From Spain
今秋予定していたグループ展「Tricolore」の出品作家の一人、スペイン在住の根岸文子さんからのお便りが届きました。コロナウイルスの影響でいつ帰国できるかわからない状況ということもあり、展覧会は来春に延期としました。2021年のグループ展「Tricolore」を楽しみにお待ちください。
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尾立様
お元気ですか? 画廊の皆さんもお元気でしょうか? マドリッドもフェーズ2。ちょっと街が今までの様子を取り戻しつつあります。
外に出ると、暑くもなく、寒くもなく、素晴らしい春の微風が吹いてくる気持ちの良い気候のマドリッドです。が、やはりまだ伝染病対策が続いています。3月から、あっという間にいつもの現実から想像もつかなかった新たな現実へと移行していきました。スペインでは、警戒事態宣言が出され、家から出ることを規制される生活が始まりました。過ぎてしまえば、あっという間でしたが、2ヶ月ほど、ほとんど家から出ない、そして見えないものと戦う不思議な生活が始まりました。自分探し、これからの人類の行き場、いろいろ考える時間がたっぷりあり、精神的な時間でもありました。それがだんだんと、また元に戻りつつある気がしております。また、外に世界に対応できるか、今後の世の中はどうなるのか、不安やちょっとした堕落感、複雑な気持ちの、今日この頃です。
というわけで、マドリッドのこのフェーズ2への変化は、私たちには結構衝撃的な事なんです。
私も、籠っていた自分からちょっとずつ脱出するような気持ちで、今日から開き始めた喫茶店での朝食。そして今日から開き始めのプラド美術館に行って来ました。


飲食店は30%の内容で開店しました。

Reencuentroという名前がつけられました。3ヶ月弱閉まっていたプラド美術館がつけた名前です。再会という意味です。
美術館は1800人までが入れるように規制されているようですが、今は、県外の移動が禁止されているのでマドリッド市内の人しか来れません。
内部は、3分の1の面積に仕切られ、名画がその中に集中しておいてある形です。
再会がテーマなので、中の配置も作家だけで分けられるのではなく、テーマ、制作過程などで関連がある作品も隣に置かれるなど、いつもでは見れないような配置になっています。9月までこうなんだそうです。値段も半額になってました。
とは言っても、15世紀から19世紀重要な作品が集中しているプラド美術館です。大変密度の高い展示会になっています。



チケット売り場にも消毒液、入館前にも体温検定などのチェックがあります。中はマスク使用しなければなりません。そして、ソーシャルディスタンスのシールが床に貼ってあります。



内部は写真撮影が禁止になっておりので取れないんですが、フランジェリコ、デゥラー、ティッチアーノ、エルグレコ、ベラスケス、ルーベンス、ゴヤなどの素晴らしい作品が次々に並んでます。
皆さんも是非、また日常が戻り、国を超えての移動が可能になった時には一度マドリッドにもいらしてくださいね。
日本の情報もインターネットをベースに見るようにはしております。
日本も早く、日常をすっかり取り戻し、生き生きとした生活が戻ってくるよう祈っております。
私の方は、帰国の予定が全くつけられない状況です。万が一何か決まりましたらご連絡させていただきます。
では、ご挨拶まで、
皆様御気をつけて。
(ねぎし ふみこ)
■根岸文子 Fumiko NEGISHI
1970年東京生まれ。1993年女子美術大学絵画科版画コース卒業後、スペインに渡る。スペイン美術大学の版画工房で学ぶ。スペイン国内版画展で新人賞、モハカ絵画奨学コース(スペイン)等を受ける。99,01,04年ときの忘れもので個展。02年エガン画廊(マドリッド)で個展、またマドリッド国際アートフェアに同画廊より出展、GENERACION 2002,2005グループ展に参加(カッハマドリッド)。06年ギャラリーすどうで二人展開催。現在、スペインで制作を続ける。
「鏡の向こうのもう一つの世界というか、存在するのに、気がつかない向こう側の様なものを、イメージに作品に取り組んでいます。今思うと、地中海文化に接する事が、極東文化圏の私には、もう一つの向こう側を探すきっかけになったような気がします。」
大学卒業後、単身スペインに渡り、油彩、版画の制作に打ち込んでいます。ユーモアに溢れ、スペインの明るい風に吹かれるような作風が心地よいですね。
●本日のお勧め作品は根岸文子です。
根岸文子 ”paisaje con agua”
2000年
41.0×33.0㎝
キャンバスに油彩
サインあり
根岸文子 ”EL VIAJE”
2006年
41.5×31.0㎝
木にアクリル
サインあり
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
◆ときの忘れものは版画・写真のエディション作品などをアマゾンに出品しています。
●ときの忘れものは青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。
阿部勤設計の新しい空間はWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
E-mail:info@tokinowasuremono.com
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。*日・月・祝日は休廊。
今秋予定していたグループ展「Tricolore」の出品作家の一人、スペイン在住の根岸文子さんからのお便りが届きました。コロナウイルスの影響でいつ帰国できるかわからない状況ということもあり、展覧会は来春に延期としました。2021年のグループ展「Tricolore」を楽しみにお待ちください。
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尾立様
お元気ですか? 画廊の皆さんもお元気でしょうか? マドリッドもフェーズ2。ちょっと街が今までの様子を取り戻しつつあります。
外に出ると、暑くもなく、寒くもなく、素晴らしい春の微風が吹いてくる気持ちの良い気候のマドリッドです。が、やはりまだ伝染病対策が続いています。3月から、あっという間にいつもの現実から想像もつかなかった新たな現実へと移行していきました。スペインでは、警戒事態宣言が出され、家から出ることを規制される生活が始まりました。過ぎてしまえば、あっという間でしたが、2ヶ月ほど、ほとんど家から出ない、そして見えないものと戦う不思議な生活が始まりました。自分探し、これからの人類の行き場、いろいろ考える時間がたっぷりあり、精神的な時間でもありました。それがだんだんと、また元に戻りつつある気がしております。また、外に世界に対応できるか、今後の世の中はどうなるのか、不安やちょっとした堕落感、複雑な気持ちの、今日この頃です。
というわけで、マドリッドのこのフェーズ2への変化は、私たちには結構衝撃的な事なんです。
私も、籠っていた自分からちょっとずつ脱出するような気持ちで、今日から開き始めた喫茶店での朝食。そして今日から開き始めのプラド美術館に行って来ました。


