ときの忘れものは9月26日(金)~28日(日)に開催されるアートフェアアジア福岡に今年も出展参加します(9月25日にプレビュー)。
メインは九州出身の磯崎新(大分)と瑛九(宮崎)です。
お近くの方はぜひご来場ください。
本日は先行して瑛九の出品作品をご紹介します。
瑛九
題不詳
フォト・デッサン
21.8×27.0cm
瑛九
《青いソナタ》
※レゾネNo.55(瑛九の会、1974年)
1956
リトグラフ
40.0×25.0cm/54.5×38.7cm
Ed.15
裏にタイトルと杉田都(瑛九夫人)のサインあり
瑛九
作品
吹き付け(両面あり)
35.5×31.2cm/39.7×31.2cm(裏面 31.5×28.5cm)
スタンプサインあり
*画廊亭主敬白
亭主が美術界に入ったのは1974年でした。
右も左もわからないド素人を教え導いて下さったのが久保貞次郎先生(跡見短大学長、町田市立国際版画美術館初代館長、日本有数のコレクター)と、尾崎正教先生(小コレクター運動、わたくし美術館運動に生涯を捧げた)はじめ仲間の方々でした。
1974年春に久保先生を顧問に、尾崎先生が事務局長、亭主が事務局次長という体制で現代版画センターが設立されました。
毎晩のように事務局に集まる皆さんが口々に「えいきゅう」「エイキュウ」と連呼する、いったい誰なんだ。
やがて瑛九(本名・杉田秀夫、宮崎出身の画家)がいかに優れた作家であり、創美や小コレクターの会に参加して日本の前衛美術運動に大きな影響を与えたことを知ることになります。
瑛九は1960年に亡くなっていたので、亭主はお目にかかってはいません。
しかし浦和に都夫人がご健在であり、故郷宮崎には兄の杉田正臣先生はじめ、富松昇(当時宮崎市助役)さん、鈴木素直さんなど瑛九の友人や、教え子たちがたくさんおられました。
亭主はカルトンケースに版画を詰め込んで日本全国を行商してまわりましたが、もちろん宮崎にも幾度も参りました。
1975年8月に宮崎の地元のデパートを口説いて瑛九の没後15年展を開催することになりました。まだヤマトの宅急便なんて便利なものはなかったので、大量の作品を送るのも手間と費用がかかりました。
地元の宮崎日日新聞には大々的な広告も打ちました。
●実現しなかった「没後15年 先駆者瑛九を囲む人々展」
会期:1975年8月14日(木)~8月20日(水)
会場:橘百貨店5階画廊(宮崎市橘通西3-10-32)
主催:現代版画センター、瑛九の会
後援:宮崎県教育委員会、宮崎市教育委員会、他
いよいよ開幕がせまった日、デパートの担当者から緊急の電話が入りました。
「瑛九など作品は全て送り返しました。明日倒産します」
驚きました。
デパートが倒産するなんて思いもよりませんでした。このときのデパートの方のご厚意には今でも感謝しています。
瑛九の故郷宮崎での没後15年展はこうして潰えました。
<株式会社橘百貨店(たちばなひゃっかてん)は、宮崎県宮崎市に本社を置き、かつて百貨店を運営していた企業である。店名・会社名は本社・本店のある宮崎市内の橘通りに由来する。宮崎県内で「橘百貨店」、宮崎市において「ボンベルタ橘」を運営していた。「ボンベルタ」は、かつて属していたイオングループが展開していた百貨店の店舗ブランドである。現在はドン・キホーテに買収され、パン・パシフィック・インターナショナル・ホールディングス(PPIH)グループに属する。日本ショッピングセンター協会に加盟し、日本百貨店協会には加盟していないが1975年に倒産した旧法人時代は加盟していたと思われる。宮崎県内では、後述する宮崎山形屋のみが日本百貨店協会に加盟。ボンベルタ橘の東館7階には、かつて宮崎交通が本社を置いていた。(ウィキペディアより)>
●お詫び
本日は10日ですので、本来はスイス在住の建築家・杉山幸一郎さんの連載「幸せにみちたくうかんを求めて」の第113回を掲載予定でしたが、私ども(ときの忘れもの)の都合で、8月と9月は休載とさせていただきます。
筆者の杉山さんと読者の皆さんにはお詫び申し上げます。
杉山さんだけではなく他の連載も同様で、二ヶ月ほど休載させていただきます。
先日少しご報告しましたが、ホームページを全面的に改変し、連動してブログその他も全く今までとは異なるサイトでの公開作業にかかっています。
思ったより手間で、いまだに道半ばというところで、スタッフも喘ぎながら作業を進めています。
ご理解のほどお願い申し上げます。

杉山幸一郎 SUGIYAMA Koichiro
“Line & Fill 19”
2020年
水彩
29.7×21.0cm
サインあり
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※お問合せには、必ず「件名」「お名前」「連絡先(住所)」を明記してください。
◆「生誕120年 難波田龍起展」
会期:2025年9月3日(水)~9月20日(土)11:00-19:00 ※日・月・祝日休廊
出品作品リストはこちらをご覧ください。
ギャラリートーク:9月13日(土)16時~17時半
難波田武男さん(龍起三男)×福士理さん(東京オペラシティ アートギャラリー シニア・キュレーター)
※満席となりました。
●ときの忘れものの建築空間(阿部勤 設計)についてはWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。
〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS ときの忘れもの
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
E-mail:info[at]tokinowasuremono.com
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。日・月・祝日は休廊。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。





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