没後30年 倉俣史朗展 今尚色褪せないデザインの革命児
会期=2021年8月12日(木)―8月22日(日) 10:00~19:00 会期中無休
会場=渋谷・Bunkamura Gallery(東京都渋谷区道玄坂2-24-1)
今尚色褪せないデザインの革命児
1960年代半ばから商業空間や家具、プロダクトなどのデザインの分野で革新的な作品を発表したデザイナー倉俣史朗。アクリル、ガラス、アルミニウム、スチールメッシュ、FRPなど、当時インテリアや家具に使われることのなかった素材を積極的に取り入れ、“無重力”や“非存在”をテーマに創造の可能性を探求し続けました。
変形の家具(1970年)シリーズで世界に広く認知され、エキスパンドメタルによる椅子《How High the Moon》(1986年)やアクリルに薔薇が浮遊する椅子「Miss Blanche」など次々と傑作を生みだし、1990年にフランス文化省より芸術文化勲章を受けるなど国際的にも高い評価を受けました。
本展では、倉俣が遺した貴重なスケッチをもとに版画にしたシルクスクリーン作品集「倉俣史朗 Shiro Kuramata Cahier」と、浮遊感のあるキャビネット《Cabinet de Curiosite》、《Sofa with Arms Black Edition(黄) 赤》などの家具から、香水瓶やフラワーベースなどの小物まで幅広い作品を展示・販売いたします。
独創性と希有な存在から没後30年経った今も多くの人を魅了し、同時代を知らない現代の若いクリエイターたちにも影響を与えている倉俣史朗。時代を問わず常に新しく美しい彼の世界をぜひご堪能ください。

あらためて、2020年にときの忘れものより刊行した「倉俣史朗 Shiro Kuramata Cahier」をご紹介いたします。
倉俣史朗先生が生前描いた300点近いスケッチの中から、植田実先生がセレクションし、倉俣美恵子夫人監修のもと、昨年『倉俣史朗 Shiro Kuramata Cahier』1集と2集(シルクスクリーン各10点、たとう入り)を制作・刊行しました。
シルクスクリーンの刷りは、磯崎新先生、安藤忠雄先生などの版画を手掛けた石田了一工房・石田了一さんによるものです。イメージサイズはスケッチの原寸で、スケッチブックの縦横や描かれてある位置も忠実に従い、可能な限り実物に色を近づけました。原画はほとんどが製図用のペンや色鉛筆で描かれており、細い線や淡い色を表すため、カラーは多いもので15度刷り、モノクロの作品は3~4度刷りと何版も重ねて、骨の折れる仕事でした。
1集は倉俣史朗の代表作《ミス・ブランチ(1988)》《How High the Moon(1986)》《ブルー・シャンパン(1989)》《NARA(1983)》《ヨゼフ・ホフマンへのオマージュ Vol. 2(1986)》などの椅子やテーブルをメインとし、《How High the Moon》だけでも4種類入っています。
2集は《Just in Time》や《傘立て》や、亡くなる前年に描かれたもので実現できなかった《花瓶(1990)》やISSEY MIYAKEの《香水瓶(1990)》などカラーの小物が中心になっており、それぞれ魅力的なカイエとなりました。
Bunkamura Galleryでは、カイエ20点を展示します。
『倉俣史朗カイエ 1集』の作品紹介
43 ナラ(1983)20.5×24.5cm
2版 3色 4度刷り
46 ヨゼフ・ホフマンへのオマージュ Vol2(1986)
16.5×13.0cm
2版 3色 3度刷り
48 ひび割れガラスのテーブル(1986)
23.5×24.5cm
1版 2色 2度刷り
49 ハウ ハイ ザ ムーン(1986)
17.3×27.0cm
1版 2色 2度刷り
51 ハウ ハイ ザ ムーン(1986)
17.0×29.5cm
6版 4色 6度刷り
52 ハウ ハイ ザ ムーン(1986)
18.7×26.0cm
1版 2色 2度刷り
58 猫とハウ ハイ ザ ムーン(1986)
13.2×15.2cm
2版 2色 3度刷り
68 ミス ブランチ(1988)25.0×32.0cm
15版 13色 15度刷り
73 ブルー シャンパン(1989)
14.0×27.0cm
12版 11色 12度刷り
198自画像
9.0×10.5cm
3版 2色 3度刷り
※版画のタイトルにある作品番号はクラマタデザイン事務所REF番号で、( )の年は作品のデザイン年です。
『倉俣史朗カイエ 2集』の作品紹介
5 プロジェクト マグネット(1973)
8.5×19.5cm
3版 2色 3度刷り
60 ジャスト イン タイム(1986)
16.0×12.0cm
1版 2色 2度刷り
62 傘立て
19.0×16.0cm
