世田谷美術館「倉俣史朗のデザイン 記憶の中の小宇宙」
会期: 2023年11月18日(土)~2024年1月28日(日)


ずっと楽しみにしていた世田谷美術館での「倉俣史朗展」。一回目は植田実先生のお供で、二回目はどうしても我が子に見せたくて家族と行ってきました。我が子は「美術館に行く」と言うと、ものすご~く嫌な顔をするのですが、まずは砧公園で遊ぶ約束をして何とか連れ出しました。世田谷美術館は砧公園の一角にあるので、週末に伺った際は親子連れも多く、展示室は多くの方で賑わっておりました。現在は、チケット売り場で列をなしているとか。


過去に美術館で開催された倉俣史朗展では、家具やプロダクトなどから倉俣史朗を見る展覧会でしたが、今回は人間・倉俣史朗に焦点をあてた展覧会ということで、倉俣さんの蔵書やレコード、書簡やスケッチなどの展示が充実していました。
倉俣先生が三愛勤務時代に自身の仕事を写真に撮って、スクラップしていたショーウィンドーの写真に感激。子供の頃、折り紙でやっこさんを折ったことがある方も多いと思いますが、大きいやっこさんがショーウィンドーに並び、あのやっこさんをこんなに素敵に見せることができる想像力の豊さよ。倉俣先生がつくる小さいショーウィンドーやショーケースの世界観がたまらなく好きです。

《七本針の時計》《時計》の実物を初めて拝見。
一体何時だか全くわからない、だから面白い。倉俣先生の作品は美しいものが多いですが、ユーモアがある作品もたくさんあります。

《椅子のための椅子》は、椅子に座る椅子であることに今回気づき、なるほど!と。

まるで箪笥のレントゲン写真のような《プラスチックの家具 洋服だんす》。家の中でも存在感がある洋服だんすが、透明になることで存在感が消える。それなのに私に強烈な印象を与えます。《ガラスの椅子》と同じで、ありふれた形をしているからこそ素材が引き立つ。倉俣先生のアクリル作品は、透明というアクリルの効果によって、中身だけが浮かんで見える面白さがあります。
大親友の田中信太郎さんに送った1987年2月1日に見た夢のスケッチ。ミス・ブランチは1988年に制作していますが、それまで花柄など装飾的なデザインを使うことはあり得なかった倉俣先生が1987年にはすでに夢で花柄のイメージがあったということになります。初めてこの原画を見たとき、あまりの美しさにゾワっとしました。
『倉俣史朗 Shiro Kuramata Cahier』に入っている原画も多数展示がありました。
初期の《光の椅子》《光のテーブル》や、〈引き出しの家具〉シリーズもあり、代表作《ミス・ブランチ》や《ガラスの椅子》などなかなか見ることのない倉俣史朗の家具が充実しています。
会場を出た後の「国立高等装飾美術学校(フランス、パリ)にてレクチャー後の質疑応答」(1989年11月9日)の貴重な映像は必見です。学生からの直球質問に丁寧に答える倉俣史朗先生。
ミュージアムショップも賑わっており、今回の展覧会のために作られた、ミス・ブランチやスターピースなどがあしらわれた文房具やお菓子を大人買いをする方も多く見かけました。
世田谷美術館での展覧会は1月28日までです。富山県美術館(2月17日~4月7日)、京都国立近代美術館(6月11日~8月18日)も巡回しますのでお楽しみに。
(おだち れいこ)
●本日のお勧めは倉俣史朗です。
"Flower Vase #1301"(薄いピンク)
アクリル、アルミパイプ カラーアルマイト、ガラス管
W8.0×D8.0×H22.0cm
撮影:桜井ただひさ
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
●倉俣史朗の限定本『倉俣史朗 カイエ Shiro Kuramata Cahier 1-2 』を刊行しました。
限定部数:365部(各冊番号入り)
監修:倉俣美恵子、植田実
執筆:倉俣史朗、植田実、堀江敏幸
アートディレクション&デザイン:岡本一宣デザイン事務所
体裁:25.7×25.7cm、64頁、和英併記、スケッチブック・ノートブックは日本語のみ
価格:7,700円(税込) 送料1,000円
詳細はこちらのブログをご参照ください。
●ときの忘れものの建築は阿部勤先生の設計です。
建築空間についてはWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。
〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531 E-mail:info@tokinowasuremono.com
http://www.tokinowasuremono.com/
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。日・月・祝日は休廊。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。

