◆影響学セミナー・シリーズ|第二セミナー《ブランドの影響学》
期日:2022年11月9日(水)15時-17時
登壇者:
粟生田弓(「写真をアートにした男」著者、「リヴォラ」ブランド・マネージャー)
綿貫不二夫(「ときの忘れもの」ディレクター)
尾立麗子(「ときの忘れもの」副社長)
司会:中本憲利(東京大学文学部人文学科哲学専修4年)+中井悠
会場:東京大学駒場キャンパス
参加方法:一般に向けオンラインWebinar配信(参加費無料、事前登録制(先着順300名)※学外の方もご視聴いただけます)。
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Webinarへの登録方法については期日二週間前ごろに告知します(対面での参加は副産物ラボ・メンバーとゲストによる招待に限らせていただきます)。
主催:東京大学副産物ラボ(中井悠研究室)|selout.site
内容:「現代版画センター」や「ときの忘れもの」の運営を通じてコレクターの育成に努め、綿密な悉皆調査にもとづく資生堂ギャラリー史の編纂事業を企画なさった綿貫不二夫氏と、写真のオリジナル・プリントに芸術的価値を見出した石原悦郎に接し、そのモノグラフを上梓した粟生田弓氏のお仕事には、アートにおいて未知のマーケット(顧客+ニーズ)を開拓し、そこに独自の「ブランド」を打ち立てる実践およびそのような実践の記録(アーカイブ)をめぐる思考という共鳴が見られます。後者の一例として、粟生田氏の責任編集でまとめられた綿貫氏の長編インタビュー冊子『アーカイブと美術史』(2020年)は、編集方法を明示し、装丁に調査資料を活用するなど、制作プロセスそのものにアーカイブの力学を取り込んだ作品に仕上がっていました。あるいは、かならずしもアート分野に限ることなく、ファッション・ブランド「リヴォラ」で粟生田氏が現在展開されている活動との連続性を考えることもできるかもしれません。もともと「brand」は、「燃える」という古英語が、「火であぶった鉄の焼印で所有物に取り消せないしるしをつける」という意味へと転じた言葉であり、所有という行為を蝶番にしながら事物の固有性と複製(代理)可能性が複雑に交差する興味深い概念です。綿貫氏と粟生田氏をお招きし、この「ブランド」という概念を手がかりに、ご自身の活動、そしてお互いの活動における〈影響〉についてご講演していただきます。その際には、「世代」ないし「継承」をめぐる二つの並行関係が大きな鍵となるでしょう。一つ目は、綿貫氏と、同氏を「ときの忘れもの」の運営面から長らくサポートして来られた尾立麗子氏の関係。そして二つ目は、故・石原悦郎氏と、同氏にかかわる二つの著作をものした元ツァイト・フォト・サロン在籍の粟生田氏の関係です。美術・写真作品を取り引きする際の最重要資産である「信用」を担保するブランドは、それを分かち持ち、世代を超えて語り継ぐ現場においてこそ、その核心をあらわにするものかもしれません。
【企画担当:中本憲利(文学部人文学科哲学専修4年)+中井悠】
影響学セミナーについて:
合理的にメカニズムを説明することができない(主に遠隔で働く)作用を言い表す便利な言葉として、日常会話でも多用されるほか、文系理系を問わずさまざまな学問においても無意識のうちに濫用されている「影響(influence)」という奇妙な説明原理。その語源は、星々からの隠された(=occult)力が地上に流出してさまざまな作用を及ぼすという古代からルネサンスにかけての占星術と魔術に遡ります。中井悠が東京大学で主催する「副産物ラボ(s.e.l.o.u.t.)」では、知覚できない病原体による感染(influenza)から、アルコールなど薬物の摂取による精神の変容(under the influence)、そしてオンライン上の情報発信によって遠隔地の他者の振る舞いを変化させる新種の職業(influencer)にいたるまで、「影響」という多領域に広がる盲点のような説明原理の隠れた作用と流出史を多角的に研究しています。
