ときの忘れもののコレクションから磯見輝夫先生の木版画「春郊譜」をご紹介します。


磯見輝夫
《春郊譜》
1979年
木版画
イメージサイズ:50.0×71.0cm
シートサイズ:72.6×104.5cm
Ed.40  サインあり
レゾネNo.123(形象社)
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左から綿貫令子、磯見輝夫先生、池田良二先生、綿貫不二夫、尾立麗子
2025年7月10日、東京オペラシティアートギャラリー「難波田龍起展」の内覧会の後の蕎麦屋にて撮影。


左から磯見輝夫先生、池田良二先生、綿貫不二夫。

■磯見 輝夫(いそみ てるお、1941年(昭和16年)生まれ -)
東京藝術大学では山口薫に油彩を学ぶ。大学院時代から小野忠重らに導かれ木版画に本格的に取り組む。人物、花、樹木などをテーマに、1978年頃からは合板ではなく杉板を使いはじめ、板と板との継ぎ目や板目の違いによる刷りムラも独自の技法として取り込み、墨一色の力強くプリミティブな作風を確立した。

*画廊亭主敬白
このところ恩地孝四郎の評価が高騰しています。
もともと海外では圧倒的な人気を得ているのですが、肝心の日本では「版画家」という少しマイナーな肩書に引きずられ、「日本の抽象絵画の先駆者」といういちばん大事な側面が忘れられているからでしょう。恩地が晩年、精力的に制作した大判の抽象版画がほとんど海外に渡ってしまい、母国日本に無いことがその理由ですね。
正直言ってときの忘れものの恩地コレクションも自慢できる内容ではありません。しかししかし、今年は恩地没後70年です。年内に間に合うかわかりませんが、某コレクターのご支援を得て、画期的な「没後70年 恩地孝四郎展」を開催する予定です。

さて、画廊は夏休みですが、ブログは相変わらず無休です。
少し前、ブログ週休一日を宣言してお休みしたら読者から「亭主は病気なのか」と問合せがあり、慌てました。
本日ご紹介する磯見輝夫先生のデビュー当時、評論家の針生一郎先生が「創作版画を現代に蘇らせた」と新聞紙上で絶賛したことは記憶に鮮やかです。
美術の世界では30年なんかあっと言う間です。30年経つと、どんな人気作家でも「忘れられる」。
それを乗り越え、次の世代に引き継がれる作家こそが真のアーティストといえるでしょう。

8月24日(日)~9月1日(月)は夏季休廊いたします。誠に勝手ながらメール等のお問い合わせには9月2日以降に対応しますのでご了承ください。

生誕120年 難波田龍起展

2025年9月3日(水)~9月20日(土)11:00-19:00 ※日・月・祝日休廊 
ギャラリートーク
9月13日(土)16時~17時半
対談:難波田武男さん(龍起三男)×福士理さん(東京オペラシティ アートギャラリー シニア・キュレーター)
要予約(予約はこちらから)、参加費1,000円

●ときの忘れものの建築空間(阿部勤 設計)についてはWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。
〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS ときの忘れもの
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531 
E-mail:info[at]tokinowasuremono.com 
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。日・月・祝日は休廊。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。