「宮森敬子展 - Surfaces of Time 集められた時間と空間の表面たち」(予約制/WEB展)
会期=2020年9月25日[金]-10月17日[土]

※予約制にてご来廊いただける日時は、火曜~土曜の平日11:00~19:00となります。
※観覧をご希望の方は前日までにメールまたはお電話にてご予約ください。お時間をご調整いただく場合もございます。予めご了承ください。


宮森敬子さんは手透きの薄い和紙とチャコールなどの自然の物を使って、樹拓(ツリーロビング、木の表面の模様を手透きの和紙で写し取った作品)で自然物や人工物を包み込むもの、あるいは透明樹脂(プラスチック)で自然物や自分の作品を固める作品を制作しています。現在は米ニューヨークにスタジオを構え、日本と行き来しながら、絵画、オブジェ、インスタレーションの発表を行なっています。
昨年、本展のためにときの忘れものの拠点である駒込を自ら歩き、駒込富士神社東洋文庫ミュージアムにある樹木の拓本を行なっていただきました。それらの樹拓を使用して、ときの忘れものの建物でインスタレーションを行なっていただきます。
また、コロナ禍中、ニューヨークで過ごしていた宮森さんは、3月末から6月初めのロックダウン中に毎日スタジオ付近で樹拓を採取したそうです。それらの和紙を重ねて時間層にした作品もご覧いただきます。
宮森敬子さんと小泉晋弥先生(美術評論家、茨城大学名誉教授)による無観客ギャラリートークを行ない、その様子をYouTubeで公開します。楽しみにお待ちください。

作家在廊日時:(変更になる場合もございます。)
09/25(金)12:00~19:00
09/26(土)12:00~19:00
10/01(木)17:00~19:00
10/02(金)12:00~19:00
10/03(土)12:00~19:00
10/15(木)17:00~19:00
10/16(金)12:00~19:00
10/17(土)12:00~19:00

【宮森敬子さんよりメッセージ】
会場には、逆さずりにされたベッド、地球儀、哺乳瓶から杖まで、和紙で覆われた大小さまざまな作品が並びます。作品の表面には、一見同じような黒い斑点がついていますが、これは木の枝などを焼いて作った木炭の色です。あちこちの樹皮に和紙をあて、木炭によるフロッタージュ(樹拓)を集めてきました。場所や状況は様々でも、スタジオでは同じように見えることが、私に何かを示唆してくれているようで、結局、20年以上続けてしまいました。

会場には、もう一つ仕掛けを作りました。3週間だけ持続する自然の色と香りです。残念ながらオンラインでは経験のできないものです。ですが、それだけに、Web展では、会場に行ったらどんなだろう、と想像してもらう、ということも作品の一部だと思っています。


●主な出品作品のご紹介
miyamori_beds_1500宮森敬子
Imagine - Here and There
2020
子供用ベッド2点、和紙、木炭、植木鉢、花弁、ワイヤー
インスタレーションサイズ:約250×160×70cm
各ベッドサイズ:134×70×70cm
Signed
※Photo by Tatsuhiko Nakagawa
2つのベッドが向かい合い、一方は逆さ吊りにされています。両者とも、2007年にニューヨークの病院に展示されたものを、今回新しく「トランスフォーム / 変化」させたものです。上向きのベッドには、昨年、ギャラリーのある駒込周辺で採取した樹拓を「ひらひらと」つけてゆきました。そして、もう一方の(上下逆の)ベッドには、今年になって、コロナウイルスによる非常事態宣言中、ニューヨークのスタジオ近くの樹々から採集した樹拓をつけています。後者のベッドには、新しい植木鉢をつけて、そこからも和紙をひらひらさせています。和紙は大変薄い雁皮紙で、微かな空気の対流にもゆらぎます。

実は、私は過去に駒込病院で命を救われており、この地に深い思いがあります。この作品は、過去にニューヨークの病院で展示された二つのベッドを、私の個人的な思いで駒込に持ち込み、そこに、生の花弁を加えることで目には見えない「かおり」の移り変わりによって、命の時間の儚さや美しさを表現しようとしたものです。

(人間にとって) 厳しい時代になってしまいました。楽観的かもしれませんけれど、自然が、静かにたなびきながら、再生への道のりを静かに見守ってくれるかのような願いを込めてインスタレーションしました(宮森敬子)。


望遠鏡宮森敬子
"Telescope 4109"
2007
望遠鏡、和紙、木炭
70 x 96 x 140 (h) cm
Signed
この度、展覧会場に2007年に作った望遠鏡を設置します。そこから覗くと、見える風景があります(宮森敬子)。


地球儀宮森敬子
"Globe 4110"
2007
地球儀、和紙、木炭
37 (diameter) x 91 (h) cm
Signed
入り口の靴を抜いていただく前に地球儀の作品を設置します。会場にお入りになる時に、一瞬、マクロの世界から、ミクロの世界に入るような感じを味ってもらえたら、と思っています(宮森敬子)。


1Layers of Time Komagome #2宮森敬子
"Layers of Time Pandemic NY #2
和紙、木炭、木製フレーム、アクリル、胡粉
45.0×32.5×7.0cm(和紙部分含む)
Signed
去年、駒込界隈を散策して、様々な厚みの和紙の上に採集した樹木の拓をつけています。私は20代の初めに、熱帯熱型マラリアにかかって危篤状態だったのを、駒込病院で救われた過去があります。35年ぶりに病院も訪れ、そこで採取した樹拓も含まれています(宮森敬子)。


2Layers of Time Pandemic NY #2宮森敬子
Layers of Time Pandemic NY #2
和紙、木炭、木製フレーム、アクリル、胡粉
45.0×32.5×7.0cm(和紙部分含む)
Signed
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ご存知のように、ニューヨークは、コロナ感染率が非常に高い時期があり、今年3月末から6初めはロックダウン(外出禁止令が出るほど、厳しく都市内の移動が規制)されてました。私は4/22から日本にゆく予定でしたが、全てキャンセル、日本へ帰ってこられたのは8/23でした。その間に採集された樹拓で構成されたのが 時間層 パンデミックニューヨーク#1、#1です(宮森敬子)。


是非、会場で宮森敬子さんによるインスタレーションをお楽しみください。

「宮森敬子展 — Surfaces of Time 集められた時間と空間の表面たち」を開催します(予約制/WEB展)。
会期=2020年9月25日[金]—10月17日[土]*日・月・祝日休廊
宮森展
宮森敬子は手透きの和紙とチャコールなどの自然の物を使って、ツリーロビング(木の表面の模様を手透きの和紙でで写し取った作品)で自然物や人工物を包み込むもの、あるいは透明樹脂(プラスチック)で自然物や自分の作品を固める作品を制作しています。現在は米ニューヨークにアトリエを構え、日本と行き来しながら、絵画、彫刻、インスタレーションの発表を行なっています。
今回、ときの忘れものの拠点である駒込を自ら歩き、駒込富士神社や東洋文庫ミュージアムにある樹木の拓本を行ないました。本展では、ときの忘れものの建物を使い、それらの拓本を層状に重ねたインスタレーションを行ないます。
会期中、宮森敬子さんと小泉晋弥先生(美術評論家、茨城大学名誉教授)による無観客ギャラリートークを開催し、その様子をYouTubeで公開します。
予約制にてご来廊いただける日時は、火曜~土曜の平日11:00~19:00となります。
※観覧をご希望の方は前日までにメール、電話にてご予約ください。

●ときの忘れものは青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。
阿部勤設計の新しい空間はWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531 
E-mail:info@tokinowasuremono.com 
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。*日・月・祝日は休廊。