令和四年度「東京大学卓越研究」に「影響概念の流出史」が採択されたことを受けて、一連の《影響学セミナー》をラボのメンバーたちと企画しました。また副産物ラボでは「影響学会」の設立も計画しており、この一連のセミナーはそれに向けた助走の役割もありますので、活動にご関心がある方はぜひご連絡ください。
中井悠(東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻表象文化論/芸術創造連携研究機構・准教授)+副産物ラボ(s.e.l.o.u.t.)メンバー一同
selout.site
remindedbytheinstruments.info
nocollective.com
alreadynotyet.org
■中井悠
パフォーマンス制作集団No Collectiveのメンバーとして音楽(家)、ダンスもどき、お化け屋敷、演劇台本、わらべ歌などを世界各地で発表(http://nocollective.com)、出版プロジェクトAlready Not Yetとして実験的絵本や子供のことわざ集などを発売(http://alreadynotyet.org)。 制作のかたわらで、実験・電子音楽、影響や癖の理論、感性術などについての研究を行なう。最近の英語での出版物に、デーヴィッド・チュードアの音楽の研究書Reminded by the Instruments: David Tudor’s Music(オックスフォード大学出版局、2021年、http://remindedbytheinstruments.info)、日本語の書き物に「訳者解題」(『岡崎乾二郎展カタログ』、豊田市美術館、2020年)、翻訳にエヤル・ヴァイツマン/マシュー・フラー『調査的感性術(Investigative Aesthetics)』(水声社、2022年予定)など。2022~24年にかけて、チュードアが半世紀前に構想した孤島をまるごと楽器化する未完の計画の実現可能性とその副産物を、北海道を舞台に探る「サイド・プロジェクト」にアーティスティック・リサーチャーとして参加。 東京大学大学院総合文化研究科(表象文化論)+芸術創造連携研究機構准教授。令和4年度東京大学卓越研究員。副産物ラボ主催(selout.site)。
*画廊亭主敬白
<綿貫不二夫様
突然のお願いごとで失礼いたします。東京大学総合文化研究科「副産物ラボ」(s.e.l.o.u.t.)で、今秋企画している「影響学セミナー」シリーズへのご登壇をお願いいたしたく、ご連絡をとらせていただきました。ご一考のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
中井悠+中本憲利+s.e.l.o.u.t.一同>
ある日、突然メールをいただいた。
「副産物ラボ」だの「影響学セミナー」だの見慣れぬ言葉に戸惑ったのですが、差出人のお名前を見て、さて、中井悠さんて誰だっけ・・・
大番頭オダチ「あの中井君ですよ」
彼女が入社して間もないころ、手掛けたのが岡﨑乾二郎先生の監修による『トリシャ・ブラウン――思考というモーション Trisha Brown――Motion of Thought』という本だった。実験的なダンス集団を率いるトリシャ・ブラウンの来日公演と、日本初の個展開催(ドローイング)のために突貫工事で編集刊行しました。

2006年2月『トリシャ・ブラウン――思考というモーション』編集会議、於:ときの忘れもの(青山時代)
右端が、中井悠さん、その左から時計まわりに、前田圭蔵さん、ぱくきょんみさん、このたび文化功労者に選ばれた中谷芙二子先生(中谷先生、おめでとうございます)、監修の岡崎乾二郎先生、三上豊先生、デザイナーの北澤敏彦さん、画廊亭主、尾立麗子
このとき、木下哲夫さんとともに翻訳を担当してくれたのが、中井悠さんでした。
えらく優秀な学生さんがいるもんだと驚いた記憶がありました。
その後アメリカにわたったと聞いていたのですが、会うこともなく時間が経ちました。