1版 2色 2度刷り
74 花瓶(1990)、花瓶
17.5×24.0cm
12版 9色 12度刷り
76 花瓶
33.0×24.0cm
5版 4色 5度刷り
78 香水瓶(1990)
26.7×36.0cm
9版 9色 9度刷り
79 香水瓶(1990)
25.0×33.0cm
7版 7色 7度刷り
81 香水瓶(1990)
28.0×35.5cm
2版 3色 4度刷り
146 ランプ
29.2×20.5cm
2版 3色 4度刷り
153 フロア照明スタンド、フロア照明スタンドと花瓶
21.0×27.0cm
14版 13色 14度刷り
※版画のタイトルにある作品番号はクラマタデザイン事務所REF番号で、( )の年は作品のデザイン年です。
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
現在、『倉俣史朗 Shiro Kuramata Cahier 3集』を制作中ですので、どんなセレクションになっているか発表を楽しみにお待ちください(発表は来春3月のアートフェアを予定しています)。
■ 倉俣史朗 Shiro KURAMATA
1960年代後半から革新的な作品を発表した世界的デザイナー。アクリル、グラス、アルミニウム、スチールメッシュを多用した作品が多い。 1934年、東京都生まれ。東京都立工芸高等学校木材科で学び、1953年から帝国器材に勤める。1953年から56年まで桑沢デザイン研究所リビングデザイン科で学び、1957年に三愛の宣伝課に就職、ウィンドウディスプレイなどのデザインを手掛ける。1965年クラマタデザイン事務所を設立。1967年、横尾忠則らとコラボレーションしたインテリアデザインなどで脚光を浴びる。
このころから、彼が生涯にわたって好んだアクリル素材を用いて、日常の空間に無重力を作り出したような、透明で浮遊感のある作品を生み出していく。 1970年"Furniture in Irregular Forms"シリーズで世界に広く認知される。1972年毎日デザイン賞を受賞。1981年エットレ・ソットサス Jr.らによるイタリアンデザインの新しいムーブメントであるメンフィス(Menphis)の展示会に磯崎新、マイケル・グレイブスらと共に参加。1990年フランス文化省芸術文化勲章を受勲。 1991年急性心不全のため死去。享年56。
会期=2021年8月12日(木)―8月22日(日) 10:00~19:00 会期中無休
会場=渋谷・Bunkamura Gallery(東京都渋谷区道玄坂2-24-1)
今尚色褪せないデザインの革命児
1960年代半ばから商業空間や家具、プロダクトなどのデザインの分野で革新的な作品を発表したデザイナー倉俣史朗。アクリル、ガラス、アルミニウム、スチールメッシュ、FRPなど、当時インテリアや家具に使われることのなかった素材を積極的に取り入れ、“無重力”や“非存在”をテーマに創造の可能性を探求し続けました。
変形の家具(1970年)シリーズで世界に広く認知され、エキスパンドメタルによる椅子《How High the Moon》(1986年)やアクリルに薔薇が浮遊する椅子「Miss Blanche」など次々と傑作を生みだし、1990年にフランス文化省より芸術文化勲章を受けるなど国際的にも高い評価を受けました。
本展では、倉俣が遺した貴重なスケッチをもとに版画にしたシルクスクリーン作品集「倉俣史朗 Shiro Kuramata Cahier」と、浮遊感のあるキャビネット《Cabinet de Curiosite》、《Sofa with Arms Black Edition(黄) 赤》などの家具から、香水瓶やフラワーベースなどの小物まで幅広い作品を展示・販売いたします。
独創性と希有な存在から没後30年経った今も多くの人を魅了し、同時代を知らない現代の若いクリエイターたちにも影響を与えている倉俣史朗。時代を問わず常に新しく美しい彼の世界をぜひご堪能ください。

あらためて、2020年にときの忘れものより刊行した「倉俣史朗 Shiro Kuramata Cahier」をご紹介いたします。
倉俣史朗先生が生前描いた300点近いスケッチの中から、植田実先生がセレクションし、倉俣美恵子夫人監修のもと、昨年『倉俣史朗 Shiro Kuramata Cahier』1集と2集(シルクスクリーン各10点、たとう入り)を制作・刊行しました。
シルクスクリーンの刷りは、磯崎新先生、安藤忠雄先生などの版画を手掛けた石田了一工房・石田了一さんによるものです。イメージサイズはスケッチの原寸で、スケッチブックの縦横や描かれてある位置も忠実に従い、可能な限り実物に色を近づけました。原画はほとんどが製図用のペンや色鉛筆で描かれており、細い線や淡い色を表すため、カラーは多いもので15度刷り、モノクロの作品は3~4度刷りと何版も重ねて、骨の折れる仕事でした。
