ときの忘れものは「小野隆生コレクション展」を開催中です。










ホームページの下段の作品リストには50数点の画像とデータを掲載しましたが、会場は狭いので実際に展示しているのは15点です。
小野隆生の作家と作品については、このブログで幾人かに論じていただいていますのでぜひお読みください。
●「小野隆生の絵を銀座の資生堂ギャラリーで見たのは、もう10年ほども前だろうか。覚えているのは絵を目にした瞬間に私の足が、すこし震えたことである。」
(大倉宏『「貴種」に正対する目』より)
●「オブジェと人物。私はある時、小野作品に対して、この双方に同じような眼差しを向けていたことに気付かされたのです。たしかに、人物を描いたものは、肖像画の体裁を成しています。でも、ある特定の人物の姿をとらえた、いわゆる肖像画とはちがってモデルがなく、その人物の性格や感情が見る側に直接的に伝わることはありません。そのためか、画家の頭の中で静かに熟成された人物像は、どこか凛とした佇まいの静物画(オブジェ)を思わせるのです。」
(池上ちかこのエッセイより、2009年05月09日)
●「小野作品には、キャンバス作品にも何処か未完成な感じがあるが、この未完成さが日本絵画の伝統を継承する最大の特徴ではないかと思う。」
(小泉清のエッセイより)
●「久しぶりにコレクションの肖像画を並べてみた。ふと、これから「小野隆生はどこへ行くのだろうか?」との想いがよぎった。イタリアの片田舎のゆったりとした時間のなかで描き続けられる肖像画が、グローバル経済の中で揺れ、少子高齢化社会を迎え閉塞感のある日本とどのように関わるのか?また、日本のアイデンティティが問われ、日本にとって文化こそ最後の砦になるかもしれない時代にどのように関わるのか?・・・私にとって興味津々だ。コレクターの一人として、こらからも小野隆生という風に吹かれて、今という時代を一緒にゆっくり歩いていこうと思う。」
(荒井由泰のエッセイより、2007年4月26日)
~~~
小野隆生のテンペラによる大作をご紹介します。

小野隆生《表紙のない本》
2007年 テンペラ・画布 80.0×220.0cm サインあり

小野隆生《夏の終わる日》
2008年 テンペラ・画布 80.0×220.0cm サインあり


左)小野隆生《船が見える場所 I》
2008年 テンペラ・画布 170.0×60.0cm サインあり
右)小野隆生《船が見える場所 II》
2008年 テンペラ・画布 170.0×60.0cm サインあり


左)小野隆生《船が見える場所 III》
2008年 テンペラ・画布 170.0×60.0cm サインあり
右)小野隆生《船が見える場所 IV》
2008年 テンペラ・画布 170.0×60.0cm サインあり
●池田20世紀美術館での「描かれた影の記憶 小野隆生展 イタリアでの活動 30年」カタログのご案内

『描かれた影の記憶 小野隆生展 イタリアでの活動30年』図録
2008年
池田20世紀美術館 発行
執筆:瀬木慎一、大野正勝、樋口昌樹
対談:小野隆生×河合哲夫
76ページ A4版
◆ときの忘れものは「小野隆生コレクション展」を開催しています。
会期:2017年3月7日[火]―3月25日[土] *日・月・祝日休廊

岩手県に生まれた小野隆生は、1971年イタリアに渡ります。国立ローマ中央修復研究所絵画科を卒業し、1977~1985年にイタリア各地の教会壁画や美術館収蔵作品の修復に携わり、ジョットやティツィアーノらの作品に直接触れ、古典技法を習得しました。1976年銀座・現代画廊で初個展開催。資生堂ギャラリー[椿会展]に出品。「ライバルは500年前のルネサンスの画家たち」との揺るぎない精神でテンペラ画による肖像画を描き続けています。
2008年には池田20世紀美術館で「描かれた影の記憶 小野隆生展 イタリアでの活動 30年」 を開催しました。
本展では、小野の1970年代の初期作品から2000年代の近作まで、油彩・テンペラ・素描など約15点をご覧いただきます。










