<熊本県益城町。倒壊した建物の撤去作業や生活再建が進まず、訪れる度に「景色が変わらない」と伝えてきました。地震から5ヶ月目を迎え以前よりもほんの少し更地が増えた。自費でやる人と町の解体工事を待つ人と。お年寄り世帯は特に深刻。#熊本地震
(堀潤さんのtwitterより)>
危惧したとおり、益城町の復興はなかなか進まないようです。
先般皆様にご協力いただいた「ここから熊本へ~地震被災者支援展」で集まった634,500円のうち、400,000円は一番被害の大きかった益城町でお年よりや子供たちのケアに尽力されている木山キリスト教会に送金し、234,500円は熊本市の城下町の風情を残す唐人町で被災した築100年の町家再生資金に送金しました。
木山キリスト教会への送金については先日ご報告しましたが、熊本市で被災した商家のオーナーの西村正代さんから、礼状をいただきましたのでご報告します。

634,500円は全額を被災地に送金しましたが、その送金先については、
1)なるべく直接現金をお送りし、直ぐにお役に立って欲しい。
2)自治体など公的機関ではなく、支援が届きにくい民間の団体、個人を対象にしたい。
3)画廊のコレクションを提供して集まったお金なので、被害を受けた文化財的なものも対象にしたい。
と考え、熊本市唐人町で被災した商家(カフェアンドギャラリーなどが入居、一時は解体も検討された)の西村家の復興資金に234,500円を送金した次第です。
熊本の城下町のふぜいを残す唐人町には、江戸末期から大正期に建てられた町家が並び、カフェやレストランなどに活用されています。震災では大きな被害をうけ、解体が始まった家もあります。
西村家は熊本市重要景観建築物に指定された、大正初期に建てられた築100年の商家です。燃料を扱っていたため、両側にレンガ壁を立て、道路側は店舗と倉庫、奥が母屋になっています。
震災前は<熊本まちなみトラスト>などの協力で、店舗部分を「器季家(キキヤ)」というカフェアンドギャラリーが利用し、奥の母屋ではオーナーの西村正代さん(現在は八代に避難されています)が暮らしていました。
震災後は一時解体も検討されましたが、熊本に1軒の貴重な建物ということで修復作業が始まりました。大学の先生などが調査してくれたものの、公的な資金援助はわずかで、大半は自己資金で修復するとのことなので、ときの忘れものからの義捐金が少しでもお役に立てたらと思っています。
熊本まちなみトラスト
熊本まちなみトラストは「記憶の継承」を基本コンセプトとして熊本の明日を語り、行動する非営利の市民団体です。
熊本市西唐人町の器季家カフェでは、熊本まちなみトラストのメンバーの方々が震災後の町家再生に関して当番で相談を受けられています。
---------------
それにしても、熊本地震からの復興が遅々として進まないのに、今度は東北、北海道での台風の被害。
岩手県岩泉の惨状は目を覆いたくなります。
いずれ首都の直下型地震もあるでしょうから、明日はわが身と、心穏やかならざる日々です。
マスコミというのは習性として次から次へと新しい事象を追いかけるようになっている。
まだ何も解決していないのに、オリンピックがあれば日本中ハッピーになったかのような全紙面が歓喜一色になってしまう。
多様な意見、多様な情報を確保していかないと、悲惨な事態が「無かったこと」になりかねません。
確かにオリンピックは「非日常の感激」を多くの人々に与えました。
しかし、人々は常に「日常」の中で暮らしています。
老いた亭主は「日常の生活を守る」ことが一番大事なのだと自らに言い聞かせながら日々を送っています。
明日から、盛岡、福岡と一週間ほどの出張に出かけます。8ヶ月ぶりの長旅になりますが、果たして体調が持つか・・少々不安であります。
●本日のお勧め作品は海老原喜之助です。
海老原喜之助 Kinosuke EBIHARA
《春眠》
1959年
リトグラフ
イメージサイズ:55.3×40.7cm
シートサイズ:64.3×45.2cm
E.P. Signed
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
ときの忘れものの通常業務は平日の火曜~土曜日です。日曜、月曜、祝日はお問い合わせには返信できませんので、予めご了承ください。
◆ときの忘れものは「アール・デコの作家~バルビエ、エルテ、ラブルール、カッサンドル展」を開催しています。
会期:2016年9月1日[木]~9月10日[土] *日曜、月曜、祝日休廊

1910年代半ばから1930年代にかけてヨーロッパおよびアメリカを中心に一世を風靡したアール・デコ(仏: Art Déco)を代表する4人の作品約15点をご覧いただきます。
本日は出品作からラブルール(Jean=Emile LABOUREUR、1877~1943)をご紹介します。
ラブルール
『百貨店風景』より
1920年
銅版
Imaze size: 15.7×12.5cm
Ed.335
バルビエと同じナント出身で、1911年から銅版画を始める。キュビストたちの影響を受け、エッチングによる繊細な線描により1920年代の都市生活や自然を描いた。新時代のホテルやカフェ、レストラン、モダンなファッションの女たち、デパートで買い物をする人、といったさりげない日常の都市風景を描き、そのさりげなさが多くの人々に愛されたが、それゆえに美術史の上では長く忘れ去られていました。
上掲の『百貨店風景』シリーズはアールデコスタイルの代表作です。以前このブログで紹介した折にも探したのですが、作品自体はどこに消えたか行方不明でした。
何人もの方からリクエストされたのですが、倉庫中ひっくりかえしても見つからなかった。ところが今回、新人松下が画廊の隅からあっさりと発見(発掘)、亭主の面目丸つぶれであります(まだ数点あるはず・・・・・・)。
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ときの忘れものの通常業務は平日の火曜~土曜日です。日曜、月曜、祝日はお問い合わせには返信できませんので、予めご了承ください。
(堀潤さんのtwitterより)>
危惧したとおり、益城町の復興はなかなか進まないようです。
先般皆様にご協力いただいた「ここから熊本へ~地震被災者支援展」で集まった634,500円のうち、400,000円は一番被害の大きかった益城町でお年よりや子供たちのケアに尽力されている木山キリスト教会に送金し、234,500円は熊本市の城下町の風情を残す唐人町で被災した築100年の町家再生資金に送金しました。
木山キリスト教会への送金については先日ご報告しましたが、熊本市で被災した商家のオーナーの西村正代さんから、礼状をいただきましたのでご報告します。

