東京は桜の季節も終わり、はや初夏の日差しですが、風も強い。
何だか季節の移り変わりが激しくて、途中がないですね。
駒込に移転し、10ヶ月ほどが経ち、ようやく四季それぞれの駒込の様子がわかってきました。
青山と同じく住宅街ですが、青山のような華やかさはありません。しかし私どものような地味でクラシックな画廊にとってはなかなか居心地の良い場所です。
昨年6月突如入居することになった阿部勤先生設計の建物の使い勝手は申し分ありません。
阿部先生がいかに素晴らしい建築家であるかは、ご自身の告白「私の失敗」をぜひお読みになってください。
自戒をこめての感想ですが、自分の失敗を認めることはなかなか難しい。ましてやそれを公開するなんて「営業」から考えたら禁句のはず、それを敢えて公開し、次のステップに生かす、さすが坂倉準三のお弟子さんですね。
所沢のご自宅はもちろん阿部先生が設計された自慢の傑作。ところがこのお正月に中山美穂さん(そうですあの女優の)に占拠され、一時ホームレス状態になったらしい。いったいそれは何故なんだと、ときの忘れもの建築探偵団が26日に偵察に参ります。
ようやく今年後半のラインナップが固まりましたのでご報告します。
5月「没後70年 松本竣介展」
6月「移転一周年謝恩企画:70-80年代を彩ったポスター繚乱」
「関根伸夫展」(会場は銀座・ギャラリーせいほう)
7月「秋葉シスイ新作展」(会場は銀座・ギャラリーせいほう)
「内間安瑆・俊子遺作展」
9月「野口琢郎新作展」
10月「倉俣史朗展」
11月「光嶋裕介新作展」
のちほど詳しくご案内しますが来月5月には二回目となる松本竣介展を開催します。
6月の移転一周年記念は引越しを機に発掘できた40年ほど前のレアなポスター群を謝恩価格にて展示頒布します。
大作が中心の関根伸夫と秋葉シスイの新作個展は銀座のギャラリーせいほうさんにお願いして開催します。
7月の内間安瑆・俊子ご夫妻の遺作展のために、スタッフたちが先日NYのご遺族のもとに赴き貴重な作品をお預かりしてきました。戦後の現代美術史に確かな足跡を残し、帰米後(俊子夫人にとっては渡米後)は多くの日本人作家を暖かく支援した功績も忘れてはなりません。内間安瑆先生の作品は今まで幾度も展示してきましたが、デモクラートに参加した内間俊子(青野俊子)先生に関しては今回が初めてのまとまった紹介となります。
10月には倉俣史朗展を予定しています。没後30年近く経ってもオーラは消えず、海外での評価はますます高くなっています。
9月の野口琢郎さん、11月の光嶋裕介さんのそれぞれ新作個展が、駒込の空間を使っての初めての作家の新作による挑戦になります。
まだ時期は確定していませんが、秋には佐藤研吾さんの展覧会も予定しています。
どうぞご期待ください。
昨日は埼玉県立近代美術館での「版画の景色 現代版画センターの軌跡」展の反響をご紹介しましたが、昔お世話になった現代版画センターの会員の方々との再会も嬉しい出来事でした。
30数年ぶりにご連絡をいただき、その当時私が売った作品が戻ってくるなど思わぬご褒美もありました。
●本日のお勧め作品はポップアートの二大スター、ロイ・リキテンスタインとアンディ・ウォーホルです。
アンディ・ウォーホル"KIKU 3"
1983年
シルクスクリーン(刷り:石田了一)
50.0×66.0cm
Ed.300 Signed
ロイ・リキテンスタイン《Haystack》
1969年
シルクスクリーン
48.5x66.0cm
Ed. 250 Signed
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
ウォーホルの「KIKU」シリーズは現代版画センターのエディションで、日本で石田了一さんの手で刷られました。

「KIKU3」を刷る石田了一さん(1983年)
ウォーホルとリキテンスタインらポップアートの作家たちが大成功したのは、いち早く彼らの才能を見出した大画商レオ・カステリの功績といえるでしょう。