亭主が27年も前に編集した本が今頃になって話題になる、それもこれも粟生田さんのおかげなのですが、頭もボケてきて、難聴で人の話もよく聞こえない。果たして優秀な学生さんたちを前に講師など勤まるのかしら、不安であります。
●「アーカイブと美術史 ―『資生堂ギャラリー七十五年史 1919 - 1994』を編集執筆された綿貫不二夫さんにお話を伺う」

発行日:2020年3月31日
編集委員:上野目めぐみ、高橋なつみ、藤田祥子、山本玲子、吉田裕亮、坂井若菜
責任編集:粟生田弓
デザイン:林頌介
発行:AMSEA:The University of Tokyo/Art Management of Socially Engaged Art
(東京大学情報学環:社会を指向する芸術のためのアートマネジメント育成事業)
A4サイズ(27.5×20.0cm) 28頁
●『資生堂ギャラリー七十五年史 1919~1994』
発行日:1995年3月30日
監修:富山秀男
企画・編集:資生堂企業文化部(柿崎孝夫、久保豊)
発行:資生堂
発売:求龍堂
制作:(有)ワタヌキ
収録図版約2,500点、収録展覧会約3,000展
A4変型(30.5×23cm) 735頁
編纂委員:阿部公正、飯沢耕太郎、海野弘、五十殿利治、田中日佐夫、富山秀男、横山勝彦、
執筆:赤木里香子、秋山正、阿部公正、飯沢耕太郎、石川毅、海上雅臣、海野弘、大井健地、大泉博一郎、大河内菊雄、大谷省吾、大屋美那、五十殿利治、金子賢治、河田明久、菊屋吉生、北川太一、栗原敦、小池智子、佐々木繁美、島田康寛、清水勲、清水久夫、白石和己、菅原教夫、巣山健、田中日佐夫、富山秀男、中村圭介、中村誠、野地耕一郎、林洋子、福原義春、藤森照信、藤谷陽悦、増野恵子、松永伍一、六岡康光、村上公司、諸山正則、矢口國夫、柳沢秀行、山本武夫、横山勝彦、吉田漱、綿貫不二夫、
デザイン監修:中村誠
アートディレクション:北澤敏彦
記録作成:綿貫不二夫、柴田卓、三上豊
*我が国で最も長い歴史を持つ資生堂ギャラリーの歩みと、そこで開催された展覧会の記録を開催当時の資料によって正確に復元したドキュメントである。
美術、写真、工芸、建築、演劇、舞踊、服飾、文芸、デザインなど、あらゆる文化の流れを一望できる。展覧会開催当時の原資料徹底的に渉猟、網羅。今まで不十分だった戦時中の芸術家たちの活動など美術史の空白をも埋める資料性の高い厚い一冊。
大正8年から75年間に展覧会を開催した作家や、主催者・後援者、さらに展評等を執筆した人物は約五千名にのぼり、主催・後援団体は六百余あるが、そのすべてを本文記録編に収録した。特に個展や二人展を開いた約千名については有名無名を問わず略歴を記載し、資生堂を拠点としたグループ・団体については結成の経緯、構成メンバーについても詳述した。どんな作品を発表したかについても作品名はもちろん、図版を豊富に収録してる。
また重要な展覧会や埋もれた作家については、46名の専門研究者がコラムや解説約 190本を執筆しており、読み物としても充分な内容を持っている。資生堂の記録のみならず書誌事項に重点を置いた「関連年表」は一般読者のみならず、研究者にとって便利なものとなるに違いない。
本書には多彩で幅広い分野の人々とグループ・団体が数多く登場するが、それらに関して細大漏らさず、一万件をこえる完全な索引が巻末にまとめられており、美術史研究には欠かせない。
◆「クボテーって誰? 希代のパトロン久保貞次郎と芸術家たち」開催中
会期:10月15日[土]~10月29日[土] *日曜休廊
会場:ストライプハウスギャラリー STRIPED HOUSE GALLERY
〒106-0032 東京都港区六本木 5-10-33
Tel:03-3405-8108 / Fax:03-3403-6354
主催:久保貞次郎の会


◆「アンディ・ウォーホル展 史上最強!ウォーホルの元祖オタク栗山豊が蒐めたもの」
会期:2022年11月4日(金)~11月19日(土) *日・月・祝日休廊

