こんにちは、スタッフMです。
2020年11月6日、岩手県盛岡の重要な文化拠点だったMORIOKA第一画廊が閉まるということで急遽出張してまいりました。
MORIOKA第一画廊は、1964年開廊、1990年には最後の場所となったテレビ岩手1階に入居。2016年に上田浩司さんが亡くなられた後は、直利庵の女将・松井裕子さんと上田さんの長女・り土さんが引き継いで経営されていました。
私が伺った日はまさに最終日ということで別れを惜しむ方々が大勢いらしていました。
撮影させていただいた写真を中心に最終日の様子をお伝えいたします。
盛岡市内、テレビ岩手の1階にあるMORIOKA第一画廊(左側)と併設した喫茶店「舷」(右側)
MORIOKA第一画廊の正面入り口
MORIOKA第一画廊の看板
喫茶店「舷」の看板(舟越保武先生によって命名。文字も舟越保武先生による字。)
画廊内(作品や荷物の整理でたいへんな最中でしたがお許しをいただいて撮影させていただきました。左に関根伸夫先生の位相絵画、右に相笠昌義、二人とも上田さんの愛した作家です。
壁には戸村茂樹先生、木原康行先生の版画
菅井汲、元永定正作品などが並ぶ。

松本竣介素描作品、舟越保武「ゴルゴダ」ブロンズ。
「舷」のカウンターの後ろには舟越直木作品。カウンターに立つ り土さん(右)、珍しいお名前ですが「リトグラフ」から上田さんが命名したそうです。
左には磯辺行久、宇田義久、舟越直木作品など。右には菅井汲タペストリー。

り土さんに淹れていただいたコーヒー
別れを惜しむ人たちからの花束が・・・
ときの忘れもの社長と亭主宛てに届いた戸村茂樹先生からのメール
~~~~
きょうの新聞で、「MORIOKA第一画廊、舷」が閉廊すると報じられました。
今年は、5年前に松井裕子さんと宇田りとさんのお二人が上田さんの画廊を引き継いでゆくことを決めて迎えた30周年目の年でしたから、本当に残念です。
多分、小さな盛岡の街だからこそ共有できる夢があって、この場所で美術に対する愛情と理想とをかかげて、MORIOKA第一画廊があり続けることを心から願っていました。
戸村茂樹(2020/08/08 22:56)
~~~~
MORIOKA第一画廊の閉廊は地元の新聞など大きく報道されました。






MORIOKA第一画廊の開廊から30年以上経った2001年10月に開館した岩手県立美術館。
こちらの常設展もみてきました。
岩手県立美術館
松本竣介・舟越保武展示室
松本竣介の油彩、素描に360度囲まれる空間。贅沢でした。
松本竣介「黒い花」1940年 油彩、板
舟越保武 代表作「ダミアン神父」などが並ぶ。
萬鉄五郎展示室
常設展「第3期展示 特集:質感が伝えること」
左から百瀬寿、宇田義久作品。
松本竣介が歩いた盛岡市内も散策しました。
岩手銀行赤レンガ館(旧盛岡銀行)
もりおか啄木・賢治青春館(旧第九十銀行本店本館)
松本竣介の父が関係した盛岡信用金庫本店(旧盛岡貯蓄銀行)
明治17年創業の老舗蕎麦店 直利庵
ここかしこに女将のコレクションが展示された直利庵にて。前列、右から松井裕子さん、り土さん。
後列、右から中村孝幸さん、宇田義久さん、戸村茂樹先生、スタッフM。
盛岡市内の戸村茂樹先生のアトリエにもお伺いしました。暖かい日差しが差し込む部屋。戸村先生が長年使っているプレス機。
戸村先生と一緒に宇田義久さんのアトリエも見学させていただきました。
半世紀もの長い間、盛岡で現代美術を発信しつづけたMORIOKA第一画廊。
その雄姿を最後に目に焼き付けることができ、貴重な一泊二日の旅でした。
盛岡をご案内くださった戸村茂樹先生、松井裕子さん、り土さん、宇田義久さん、中村孝幸さん、本当にありがとうございました。
この場を借りて御礼申し上げます。
また次は雪が積もった盛岡にもお邪魔してみたいと思います。
(スタッフM)
*画廊亭主敬白
MORIOKA第一画廊が閉まる、1974年3月30日に上田浩司さんに初めてお目にかかって以来、常に尊敬する先達として指標としてきました。尾立麗子以外の若いスタッフたちは上田さんを知らない、盛岡の街も知らないと気づいて慌てて出張を命じました。
考えてみればこの10年、若いスタッフたちは海外にはしょっちゅう行っていたのに、亭主がかつて行商して歩いた地方を知らない。コロナウイルス禍で海外出張への機会が減った分、日本の未見の地をせめて訪ねて欲しいと願う次第です。
●ときの忘れものは青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。
阿部勤設計の新しい空間はWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
E-mail:info@tokinowasuremono.com
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。*日・月・祝日は休廊。
2020年11月6日、岩手県盛岡の重要な文化拠点だったMORIOKA第一画廊が閉まるということで急遽出張してまいりました。
MORIOKA第一画廊は、1964年開廊、1990年には最後の場所となったテレビ岩手1階に入居。2016年に上田浩司さんが亡くなられた後は、直利庵の女将・松井裕子さんと上田さんの長女・り土さんが引き継いで経営されていました。
私が伺った日はまさに最終日ということで別れを惜しむ方々が大勢いらしていました。
撮影させていただいた写真を中心に最終日の様子をお伝えいたします。
盛岡市内、テレビ岩手の1階にあるMORIOKA第一画廊(左側)と併設した喫茶店「舷」(右側)
MORIOKA第一画廊の正面入り口
MORIOKA第一画廊の看板
喫茶店「舷」の看板(舟越保武先生によって命名。文字も舟越保武先生による字。)
画廊内(作品や荷物の整理でたいへんな最中でしたがお許しをいただいて撮影させていただきました。左に関根伸夫先生の位相絵画、右に相笠昌義、二人とも上田さんの愛した作家です。
壁には戸村茂樹先生、木原康行先生の版画
菅井汲、元永定正作品などが並ぶ。
松本竣介素描作品、舟越保武「ゴルゴダ」ブロンズ。
「舷」のカウンターの後ろには舟越直木作品。カウンターに立つ り土さん(右)、珍しいお名前ですが「リトグラフ」から上田さんが命名したそうです。
左には磯辺行久、宇田義久、舟越直木作品など。右には菅井汲タペストリー。
り土さんに淹れていただいたコーヒー
別れを惜しむ人たちからの花束が・・・ときの忘れもの社長と亭主宛てに届いた戸村茂樹先生からのメール
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きょうの新聞で、「MORIOKA第一画廊、舷」が閉廊すると報じられました。
今年は、5年前に松井裕子さんと宇田りとさんのお二人が上田さんの画廊を引き継いでゆくことを決めて迎えた30周年目の年でしたから、本当に残念です。
多分、小さな盛岡の街だからこそ共有できる夢があって、この場所で美術に対する愛情と理想とをかかげて、MORIOKA第一画廊があり続けることを心から願っていました。
戸村茂樹(2020/08/08 22:56)
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MORIOKA第一画廊の閉廊は地元の新聞など大きく報道されました。