レオ・カステリ(右)と上岡麻衣子さん
1989年4月2日NYにて
このとき亭主は息子たちと友人のお嬢さんを連れてNYを再訪、ウォーホルは亡くなっていましたがレオ・カステリは健在でした。
リキテンスタインを最初に発見したのがレオ・カステリです。
1961年夏、彼はリキテンスタインに漫画の一コマを拡大して印刷インクの網点(ドット)まで描いた作品を見せられるやいなや、即座に才能を見抜き彼を売り出すことに決めます。
ちょうど同じころ、ウォーホルも漫画を主題に制作を試みていたのですが、カステリに作品を見せるのが2週間ほど遅かった。カステリのスタッフがウォーホルに見せたリキテンスタインの漫画絵画はドットの描写によって、漫画の記号性を完璧にとらえていました。それを一目見たウォーホルは「ああ、なぜこれが思いつけなかったのだろう」と嘆きます。
「ロイがこんなに上手に漫画をやっているのだから、自分はきれいさっぱり漫画をやめて、自分が一番乗りになれる他の方向 <量と反復の方向> に進もうと決めたのです」と後に述懐しています。
それほどドット(網点)を丹念に画面に描き込んだリキテンスタインの手わざは完璧だった。
◆ときの忘れものは「ボブ・ウィロビー写真展~オードリー&マリリン 」を開催しています。
会期:2018年4月10日[火]―4月28日[土]
11:00-19:00 ※日・月・祝日休廊
数々のスターが主演するハリウッド映画のメイキング・シーンを撮影してきた「スペシャル」フォトグラファー、ボブ・ウィロビーが1950-60年代に撮影したオードリー・ヘップバーンとマリリン・モンローのポートレートをご覧いただきます。詳しい出品リスト(25点)はホームページに掲載しました。
また10万冊を所蔵する雑誌図書館六月社の協力を得て、映画専門誌以外のオードリー・ヘプバーンとマリリン・モンローのゴシップ記事などを掲載した30年ほど前の雑誌60種類を図書室で公開しています。ぜひ手にとってご覧になってください。

●出品作品を順次ご紹介いたします

ボブ・ウィロビー
《Hepburn, Audrey, 1958
Audrey asleep with Ip Pre-Production on "Green Mansions," 1958》(BWP009)
※「緑の館」
1958(Printed in 2018)
Archival Digital Pigment Print
Image size: 31.2×45.8cm
Sheet size: 40.6×50.8cm
Ed.25
クリストファー・ウィロビーによるスタンプとサインあり
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
ときの忘れものの通常業務は平日の火曜~土曜日です。日曜、月曜、祝日はお問い合わせには返信できませんので、予めご了承ください。
●ときの忘れものは昨年〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
新しい空間についてはWEBマガジン<コラージ12月号18~24頁>に特集されています。
2018年から営業時間を19時まで延長します。
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。日・月・祝日は休廊。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。

何だか季節の移り変わりが激しくて、途中がないですね。
駒込に移転し、10ヶ月ほどが経ち、ようやく四季それぞれの駒込の様子がわかってきました。
青山と同じく住宅街ですが、青山のような華やかさはありません。しかし私どものような地味でクラシックな画廊にとってはなかなか居心地の良い場所です。
昨年6月突如入居することになった阿部勤先生設計の建物の使い勝手は申し分ありません。
阿部先生がいかに素晴らしい建築家であるかは、ご自身の告白「私の失敗」をぜひお読みになってください。
自戒をこめての感想ですが、自分の失敗を認めることはなかなか難しい。ましてやそれを公開するなんて「営業」から考えたら禁句のはず、それを敢えて公開し、次のステップに生かす、さすが坂倉準三のお弟子さんですね。
所沢のご自宅はもちろん阿部先生が設計された自慢の傑作。ところがこのお正月に中山美穂さん(そうですあの女優の)に占拠され、一時ホームレス状態になったらしい。いったいそれは何故なんだと、ときの忘れもの建築探偵団が26日に偵察に参ります。
ようやく今年後半のラインナップが固まりましたのでご報告します。
5月「没後70年 松本竣介展」
6月「移転一周年謝恩企画:70-80年代を彩ったポスター繚乱」
「関根伸夫展」(会場は銀座・ギャラリーせいほう)
7月「秋葉シスイ新作展」(会場は銀座・ギャラリーせいほう)
「内間安瑆・俊子遺作展」
9月「野口琢郎新作展」
10月「倉俣史朗展」
11月「光嶋裕介新作展」
のちほど詳しくご案内しますが来月5月には二回目となる松本竣介展を開催します。
6月の移転一周年記念は引越しを機に発掘できた40年ほど前のレアなポスター群を謝恩価格にて展示頒布します。
大作が中心の関根伸夫と秋葉シスイの新作個展は銀座のギャラリーせいほうさんにお願いして開催します。
7月の内間安瑆・俊子ご夫妻の遺作展のために、スタッフたちが先日NYのご遺族のもとに赴き貴重な作品をお預かりしてきました。戦後の現代美術史に確かな足跡を残し、帰米後(俊子夫人にとっては渡米後)は多くの日本人作家を暖かく支援した功績も忘れてはなりません。内間安瑆先生の作品は今まで幾度も展示してきましたが、デモクラートに参加した内間俊子(青野俊子)先生に関しては今回が初めてのまとまった紹介となります。
10月には倉俣史朗展を予定しています。没後30年近く経ってもオーラは消えず、海外での評価はますます高くなっています。
9月の野口琢郎さん、11月の光嶋裕介さんのそれぞれ新作個展が、駒込の空間を使っての初めての作家の新作による挑戦になります。
まだ時期は確定していませんが、秋には佐藤研吾さんの展覧会も予定しています。
どうぞご期待ください。
昨日は埼玉県立近代美術館での「版画の景色 現代版画センターの軌跡」展の反響をご紹介しましたが、昔お世話になった現代版画センターの会員の方々との再会も嬉しい出来事でした。
30数年ぶりにご連絡をいただき、その当時私が売った作品が戻ってくるなど思わぬご褒美もありました。
●本日のお勧め作品はポップアートの二大スター、ロイ・リキテンスタインとアンディ・ウォーホルです。
アンディ・ウォーホル"KIKU 3"1983年
シルクスクリーン(刷り:石田了一)
50.0×66.0cm
Ed.300 Signed
ロイ・リキテンスタイン《Haystack》1969年
シルクスクリーン
48.5x66.0cm
Ed. 250 Signed
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
ウォーホルの「KIKU」シリーズは現代版画センターのエディションで、日本で石田了一さんの手で刷られました。

