コロナウイルス感染拡大で美術館も次々と休館になっていますが、愛知県美術館で「GENKYO 横尾忠則 原郷から幻境へ、そして現況は?」展が始まりました(2021年4月11日まで)。

1936年兵庫県生まれの横尾は1960年代初頭よりグラフィック・デザイナー、イラストレーターとして活動を開始し、日本の土俗的なモティーフとポップ・アート的な感覚を融合させた独自の表現で注目されました。1972年にニューヨーク近代美術館で個展。1980年代には「デザイナー」から「画家・芸術家」へと活動領域を移し、斬新なテーマと表現による作品を次々と発表しています。パリ、ヴェネツィア、サンパウロ、バングラデッシュなど各国のビエンナーレに出品し、ステデリック美術館(アムステルダム)、カルティエ財団現代美術館(パリ)、ロシア国立東洋美術館(モスクワ)など世界各国の美術館で個展を開催し、国際的に高く評価されています。
同展は7月から東京都現代美術館でも開催される予定です。

亭主は新聞社育ち、1969年に入社した当時教えられたのは「スターの定義は新聞の社会面を賑わすひと」ということでした。1970年代から今日までの半世紀、「新聞の社会面を賑わす」スターといえばまずは横尾忠則!
現役作家で関連の個人美術館が三つもある作家なんてそうはいません。

横尾の故郷にある西脇市岡之山美術館は、外観はホームに停車している三両連結の列車をイメージして磯崎新が設計、1984年に開館しました。

神戸にある横尾忠則現代美術館(神戸市灘区)は、兵庫県立美術館王子分館(旧兵庫県立近代美術館、村野藤吾設計)の西館をリニューアルして、2012年11月に開館しました。絵画、版画、ポスター、コラージュ、装幀(ブックデザイン)など約3000点の収蔵作品は、作家本人からの寄贈作品と寄託作品がベースになっています。

瀬戸内海にある豊島横尾館は、豊島の玄関口となる港に面した家浦地区の、集落にある古い民家を改修してつくられました。建築を手掛けた永山祐子はこの作品で日本建築家協会JIA新人賞を受賞しています。
ということで、
本日の「一日限定! 破格の掘り出し物」は、横尾忠則特集!

横尾忠則 版画集「Ita-Nita 416」6点組
横尾忠則 6点組 (1)

横尾忠則 6点組 (7)"Pirania Tour"

横尾忠則 6点組 (2)"Stingray Tour"

横尾忠則 6点組 (3)"Asiaticas Tour"

横尾忠則 6点組 (4)"Acipenser Tour"

横尾忠則 6点組 (5)"Datnioides Tour"

横尾忠則 6点組 (6)"Discus tour"

横尾各シートにサインあり

横尾忠則 版画集「Ita-Nita 416」6点組、1993年
シルクスクリーン+コラージュ、イメージサイズ:66.0×50.5cm、
シートサイズ:66.0×55.0cm
Ed.60(P.P.) サインあり
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横尾忠則ポスター
1200
横尾忠則ポスター「世界のデザイン誌/誠文堂新光社 アイデア IDEA」
シートサイズ:73.3×51.5cm
シート右下に「Ptinted by Mitsumura Printing Co.,Ltd.,Tokyo,Japan」と明記
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横尾忠則「SELF PORTRAIT」
横尾忠則「SELF PORTRAIT」 (1)

横尾忠則「SELF PORTRAIT」 (5)

横尾忠則「SELF PORTRAIT」 1973年 シルクスクリーン
イメージサイズ:28.5×21.5cm
シートサイズ:39.4×27.2cm
Ed.980  サインあり
※『横尾忠則の版画』(1990年、株式会社講談社)No.55 掲載
※コンディション:黒インク部分にこすれあり、シート左上に小さな折れあり
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横尾忠則「ナイフの男 D」
横尾忠則「ナイフの男D」 (1)

横尾忠則「ナイフの男 D」1983年 リトグラフ
イメージサイズ:29.5×29.5cm
シートサイズ:45.0×34.8cm
Ed.300 サインあり
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横尾忠則「Artist in forest - I」
横尾忠則 (1)

横尾忠則「Artist in forest - I」1984年  リトグラフ
イメージサイズ:18.0×18.0cm
シートサイズ:25.0×24.0cm
Ed. 365 、サインあり
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横尾忠則「Artist in forest - II」
横尾忠則Artist in Forest 2 (1)

横尾忠則「Artist in forest - II」1984年、リトグラフ
イメージサイズ:17.0×16.5cm
シートサイズ:25.0×240 cm
Ed. 365 、サインあり
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*画廊亭主敬白
先日、東京でも雪がちらつきましたが、久しぶりに倉庫に行き、さる方の依頼案件の戦前の松方コレクションや、青樹社、日仏藝術社などの目録を探したのですが、ついでにポスター類も少し発掘しました。
10年くらい前、たまたま数人のコレクターから大判のポスター類をまとめて買い取ったことがあるのですが、皆さん丸めて保存されていました。これがやっかいでくるくるに巻いてあるので、直ぐには平らにならない。大きな段ボールに挟んで「伸ばし作業」を続けて、そろそろ大丈夫かと開いて見つけたのが、上掲の横尾忠則「世界のデザイン誌/誠文堂新光社 アイデア IDEA」のポスターです。旧蔵者は瀬木慎一先生、瀬木先生の保存魔ぶりはハンパではなく、日宣美やイブ・クライン、はてはキャンディーズまで、まだまだお宝があるのですが、それはまた次の機会に。

昨2月1日は倉俣史朗先生の命日、亡くなられてから30年になります。昨年から刊行を開始したシルクスクリーン作品集「倉俣史朗 Shiro Kuramata Cahier」の展覧会をいくつかの会場で開催してきましたが(今後も続けて開催します)、ご覧になった堀江敏幸先生にエッセイ「かぎりなく喪失を所有する薔薇――倉俣史朗展」をご寄稿いただきました。
植田実先生の連載「手紙 倉俣さんへ」は1月は休載、2月に再開の予定です。

我が家にはテレビがないので情報には疎いのですが、ここ数日ブログへのアクセスが急増し、いきなり人気記事のトップに躍り出たのが9年前に書いた石岡瑛子さん逝くという記事でした。美術番組で東京都現代美術館で開催中の「石岡瑛子 血が、汗が、涙がデザインできるか」が特集されたようですね。王聖美さんのレビューをお読みください。コロナ禍ではありますが、必見の展覧会です。

塩見允枝子のエッセイ「フルクサスの回想」第3回を掲載しました。合わせて連載記念の特別頒布会を開催しています。
採用AAA_0131塩見允枝子先生には11月から2021年4月までの6回にわたりエッセイをご執筆いただきます。

●ときの忘れものが青山から〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS に移転して3年が経ちました。
もともと住宅だった阿部勤設計の建物LAS CASASを使って、毎月展覧会(Web展)を開催しています。
WEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>の特集も是非ご覧ください。
ときの忘れものはJR及び南北線の駒込駅南口から徒歩約8分です。
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531 
E-mail:info@tokinowasuremono.com 
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。*日・月・祝日は休廊。