期日:2022年11月9日(水)15時-17時
登壇者:
粟生田弓(「写真をアートにした男」著者、「リヴォラ」ブランド・マネージャー)
綿貫不二夫(「ときの忘れもの」ディレクター)
尾立麗子(「ときの忘れもの」副社長)
司会:中本憲利(東京大学文学部人文学科哲学専修4年)+中井悠
会場:東京大学駒場キャンパス
参加方法:一般に向けオンラインWebinar配信(参加費無料、事前登録制(先着順300名)※学外の方もご視聴いただけます)。
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Webinarへの登録方法については期日二週間前ごろに告知します(対面での参加は副産物ラボ・メンバーとゲストによる招待に限らせていただきます)。
主催:東京大学副産物ラボ(中井悠研究室)|selout.site
内容:「現代版画センター」や「ときの忘れもの」の運営を通じてコレクターの育成に努め、綿密な悉皆調査にもとづく資生堂ギャラリー史の編纂事業を企画なさった綿貫不二夫氏と、写真のオリジナル・プリントに芸術的価値を見出した石原悦郎に接し、そのモノグラフを上梓した粟生田弓氏のお仕事には、アートにおいて未知のマーケット(顧客+ニーズ)を開拓し、そこに独自の「ブランド」を打ち立てる実践およびそのような実践の記録(アーカイブ)をめぐる思考という共鳴が見られます。後者の一例として、粟生田氏の責任編集でまとめられた綿貫氏の長編インタビュー冊子『アーカイブと美術史』(2020年)は、編集方法を明示し、装丁に調査資料を活用するなど、制作プロセスそのものにアーカイブの力学を取り込んだ作品に仕上がっていました。あるいは、かならずしもアート分野に限ることなく、ファッション・ブランド「リヴォラ」で粟生田氏が現在展開されている活動との連続性を考えることもできるかもしれません。もともと「brand」は、「燃える」という古英語が、「火であぶった鉄の焼印で所有物に取り消せないしるしをつける」という意味へと転じた言葉であり、所有という行為を蝶番にしながら事物の固有性と複製(代理)可能性が複雑に交差する興味深い概念です。綿貫氏と粟生田氏をお招きし、この「ブランド」という概念を手がかりに、ご自身の活動、そしてお互いの活動における〈影響〉についてご講演していただきます。その際には、「世代」ないし「継承」をめぐる二つの並行関係が大きな鍵となるでしょう。一つ目は、綿貫氏と、同氏を「ときの忘れもの」の運営面から長らくサポートして来られた尾立麗子氏の関係。そして二つ目は、故・石原悦郎氏と、同氏にかかわる二つの著作をものした元ツァイト・フォト・サロン在籍の粟生田氏の関係です。美術・写真作品を取り引きする際の最重要資産である「信用」を担保するブランドは、それを分かち持ち、世代を超えて語り継ぐ現場においてこそ、その核心をあらわにするものかもしれません。
【企画担当:中本憲利(文学部人文学科哲学専修4年)+中井悠】
影響学セミナーについて:
合理的にメカニズムを説明することができない(主に遠隔で働く)作用を言い表す便利な言葉として、日常会話でも多用されるほか、文系理系を問わずさまざまな学問においても無意識のうちに濫用されている「影響(influence)」という奇妙な説明原理。その語源は、星々からの隠された(=occult)力が地上に流出してさまざまな作用を及ぼすという古代からルネサンスにかけての占星術と魔術に遡ります。中井悠が東京大学で主催する「副産物ラボ(s.e.l.o.u.t.)」では、知覚できない病原体による感染(influenza)から、アルコールなど薬物の摂取による精神の変容(under the influence)、そしてオンライン上の情報発信によって遠隔地の他者の振る舞いを変化させる新種の職業(influencer)にいたるまで、「影響」という多領域に広がる盲点のような説明原理の隠れた作用と流出史を多角的に研究しています。