ホームページの下段の作品リストには50数点の画像とデータを掲載しましたが、会場は狭いので実際に展示しているのは15点です。
小野隆生の作家と作品については、このブログで幾人かに論じていただいていますのでぜひお読みください。
●「小野隆生の絵を銀座の資生堂ギャラリーで見たのは、もう10年ほども前だろうか。覚えているのは絵を目にした瞬間に私の足が、すこし震えたことである。」
(大倉宏『「貴種」に正対する目』より)
●「オブジェと人物。私はある時、小野作品に対して、この双方に同じような眼差しを向けていたことに気付かされたのです。たしかに、人物を描いたものは、肖像画の体裁を成しています。でも、ある特定の人物の姿をとらえた、いわゆる肖像画とはちがってモデルがなく、その人物の性格や感情が見る側に直接的に伝わることはありません。そのためか、画家の頭の中で静かに熟成された人物像は、どこか凛とした佇まいの静物画(オブジェ)を思わせるのです。」
(池上ちかこのエッセイより、2009年05月09日)
●「小野作品には、キャンバス作品にも何処か未完成な感じがあるが、この未完成さが日本絵画の伝統を継承する最大の特徴ではないかと思う。」
(小泉清のエッセイより)
●「久しぶりにコレクションの肖像画を並べてみた。ふと、これから「小野隆生はどこへ行くのだろうか?」との想いがよぎった。イタリアの片田舎のゆったりとした時間のなかで描き続けられる肖像画が、グローバル経済の中で揺れ、少子高齢化社会を迎え閉塞感のある日本とどのように関わるのか?また、日本のアイデンティティが問われ、日本にとって文化こそ最後の砦になるかもしれない時代にどのように関わるのか?・・・私にとって興味津々だ。コレクターの一人として、こらからも小野隆生という風に吹かれて、今という時代を一緒にゆっくり歩いていこうと思う。」
(荒井由泰のエッセイより、2007年4月26日)
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小野隆生のテンペラによる大作をご紹介します。

小野隆生《表紙のない本》
2007年 テンペラ・画布 80.0×220.0cm サインあり

小野隆生《夏の終わる日》
2008年 テンペラ・画布 80.0×220.0cm サインあり


左)小野隆生《船が見える場所 I》
2008年 テンペラ・画布 170.0×60.0cm サインあり
右)小野隆生《船が見える場所 II》
2008年 テンペラ・画布 170.0×60.0cm サインあり


左)小野隆生《船が見える場所 III》
2008年 テンペラ・画布 170.0×60.0cm サインあり
右)小野隆生《船が見える場所 IV》
2008年 テンペラ・画布 170.0×60.0cm サインあり
●池田20世紀美術館での「描かれた影の記憶 小野隆生展 イタリアでの活動 30年」カタログのご案内

『描かれた影の記憶 小野隆生展 イタリアでの活動30年』図録
2008年
池田20世紀美術館 発行
執筆:瀬木慎一、大野正勝、樋口昌樹
対談:小野隆生×河合哲夫
76ページ A4版
◆ときの忘れものは「小野隆生コレクション展」を開催しています。
会期:2017年3月7日[火]―3月25日[土] *日・月・祝日休廊

岩手県に生まれた小野隆生は、1971年イタリアに渡ります。国立ローマ中央修復研究所絵画科を卒業し、1977~1985年にイタリア各地の教会壁画や美術館収蔵作品の修復に携わり、ジョットやティツィアーノらの作品に直接触れ、古典技法を習得しました。1976年銀座・現代画廊で初個展開催。資生堂ギャラリー[椿会展]に出品。「ライバルは500年前のルネサンスの画家たち」との揺るぎない精神でテンペラ画による肖像画を描き続けています。
2008年には池田20世紀美術館で「描かれた影の記憶 小野隆生展 イタリアでの活動 30年」 を開催しました。
本展では、小野の1970年代の初期作品から2000年代の近作まで、油彩・テンペラ・素描など約15点をご覧いただきます。
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