スタッフSの海外ネットサーフィン No.50
「草間彌生:Infinity Mirrors」
読者の皆様こんにちわ。昨年から続くアートフェアラッシュもようやく終わり、ようやくこれで一息…などとムシのいい話はあるはずもなく、来たる2017年後半のアートフェアの申込に迫られて今日も今日とて右往左往しております、スタッフSこと新澤です。
昨今の美術界において老齢の巨匠は数多おられるものの、自分が「老いてなお盛ん」と聞いて思いつく作家といえば、堀尾貞治と草間彌生のお二人です。特に草間先生は今年で御年88ながら現在も制作活動を続けており、国際的にもアートフェアでのインスタレーションや個展、ブランド企業との提携など、そのエネルギーは尽きることなく放たれ続けています。
今回の記事では、そんな草間彌生の70年にも及ぶ美術活動を羅する特別巡回展「草間彌生: Infinity Mirrors」を、第一開催会場であるハーシュホーン美術館と彫刻庭園と合わせて紹介させていただきます。

アメリカ・ワシントンDCの中心部に建てられたこの美術館は、一般にはスミソニアン協会に所属している事から、博物館として扱われることが多いですが、約12000点の彫刻や絵画、写真などを含む美術品を所蔵しており、美術館という呼称も決して間違いではありません。
特徴的な円形の建物は建築家ゴードン・バンシャフトによるデザインで、1969年に起工し、1974年に開館しています。ちなみに美術館の名前は、19世紀から20世紀の絵画、彫刻のコレクターであり、100万ドルもの寄付をスミソニアン協会に行ったアメリカ実業家、ジョーゼフ・ハーシュホーンから来ています。

今回の展覧会で特徴的なのは、タイトルに「草間彌生:Infinity Mirror『s』」とある通り、一つあるだけでも目玉になる空間インスタレーションが、なんと6つ展示されていることです。部屋によっては入場制限があり、一度に一人が30秒間、鏡に覆われた光と音が無限に続く空間に浸れるとのこと。自分は2013年の森ミュージアムで開催された「LOVE展」で草間の当時の新作インスタレーション《愛が呼んでいる》を見た経験があります。その時は自分以外にも大勢の人が部屋にいたのであまり独特な感じはなかったのですが、以下のような空間に一人でいたら、早々に意識が空間に拡散してしまうか、閉所恐怖症ならぬ広所恐怖症になりそうです。

展覧会は5月14日までハーシュホーンで開催し、6月30日から9月10日までをシアトル美術館、10月から2018年1月までをロサンゼルスのザ・ブロード、2018年3月から5月をカナダ・トロントのオンタリオ美術館、最後に2018年の7月から10月にアメリカ・オハイオ州のクリーブランド美術館へ巡回します。
タイムズ誌において現代で最も影響力のある一人にも選ばれた作家。ご都合が合えば是非お出かけして、その摩訶不思議な世界をご体験下さい。
(しんざわ ゆう)
ハーシュホーン美術館と彫刻庭園公式サイト(英語)
草間彌生: Infinity Mirrors展ページ(英語)
草間彌生公式サイト
●今日のお勧め作品は、草間彌生です。
草間彌生
《水玉》
1992年
エッチング
イメージサイズ:29.5×41.8cm
シートサイズ:45.5×63.0cm
Ed.50
サインあり
※レゾネ No.195(阿部出版 2005年新版)
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◆スタッフSの「海外ネットサーフィン」は毎月26日の更新です。
「草間彌生:Infinity Mirrors」
読者の皆様こんにちわ。昨年から続くアートフェアラッシュもようやく終わり、ようやくこれで一息…などとムシのいい話はあるはずもなく、来たる2017年後半のアートフェアの申込に迫られて今日も今日とて右往左往しております、スタッフSこと新澤です。
昨今の美術界において老齢の巨匠は数多おられるものの、自分が「老いてなお盛ん」と聞いて思いつく作家といえば、堀尾貞治と草間彌生のお二人です。特に草間先生は今年で御年88ながら現在も制作活動を続けており、国際的にもアートフェアでのインスタレーションや個展、ブランド企業との提携など、そのエネルギーは尽きることなく放たれ続けています。
今回の記事では、そんな草間彌生の70年にも及ぶ美術活動を羅する特別巡回展「草間彌生: Infinity Mirrors」を、第一開催会場であるハーシュホーン美術館と彫刻庭園と合わせて紹介させていただきます。

アメリカ・ワシントンDCの中心部に建てられたこの美術館は、一般にはスミソニアン協会に所属している事から、博物館として扱われることが多いですが、約12000点の彫刻や絵画、写真などを含む美術品を所蔵しており、美術館という呼称も決して間違いではありません。
特徴的な円形の建物は建築家ゴードン・バンシャフトによるデザインで、1969年に起工し、1974年に開館しています。ちなみに美術館の名前は、19世紀から20世紀の絵画、彫刻のコレクターであり、100万ドルもの寄付をスミソニアン協会に行ったアメリカ実業家、ジョーゼフ・ハーシュホーンから来ています。

今回の展覧会で特徴的なのは、タイトルに「草間彌生:Infinity Mirror『s』」とある通り、一つあるだけでも目玉になる空間インスタレーションが、なんと6つ展示されていることです。部屋によっては入場制限があり、一度に一人が30秒間、鏡に覆われた光と音が無限に続く空間に浸れるとのこと。自分は2013年の森ミュージアムで開催された「LOVE展」で草間の当時の新作インスタレーション《愛が呼んでいる》を見た経験があります。その時は自分以外にも大勢の人が部屋にいたのであまり独特な感じはなかったのですが、以下のような空間に一人でいたら、早々に意識が空間に拡散してしまうか、閉所恐怖症ならぬ広所恐怖症になりそうです。

MIKE KEMP VIA GETTY IMAGES
草間は現在20以上の「Infinity Mirror Room」を制作していますが、6点を一度に展示するのは今回の巡回展が世界初となります。また、目玉となるこれらの空間インスタレーション以外にも、60点を超える初期から近年までの作品を見ることができるようになっています。ハーシュホーンはスミソニアン系列の博物館なので入館料は基本無料ですが、入場管理のために発行されるチケットがないと入館できません。お出かけの方はご注意下さい。展覧会は5月14日までハーシュホーンで開催し、6月30日から9月10日までをシアトル美術館、10月から2018年1月までをロサンゼルスのザ・ブロード、2018年3月から5月をカナダ・トロントのオンタリオ美術館、最後に2018年の7月から10月にアメリカ・オハイオ州のクリーブランド美術館へ巡回します。
タイムズ誌において現代で最も影響力のある一人にも選ばれた作家。ご都合が合えば是非お出かけして、その摩訶不思議な世界をご体験下さい。
(しんざわ ゆう)
ハーシュホーン美術館と彫刻庭園公式サイト(英語)
草間彌生: Infinity Mirrors展ページ(英語)
草間彌生公式サイト
●今日のお勧め作品は、草間彌生です。
草間彌生《水玉》
1992年
エッチング
イメージサイズ:29.5×41.8cm
シートサイズ:45.5×63.0cm
Ed.50
サインあり
※レゾネ No.195(阿部出版 2005年新版)
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※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
ときの忘れものの通常業務は平日の火曜~土曜日です。日曜、月曜、祝日はお問い合わせには返信できませんので、予めご了承ください。
◆スタッフSの「海外ネットサーフィン」は毎月26日の更新です。
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