令和四年度「東京大学卓越研究」に「影響概念の流出史」が採択されたことを受けて、一連の《影響学セミナー》をラボのメンバーたちと企画しました。また副産物ラボでは「影響学会」の設立も計画しており、この一連のセミナーはそれに向けた助走の役割もありますので、活動にご関心がある方はぜひご連絡ください。
中井悠(東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻表象文化論/芸術創造連携研究機構・准教授)+副産物ラボ(s.e.l.o.u.t.)メンバー一同
selout.site
remindedbytheinstruments.info
nocollective.com
alreadynotyet.org
■中井悠
パフォーマンス制作集団No Collectiveのメンバーとして音楽(家)、ダンスもどき、お化け屋敷、演劇台本、わらべ歌などを世界各地で発表(http://nocollective.com)、出版プロジェクトAlready Not Yetとして実験的絵本や子供のことわざ集などを発売(http://alreadynotyet.org)。 制作のかたわらで、実験・電子音楽、影響や癖の理論、感性術などについての研究を行なう。最近の英語での出版物に、デーヴィッド・チュードアの音楽の研究書Reminded by the Instruments: David Tudor’s Music(オックスフォード大学出版局、2021年、http://remindedbytheinstruments.info)、日本語の書き物に「訳者解題」(『岡崎乾二郎展カタログ』、豊田市美術館、2020年)、翻訳にエヤル・ヴァイツマン/マシュー・フラー『調査的感性術(Investigative Aesthetics)』(水声社、2022年予定)など。2022~24年にかけて、チュードアが半世紀前に構想した孤島をまるごと楽器化する未完の計画の実現可能性とその副産物を、北海道を舞台に探る「サイド・プロジェクト」にアーティスティック・リサーチャーとして参加。 東京大学大学院総合文化研究科(表象文化論)+芸術創造連携研究機構准教授。令和4年度東京大学卓越研究員。副産物ラボ主催(selout.site)。
*画廊亭主敬白
<綿貫不二夫様
突然のお願いごとで失礼いたします。東京大学総合文化研究科「副産物ラボ」(s.e.l.o.u.t.)で、今秋企画している「影響学セミナー」シリーズへのご登壇をお願いいたしたく、ご連絡をとらせていただきました。ご一考のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
中井悠+中本憲利+s.e.l.o.u.t.一同>
ある日、突然メールをいただいた。
「副産物ラボ」だの「影響学セミナー」だの見慣れぬ言葉に戸惑ったのですが、差出人のお名前を見て、さて、中井悠さんて誰だっけ・・・
大番頭オダチ「あの中井君ですよ」
彼女が入社して間もないころ、手掛けたのが岡﨑乾二郎先生の監修による『トリシャ・ブラウン――思考というモーション Trisha Brown――Motion of Thought』という本だった。実験的なダンス集団を率いるトリシャ・ブラウンの来日公演と、日本初の個展開催(ドローイング)のために突貫工事で編集刊行しました。

2006年2月『トリシャ・ブラウン――思考というモーション』編集会議、於:ときの忘れもの(青山時代)
右端が、中井悠さん、その左から時計まわりに、前田圭蔵さん、ぱくきょんみさん、このたび文化功労者に選ばれた中谷芙二子先生(中谷先生、おめでとうございます)、監修の岡崎乾二郎先生、三上豊先生、デザイナーの北澤敏彦さん、画廊亭主、尾立麗子
このとき、木下哲夫さんとともに翻訳を担当してくれたのが、中井悠さんでした。
えらく優秀な学生さんがいるもんだと驚いた記憶がありました。
その後アメリカにわたったと聞いていたのですが、会うこともなく時間が経ちました。