634,500円は全額を被災地に送金しましたが、その送金先については、
1)なるべく直接現金をお送りし、直ぐにお役に立って欲しい。
2)自治体など公的機関ではなく、支援が届きにくい民間の団体、個人を対象にしたい。
3)画廊のコレクションを提供して集まったお金なので、被害を受けた文化財的なものも対象にしたい。
と考え、熊本市唐人町で被災した商家(カフェアンドギャラリーなどが入居、一時は解体も検討された)の西村家の復興資金に234,500円を送金した次第です。
熊本の城下町のふぜいを残す唐人町には、江戸末期から大正期に建てられた町家が並び、カフェやレストランなどに活用されています。震災では大きな被害をうけ、解体が始まった家もあります。
西村家は熊本市重要景観建築物に指定された、大正初期に建てられた築100年の商家です。燃料を扱っていたため、両側にレンガ壁を立て、道路側は店舗と倉庫、奥が母屋になっています。
震災前は<熊本まちなみトラスト>などの協力で、店舗部分を「器季家(キキヤ)」というカフェアンドギャラリーが利用し、奥の母屋ではオーナーの西村正代さん(現在は八代に避難されています)が暮らしていました。
震災後は一時解体も検討されましたが、熊本に1軒の貴重な建物ということで修復作業が始まりました。大学の先生などが調査してくれたものの、公的な資金援助はわずかで、大半は自己資金で修復するとのことなので、ときの忘れものからの義捐金が少しでもお役に立てたらと思っています。
熊本まちなみトラスト
熊本まちなみトラストは「記憶の継承」を基本コンセプトとして熊本の明日を語り、行動する非営利の市民団体です。
熊本市西唐人町の器季家カフェでは、熊本まちなみトラストのメンバーの方々が震災後の町家再生に関して当番で相談を受けられています。
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それにしても、熊本地震からの復興が遅々として進まないのに、今度は東北、北海道での台風の被害。
岩手県岩泉の惨状は目を覆いたくなります。
いずれ首都の直下型地震もあるでしょうから、明日はわが身と、心穏やかならざる日々です。
マスコミというのは習性として次から次へと新しい事象を追いかけるようになっている。
まだ何も解決していないのに、オリンピックがあれば日本中ハッピーになったかのような全紙面が歓喜一色になってしまう。
多様な意見、多様な情報を確保していかないと、悲惨な事態が「無かったこと」になりかねません。
確かにオリンピックは「非日常の感激」を多くの人々に与えました。
しかし、人々は常に「日常」の中で暮らしています。
老いた亭主は「日常の生活を守る」ことが一番大事なのだと自らに言い聞かせながら日々を送っています。
明日から、盛岡、福岡と一週間ほどの出張に出かけます。8ヶ月ぶりの長旅になりますが、果たして体調が持つか・・少々不安であります。
●本日のお勧め作品は海老原喜之助です。
海老原喜之助 Kinosuke EBIHARA《春眠》
1959年
リトグラフ
イメージサイズ:55.3×40.7cm
シートサイズ:64.3×45.2cm
E.P. Signed
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※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
ときの忘れものの通常業務は平日の火曜~土曜日です。日曜、月曜、祝日はお問い合わせには返信できませんので、予めご了承ください。
◆ときの忘れものは「アール・デコの作家~バルビエ、エルテ、ラブルール、カッサンドル展」を開催しています。
会期:2016年9月1日[木]~9月10日[土] *日曜、月曜、祝日休廊

1910年代半ばから1930年代にかけてヨーロッパおよびアメリカを中心に一世を風靡したアール・デコ(仏: Art Déco)を代表する4人の作品約15点をご覧いただきます。
本日は出品作からラブルール(Jean=Emile LABOUREUR、1877~1943)をご紹介します。
ラブルール『百貨店風景』より
1920年
銅版
Imaze size: 15.7×12.5cm
Ed.335
バルビエと同じナント出身で、1911年から銅版画を始める。キュビストたちの影響を受け、エッチングによる繊細な線描により1920年代の都市生活や自然を描いた。新時代のホテルやカフェ、レストラン、モダンなファッションの女たち、デパートで買い物をする人、といったさりげない日常の都市風景を描き、そのさりげなさが多くの人々に愛されたが、それゆえに美術史の上では長く忘れ去られていました。
上掲の『百貨店風景』シリーズはアールデコスタイルの代表作です。以前このブログで紹介した折にも探したのですが、作品自体はどこに消えたか行方不明でした。
何人もの方からリクエストされたのですが、倉庫中ひっくりかえしても見つからなかった。ところが今回、新人松下が画廊の隅からあっさりと発見(発掘)、亭主の面目丸つぶれであります(まだ数点あるはず・・・・・・)。
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ときの忘れものの通常業務は平日の火曜~土曜日です。日曜、月曜、祝日はお問い合わせには返信できませんので、予めご了承ください。
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