16日[土]「中藤毅彦写真展 Berlin 1999+2014」を開催します(*会期中無休)。
中藤毅彦写真展DM_年末のごあいさつなし600写真家・中藤毅彦は、世界各地の都市を訪れ、それぞれの都市の違いに興味を惹かれ、一貫してストリートスナップを撮り続けています。
2001年に初めて東欧の旧社会主義国を訪れてからは、さらに都市の持つ歴史的意味合いにも思いを馳せるようになりました。2014年に出版した『STREET RAMBLER』(ギャラリー・ニエプス刊)には、キューバの首都ハバナに始まり、ニューヨーク、モスクワ、上海、パリ、ベルリン、東京の20世紀に劇的な変化を遂げた各都市の姿が収録されており、本写真集で2015年の第24回林忠彦賞を受賞しました。
本展では1999年と2014年の15年の年月を隔てたベルリンの都市や人々を撮影した写真作品を約25点出品します。

●イベントのご案内
1月9日(土)18時より中藤毅彦さんと金子隆一さん(写真史家)によるギャラリートークを開催します(要予約/参加費1,000円)。
※必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記の上、メールにてお申込ください。
E-mail. info@tokinowasuremono.com