亭主が27年も前に編集した本が今頃になって話題になる、それもこれも粟生田さんのおかげなのですが、頭もボケてきて、難聴で人の話もよく聞こえない。果たして優秀な学生さんたちを前に講師など勤まるのかしら、不安であります。
●「アーカイブと美術史 ―『資生堂ギャラリー七十五年史 1919 - 1994』を編集執筆された綿貫不二夫さんにお話を伺う」

発行日:2020年3月31日
編集委員:上野目めぐみ、高橋なつみ、藤田祥子、山本玲子、吉田裕亮、坂井若菜
責任編集:粟生田弓
デザイン:林頌介
発行:AMSEA:The University of Tokyo/Art Management of Socially Engaged Art
(東京大学情報学環:社会を指向する芸術のためのアートマネジメント育成事業)
A4サイズ(27.5×20.0cm) 28頁
●『資生堂ギャラリー七十五年史 1919~1994』
発行日:1995年3月30日監修:富山秀男
企画・編集:資生堂企業文化部(柿崎孝夫、久保豊)
発行:資生堂
発売:求龍堂
制作:(有)ワタヌキ
収録図版約2,500点、収録展覧会約3,000展
A4変型(30.5×23cm) 735頁
編纂委員:阿部公正、飯沢耕太郎、海野弘、五十殿利治、田中日佐夫、富山秀男、横山勝彦、
執筆:赤木里香子、秋山正、阿部公正、飯沢耕太郎、石川毅、海上雅臣、海野弘、大井健地、大泉博一郎、大河内菊雄、大谷省吾、大屋美那、五十殿利治、金子賢治、河田明久、菊屋吉生、北川太一、栗原敦、小池智子、佐々木繁美、島田康寛、清水勲、清水久夫、白石和己、菅原教夫、巣山健、田中日佐夫、富山秀男、中村圭介、中村誠、野地耕一郎、林洋子、福原義春、藤森照信、藤谷陽悦、増野恵子、松永伍一、六岡康光、村上公司、諸山正則、矢口國夫、柳沢秀行、山本武夫、横山勝彦、吉田漱、綿貫不二夫、
デザイン監修:中村誠
アートディレクション:北澤敏彦
記録作成:綿貫不二夫、柴田卓、三上豊
*我が国で最も長い歴史を持つ資生堂ギャラリーの歩みと、そこで開催された展覧会の記録を開催当時の資料によって正確に復元したドキュメントである。
美術、写真、工芸、建築、演劇、舞踊、服飾、文芸、デザインなど、あらゆる文化の流れを一望できる。展覧会開催当時の原資料徹底的に渉猟、網羅。今まで不十分だった戦時中の芸術家たちの活動など美術史の空白をも埋める資料性の高い厚い一冊。
大正8年から75年間に展覧会を開催した作家や、主催者・後援者、さらに展評等を執筆した人物は約五千名にのぼり、主催・後援団体は六百余あるが、そのすべてを本文記録編に収録した。特に個展や二人展を開いた約千名については有名無名を問わず略歴を記載し、資生堂を拠点としたグループ・団体については結成の経緯、構成メンバーについても詳述した。どんな作品を発表したかについても作品名はもちろん、図版を豊富に収録してる。
また重要な展覧会や埋もれた作家については、46名の専門研究者がコラムや解説約 190本を執筆しており、読み物としても充分な内容を持っている。資生堂の記録のみならず書誌事項に重点を置いた「関連年表」は一般読者のみならず、研究者にとって便利なものとなるに違いない。
本書には多彩で幅広い分野の人々とグループ・団体が数多く登場するが、それらに関して細大漏らさず、一万件をこえる完全な索引が巻末にまとめられており、美術史研究には欠かせない。
◆「クボテーって誰? 希代のパトロン久保貞次郎と芸術家たち」開催中
会期:10月15日[土]~10月29日[土] *日曜休廊
会場:ストライプハウスギャラリー STRIPED HOUSE GALLERY
〒106-0032 東京都港区六本木 5-10-33
Tel:03-3405-8108 / Fax:03-3403-6354
主催:久保貞次郎の会


◆「アンディ・ウォーホル展 史上最強!ウォーホルの元祖オタク栗山豊が蒐めたもの」
会期:2022年11月4日(金)~11月19日(土) *日・月・祝日休廊

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