スタッフSの海外ネットサーフィン No.74
「AI: More than Human」
Barbican Centre
読者の皆様こんにちわ。月頭の過ごしやすさは今何処、ついに日本の夏本番と言わんばかりの暑さと湿度が猛威をふるう中、皆様いかがお過ごしでしょうか? 室内ではエアコンを効かせられるからまだましなものの、出勤退勤の外出時には連日ヘタっております、スタッフSこと新澤です。
ここしばらくは建築関連の話題が続き、その次には映像作品、その次はマンガと現代・コンテンポラリーアートを扱うギャラリーのブログとは思えない記事が続く本連載ですが、考えてみれば真面目な美術関連の記事は自分よりよっぽど知識とウィットがある先生方が多数執筆されているのだから、今後もスキマ産業的に他とは毛色の違うイベントを紹介できればいいかと開き直った次第です。
今回ご紹介するのはイギリス、ロンドンはバービカンセンターで8月26日(月)まで開催中の「AI: More than Human」です。

バービカンセンターはヨーロッパでも最大規模の複合文化施設として、ロンドン東部シティ・オブ・ロンドンで1982年に完成しました。中にはギャラリーだけではなく、コンサートホール、劇場、映画館や公共図書館、3つのレストランの他、大学の音楽学部などが入居しています。元々は大戦中に爆撃で更地になっていた土地を1億6100万ポンドの莫大な建設費を投じて再開発したもので、1982年3月3日、女王エリザベス2世の名の下に「国民へのプレゼント」として建てられました。以後、コーポレーション・オブ・ロンドンにより運営されています。
そんなバービカンセンターで開催されている「AI: More than Human」ですが、映画や一般のメディアでは「どこまで人間に迫れるか」や、或いは「進化したAIは人間の地位を奪い、管理するようになる」などと対立的なイメージが横行しがちなAIと人間の関係性を、200点に及ぶ作品や資料を通して多様かつ客観的に展示しています。
日本からも複数の作家、研究者チームが参加しており、作家枠で出展しているteamLab(チームラボ)からは、壁面に映る見学者の影にアニメーションによって動く漢字が吸い込まれ、吸い込まれた漢字の種類によって延々と画面が変化し続ける映像作品"What a Loving, and Beautiful World"を見ることができます。
teamLab, What a Loving, and Beautiful World, 2011, Interactive Digital Installation, Endless, Calligraphy: Sisyu, Sound: Hideaki Takahashi © teamLab
他にもペットロボットといえばこれ、なソニーの「AIBO」や、東京・大阪大学の研究者が合同で組み上げたAlife(人口生命)「Alter 3」、人間の動きをトレースして、非人間型のオブジェクトにその動きを反映させる「Mimic」など、美術作品以外にも多数のインタラクティブな展示が用意されており、AIが人間にどう影響するかではなく、世界の中でAIはどう発展し、人間に関わってくるのかという、より大きなスケールで人工知能とは何かを考える機会を与えてくれる展覧会です。
aibo © Sony Corporation / Credit: Tristan Fewings/Getty Images
Mimic (concept), 2018, Universal Everything. Image courtesy of Universal Everything
(しんざわ ゆう)
展覧会公式ページ(英語)
展覧会公式動画
●ときの忘れものは青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。
阿部勤設計の新しい空間はWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
E-mail:info@tokinowasuremono.com
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。*日・月・祝日は休廊。
「AI: More than Human」
Barbican Centre
読者の皆様こんにちわ。月頭の過ごしやすさは今何処、ついに日本の夏本番と言わんばかりの暑さと湿度が猛威をふるう中、皆様いかがお過ごしでしょうか? 室内ではエアコンを効かせられるからまだましなものの、出勤退勤の外出時には連日ヘタっております、スタッフSこと新澤です。
ここしばらくは建築関連の話題が続き、その次には映像作品、その次はマンガと現代・コンテンポラリーアートを扱うギャラリーのブログとは思えない記事が続く本連載ですが、考えてみれば真面目な美術関連の記事は自分よりよっぽど知識とウィットがある先生方が多数執筆されているのだから、今後もスキマ産業的に他とは毛色の違うイベントを紹介できればいいかと開き直った次第です。
今回ご紹介するのはイギリス、ロンドンはバービカンセンターで8月26日(月)まで開催中の「AI: More than Human」です。

バービカンセンターはヨーロッパでも最大規模の複合文化施設として、ロンドン東部シティ・オブ・ロンドンで1982年に完成しました。中にはギャラリーだけではなく、コンサートホール、劇場、映画館や公共図書館、3つのレストランの他、大学の音楽学部などが入居しています。元々は大戦中に爆撃で更地になっていた土地を1億6100万ポンドの莫大な建設費を投じて再開発したもので、1982年3月3日、女王エリザベス2世の名の下に「国民へのプレゼント」として建てられました。以後、コーポレーション・オブ・ロンドンにより運営されています。
そんなバービカンセンターで開催されている「AI: More than Human」ですが、映画や一般のメディアでは「どこまで人間に迫れるか」や、或いは「進化したAIは人間の地位を奪い、管理するようになる」などと対立的なイメージが横行しがちなAIと人間の関係性を、200点に及ぶ作品や資料を通して多様かつ客観的に展示しています。
日本からも複数の作家、研究者チームが参加しており、作家枠で出展しているteamLab(チームラボ)からは、壁面に映る見学者の影にアニメーションによって動く漢字が吸い込まれ、吸い込まれた漢字の種類によって延々と画面が変化し続ける映像作品"What a Loving, and Beautiful World"を見ることができます。
teamLab, What a Loving, and Beautiful World, 2011, Interactive Digital Installation, Endless, Calligraphy: Sisyu, Sound: Hideaki Takahashi © teamLab他にもペットロボットといえばこれ、なソニーの「AIBO」や、東京・大阪大学の研究者が合同で組み上げたAlife(人口生命)「Alter 3」、人間の動きをトレースして、非人間型のオブジェクトにその動きを反映させる「Mimic」など、美術作品以外にも多数のインタラクティブな展示が用意されており、AIが人間にどう影響するかではなく、世界の中でAIはどう発展し、人間に関わってくるのかという、より大きなスケールで人工知能とは何かを考える機会を与えてくれる展覧会です。
aibo © Sony Corporation / Credit: Tristan Fewings/Getty Images
Mimic (concept), 2018, Universal Everything. Image courtesy of Universal Everything(しんざわ ゆう)
展覧会公式ページ(英語)
展覧会公式動画
●ときの忘れものは青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。
阿部勤設計の新しい空間はWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
E-mail:info@tokinowasuremono.com
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。*日・月・祝日は休廊。
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