「KIKU3」を刷る石田了一さん(1983年)
ウォーホルとリキテンスタインらポップアートの作家たちが大成功したのは、いち早く彼らの才能を見出した大画商レオ・カステリの功績といえるでしょう。

レオ・カステリ(右)と上岡麻衣子さん
1989年4月2日NYにて
このとき亭主は息子たちと友人のお嬢さんを連れてNYを再訪、ウォーホルは亡くなっていましたがレオ・カステリは健在でした。
リキテンスタインを最初に発見したのがレオ・カステリです。
1961年夏、彼はリキテンスタインに漫画の一コマを拡大して印刷インクの網点(ドット)まで描いた作品を見せられるやいなや、即座に才能を見抜き彼を売り出すことに決めます。
ちょうど同じころ、ウォーホルも漫画を主題に制作を試みていたのですが、カステリに作品を見せるのが2週間ほど遅かった。カステリのスタッフがウォーホルに見せたリキテンスタインの漫画絵画はドットの描写によって、漫画の記号性を完璧にとらえていました。それを一目見たウォーホルは「ああ、なぜこれが思いつけなかったのだろう」と嘆きます。
「ロイがこんなに上手に漫画をやっているのだから、自分はきれいさっぱり漫画をやめて、自分が一番乗りになれる他の方向 <量と反復の方向> に進もうと決めたのです」と後に述懐しています。
それほどドット(網点)を丹念に画面に描き込んだリキテンスタインの手わざは完璧だった。
◆ときの忘れものは「ボブ・ウィロビー写真展~オードリー&マリリン 」を開催しています。
会期:2018年4月10日[火]―4月28日[土]
11:00-19:00 ※日・月・祝日休廊
数々のスターが主演するハリウッド映画のメイキング・シーンを撮影してきた「スペシャル」フォトグラファー、ボブ・ウィロビーが1950-60年代に撮影したオードリー・ヘップバーンとマリリン・モンローのポートレートをご覧いただきます。詳しい出品リスト(25点)はホームページに掲載しました。
また10万冊を所蔵する雑誌図書館六月社の協力を得て、映画専門誌以外のオードリー・ヘプバーンとマリリン・モンローのゴシップ記事などを掲載した30年ほど前の雑誌60種類を図書室で公開しています。ぜひ手にとってご覧になってください。

●出品作品を順次ご紹介いたします

ボブ・ウィロビー
《Hepburn, Audrey, 1958
Audrey asleep with Ip Pre-Production on "Green Mansions," 1958》(BWP009)
※「緑の館」
1958(Printed in 2018)
Archival Digital Pigment Print
Image size: 31.2×45.8cm
Sheet size: 40.6×50.8cm
Ed.25
クリストファー・ウィロビーによるスタンプとサインあり
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
ときの忘れものの通常業務は平日の火曜~土曜日です。日曜、月曜、祝日はお問い合わせには返信できませんので、予めご了承ください。
●ときの忘れものは昨年〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
新しい空間についてはWEBマガジン<コラージ12月号18~24頁>に特集されています。
2018年から営業時間を19時まで延長します。
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。日・月・祝日は休廊。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。

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