MORIOKA第一画廊の開廊から30年以上経った2001年10月に開館した岩手県立美術館。
こちらの常設展もみてきました。
岩手県立美術館
松本竣介・舟越保武展示室
松本竣介の油彩、素描に360度囲まれる空間。贅沢でした。
松本竣介「黒い花」1940年 油彩、板
舟越保武 代表作「ダミアン神父」などが並ぶ。
萬鉄五郎展示室
常設展「第3期展示 特集:質感が伝えること」
左から百瀬寿、宇田義久作品。松本竣介が歩いた盛岡市内も散策しました。
岩手銀行赤レンガ館(旧盛岡銀行)
もりおか啄木・賢治青春館(旧第九十銀行本店本館)
松本竣介の父が関係した盛岡信用金庫本店(旧盛岡貯蓄銀行)
明治17年創業の老舗蕎麦店 直利庵
ここかしこに女将のコレクションが展示された直利庵にて。前列、右から松井裕子さん、り土さん。後列、右から中村孝幸さん、宇田義久さん、戸村茂樹先生、スタッフM。
盛岡市内の戸村茂樹先生のアトリエにもお伺いしました。暖かい日差しが差し込む部屋。戸村先生が長年使っているプレス機。
戸村先生と一緒に宇田義久さんのアトリエも見学させていただきました。半世紀もの長い間、盛岡で現代美術を発信しつづけたMORIOKA第一画廊。
その雄姿を最後に目に焼き付けることができ、貴重な一泊二日の旅でした。
盛岡をご案内くださった戸村茂樹先生、松井裕子さん、り土さん、宇田義久さん、中村孝幸さん、本当にありがとうございました。
この場を借りて御礼申し上げます。
また次は雪が積もった盛岡にもお邪魔してみたいと思います。
(スタッフM)
*画廊亭主敬白
MORIOKA第一画廊が閉まる、1974年3月30日に上田浩司さんに初めてお目にかかって以来、常に尊敬する先達として指標としてきました。尾立麗子以外の若いスタッフたちは上田さんを知らない、盛岡の街も知らないと気づいて慌てて出張を命じました。
考えてみればこの10年、若いスタッフたちは海外にはしょっちゅう行っていたのに、亭主がかつて行商して歩いた地方を知らない。コロナウイルス禍で海外出張への機会が減った分、日本の未見の地をせめて訪ねて欲しいと願う次第です。
●ときの忘れものは青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転しました。
阿部勤設計の新しい空間はWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
E-mail:info@tokinowasuremono.com
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。*日・月・祝日は休廊。
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