会期: 2023年11月18日(土)~2024年1月28日(日)


ずっと楽しみにしていた世田谷美術館での「倉俣史朗展」。一回目は植田実先生のお供で、二回目はどうしても我が子に見せたくて家族と行ってきました。我が子は「美術館に行く」と言うと、ものすご~く嫌な顔をするのですが、まずは砧公園で遊ぶ約束をして何とか連れ出しました。世田谷美術館は砧公園の一角にあるので、週末に伺った際は親子連れも多く、展示室は多くの方で賑わっておりました。現在は、チケット売り場で列をなしているとか。


過去に美術館で開催された倉俣史朗展では、家具やプロダクトなどから倉俣史朗を見る展覧会でしたが、今回は人間・倉俣史朗に焦点をあてた展覧会ということで、倉俣さんの蔵書やレコード、書簡やスケッチなどの展示が充実していました。
倉俣先生が三愛勤務時代に自身の仕事を写真に撮って、スクラップしていたショーウィンドーの写真に感激。子供の頃、折り紙でやっこさんを折ったことがある方も多いと思いますが、大きいやっこさんがショーウィンドーに並び、あのやっこさんをこんなに素敵に見せることができる想像力の豊さよ。倉俣先生がつくる小さいショーウィンドーやショーケースの世界観がたまらなく好きです。

《七本針の時計》《時計》の実物を初めて拝見。
一体何時だか全くわからない、だから面白い。倉俣先生の作品は美しいものが多いですが、ユーモアがある作品もたくさんあります。
《椅子のための椅子》は、椅子に座る椅子であることに今回気づき、なるほど!と。

まるで箪笥のレントゲン写真のような《プラスチックの家具 洋服だんす》。家の中でも存在感がある洋服だんすが、透明になることで存在感が消える。それなのに私に強烈な印象を与えます。《ガラスの椅子》と同じで、ありふれた形をしているからこそ素材が引き立つ。倉俣先生のアクリル作品は、透明というアクリルの効果によって、中身だけが浮かんで見える面白さがあります。
大親友の田中信太郎さんに送った1987年2月1日に見た夢のスケッチ。ミス・ブランチは1988年に制作していますが、それまで花柄など装飾的なデザインを使うことはあり得なかった倉俣先生が1987年にはすでに夢で花柄のイメージがあったということになります。初めてこの原画を見たとき、あまりの美しさにゾワっとしました。『倉俣史朗 Shiro Kuramata Cahier』に入っている原画も多数展示がありました。
初期の《光の椅子》《光のテーブル》や、〈引き出しの家具〉シリーズもあり、代表作《ミス・ブランチ》や《ガラスの椅子》などなかなか見ることのない倉俣史朗の家具が充実しています。
会場を出た後の「国立高等装飾美術学校(フランス、パリ)にてレクチャー後の質疑応答」(1989年11月9日)の貴重な映像は必見です。学生からの直球質問に丁寧に答える倉俣史朗先生。
ミュージアムショップも賑わっており、今回の展覧会のために作られた、ミス・ブランチやスターピースなどがあしらわれた文房具やお菓子を大人買いをする方も多く見かけました。
世田谷美術館での展覧会は1月28日までです。富山県美術館(2月17日~4月7日)、京都国立近代美術館(6月11日~8月18日)も巡回しますのでお楽しみに。
(おだち れいこ)
●本日のお勧めは倉俣史朗です。
"Flower Vase #1301"(薄いピンク)アクリル、アルミパイプ カラーアルマイト、ガラス管
W8.0×D8.0×H22.0cm
撮影:桜井ただひさ
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※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
●倉俣史朗の限定本『倉俣史朗 カイエ Shiro Kuramata Cahier 1-2 』を刊行しました。
限定部数:365部(各冊番号入り)
監修:倉俣美恵子、植田実
執筆:倉俣史朗、植田実、堀江敏幸
アートディレクション&デザイン:岡本一宣デザイン事務所
体裁:25.7×25.7cm、64頁、和英併記、スケッチブック・ノートブックは日本語のみ
価格:7,700円(税込) 送料1,000円
詳細はこちらのブログをご参照ください。
●ときの忘れものの建築は阿部勤先生の設計です。
建築空間についてはWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。
〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531 E-mail:info@tokinowasuremono.com
http://www.tokinowasuremono.com/
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。日・月・祝日は休廊。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。

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