1集は倉俣史朗の代表作《ミス・ブランチ(1988)》《How High the Moon(1986)》《ブルー・シャンパン(1989)》《NARA(1983)》《ヨゼフ・ホフマンへのオマージュ Vol. 2(1986)》などの椅子やテーブルをメインとし、《How High the Moon》だけでも4種類入っています。
2集は《Just in Time》や《傘立て》や、亡くなる前年に描かれたもので実現できなかった《花瓶(1990)》やISSEY MIYAKEの《香水瓶(1990)》などカラーの小物が中心になっており、それぞれ魅力的なカイエとなりました。
Bunkamura Galleryでは、カイエ20点を展示します。
『倉俣史朗カイエ 1集』の作品紹介
43 ナラ(1983)20.5×24.5cm2版 3色 4度刷り
46 ヨゼフ・ホフマンへのオマージュ Vol2(1986)16.5×13.0cm
2版 3色 3度刷り
48 ひび割れガラスのテーブル(1986)23.5×24.5cm
1版 2色 2度刷り
49 ハウ ハイ ザ ムーン(1986)17.3×27.0cm
1版 2色 2度刷り
51 ハウ ハイ ザ ムーン(1986)17.0×29.5cm
6版 4色 6度刷り
52 ハウ ハイ ザ ムーン(1986)18.7×26.0cm
1版 2色 2度刷り
58 猫とハウ ハイ ザ ムーン(1986)13.2×15.2cm
2版 2色 3度刷り
68 ミス ブランチ(1988)25.0×32.0cm15版 13色 15度刷り
73 ブルー シャンパン(1989)14.0×27.0cm
12版 11色 12度刷り
198自画像9.0×10.5cm
3版 2色 3度刷り
※版画のタイトルにある作品番号はクラマタデザイン事務所REF番号で、( )の年は作品のデザイン年です。
『倉俣史朗カイエ 2集』の作品紹介
5 プロジェクト マグネット(1973)8.5×19.5cm
3版 2色 3度刷り
60 ジャスト イン タイム(1986)16.0×12.0cm
1版 2色 2度刷り
62 傘立て19.0×16.0cm
1版 2色 2度刷り
74 花瓶(1990)、花瓶17.5×24.0cm
12版 9色 12度刷り
76 花瓶33.0×24.0cm
5版 4色 5度刷り
78 香水瓶(1990)26.7×36.0cm
9版 9色 9度刷り
79 香水瓶(1990)25.0×33.0cm
7版 7色 7度刷り
81 香水瓶(1990)28.0×35.5cm
2版 3色 4度刷り
146 ランプ29.2×20.5cm
2版 3色 4度刷り
153 フロア照明スタンド、フロア照明スタンドと花瓶21.0×27.0cm
14版 13色 14度刷り
※版画のタイトルにある作品番号はクラマタデザイン事務所REF番号で、( )の年は作品のデザイン年です。
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現在、『倉俣史朗 Shiro Kuramata Cahier 3集』を制作中ですので、どんなセレクションになっているか発表を楽しみにお待ちください(発表は来春3月のアートフェアを予定しています)。
■ 倉俣史朗 Shiro KURAMATA
1960年代後半から革新的な作品を発表した世界的デザイナー。アクリル、グラス、アルミニウム、スチールメッシュを多用した作品が多い。 1934年、東京都生まれ。東京都立工芸高等学校木材科で学び、1953年から帝国器材に勤める。1953年から56年まで桑沢デザイン研究所リビングデザイン科で学び、1957年に三愛の宣伝課に就職、ウィンドウディスプレイなどのデザインを手掛ける。1965年クラマタデザイン事務所を設立。1967年、横尾忠則らとコラボレーションしたインテリアデザインなどで脚光を浴びる。
このころから、彼が生涯にわたって好んだアクリル素材を用いて、日常の空間に無重力を作り出したような、透明で浮遊感のある作品を生み出していく。 1970年"Furniture in Irregular Forms"シリーズで世界に広く認知される。1972年毎日デザイン賞を受賞。1981年エットレ・ソットサス Jr.らによるイタリアンデザインの新しいムーブメントであるメンフィス(Menphis)の展示会に磯崎新、マイケル・グレイブスらと共に参加。1990年フランス文化省芸術文化勲章を受勲。 1991年急性心不全のため死去。享年56。
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