飲食店は30%の内容で開店しました。

Reencuentroという名前がつけられました。3ヶ月弱閉まっていたプラド美術館がつけた名前です。再会という意味です。
美術館は1800人までが入れるように規制されているようですが、今は、県外の移動が禁止されているのでマドリッド市内の人しか来れません。
内部は、3分の1の面積に仕切られ、名画がその中に集中しておいてある形です。
再会がテーマなので、中の配置も作家だけで分けられるのではなく、テーマ、制作過程などで関連がある作品も隣に置かれるなど、いつもでは見れないような配置になっています。9月までこうなんだそうです。値段も半額になってました。
とは言っても、15世紀から19世紀重要な作品が集中しているプラド美術館です。大変密度の高い展示会になっています。



チケット売り場にも消毒液、入館前にも体温検定などのチェックがあります。中はマスク使用しなければなりません。そして、ソーシャルディスタンスのシールが床に貼ってあります。



内部は写真撮影が禁止になっておりので取れないんですが、フランジェリコ、デゥラー、ティッチアーノ、エルグレコ、ベラスケス、ルーベンス、ゴヤなどの素晴らしい作品が次々に並んでます。
皆さんも是非、また日常が戻り、国を超えての移動が可能になった時には一度マドリッドにもいらしてくださいね。
日本の情報もインターネットをベースに見るようにはしております。
日本も早く、日常をすっかり取り戻し、生き生きとした生活が戻ってくるよう祈っております。
私の方は、帰国の予定が全くつけられない状況です。万が一何か決まりましたらご連絡させていただきます。
では、ご挨拶まで、
皆様御気をつけて。
(ねぎし ふみこ)
■根岸文子 Fumiko NEGISHI
1970年東京生まれ。1993年女子美術大学絵画科版画コース卒業後、スペインに渡る。スペイン美術大学の版画工房で学ぶ。スペイン国内版画展で新人賞、モハカ絵画奨学コース(スペイン)等を受ける。99,01,04年ときの忘れもので個展。02年エガン画廊(マドリッド)で個展、またマドリッド国際アートフェアに同画廊より出展、GENERACION 2002,2005グループ展に参加(カッハマドリッド)。06年ギャラリーすどうで二人展開催。現在、スペインで制作を続ける。
「鏡の向こうのもう一つの世界というか、存在するのに、気がつかない向こう側の様なものを、イメージに作品に取り組んでいます。今思うと、地中海文化に接する事が、極東文化圏の私には、もう一つの向こう側を探すきっかけになったような気がします。」
大学卒業後、単身スペインに渡り、油彩、版画の制作に打ち込んでいます。ユーモアに溢れ、スペインの明るい風に吹かれるような作風が心地よいですね。
●本日のお勧め作品は根岸文子です。
根岸文子 ”paisaje con agua”2000年
41.0×33.0㎝
キャンバスに油彩
サインあり
根岸文子 ”EL VIAJE”2006年
41.5×31.0㎝
木にアクリル
サインあり
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※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
◆ときの忘れものは版画・写真のエディション作品などをアマゾンに出品しています。
●ときの忘れものは青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。
阿部勤設計の新しい空間はWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
E-mail:info@tokinowasuremono.com
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。*日・月・祝日は休廊。
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