8月27日は20世紀を代表する建築家ル・コルビュジエの命日です(Le Corbusier、1887年10月6日 – 1965年8月27日)。
没後60年となりますが、日本にはなじみが深い。
日本からパリの彼のアトリエで学んだのが前川國男、坂倉準三、吉阪隆正の三人。いずれも日本の建築界をリードした建築家です。
この三人の弟子たちのおかげで上野に彼が基本設計した西洋美術館が誕生し、いまでも多くの人を集めています。
本名はシャルル=エドゥアール・ジャヌレ=グリ(Charles-Edouard Jeanneret-Gris)。
スイスで生まれ、フランスで活躍したル・コルビュジエは建築設計以外にも多くの絵画、彫刻、版画作品を遺したことでも知られています。
ル・コルビュジエ Le Corbusier
「モデュロール」
1956年 リトグラフ(刷り:ムルロ工房)
70.3×52.8cm
版上サインあり
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●『二つの間に』
ル・コルビュジエの最晩年の詩画集です。
刊行されたのは死の前年1964年、版元は20世紀を代表する挿画本などを多く手がけたテリアド(Tériade:本名 Efstratios Eleftheriades)は『ヴェルヴ』誌の編集長)です。
ル・コルビュジエ
『二つの間に』(リトグラフ17点組)
1964年
リトグラフ
44.0×36.0cm
Ed.250
版上サインあり
奥付


モノクロ作品17点















カラー作品1点
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■ル・コルビュジエ(1887-1965)
スイスで生まれ、フランスで活躍した建築家。本名シャルル=エドゥアール・ジャンヌレ=グリ。モダニズム建築の礎を築いた20世紀を代表する建築家であり、フランク・ロイド・ライト、ミース・ファン・デル・ローエと合わせ「近代建築の三大巨匠」と呼ばれている。スイスで時計職人の父のもとに生まれ、装飾美術学校に進むが、建築を志すようになる。在学中にパリへ渡り、鉄筋コンクリート建築の先駆者オーギュスト・ペレや、ドイツ工作連盟の中心人物ペーター・ベーレンスなどのもとで、実践によって建築を学ぶ。第一次世界大戦中はスイスに帰省したが、戦後パリに戻ると1920年に雑誌『レスプリ・ヌーヴォー』を刊行し、この頃からル・コルビュジエの名を使い始めた。実践に理論を並行させ、鉄筋コンクリートを活用した建築理論「ドミノ・システム」、高密現代都市の理想的環境を構想した「輝く都市」、身体に合う建築寸法の黄金比「モデュロール」、《サヴォア邸》で実現された新しく自由な建築のための要点「近代建築の五原則」などを、著作やCIAM(近代建築国際会議)で次々に発表し、世界に多大な影響を与えた。また、世界中のさまざまな都市の計画・構想に関わった。「パリ改造計画」案のほか、一部実現した例にインド・パンジャブ州の「チャンディガール都市計画」がある。代表作に「近代建築の五原則」を実現した《サヴォア邸》(ポワシー、1928)、《ユニテ・ダビタシオン》(マルセイユ、1952)、《ロンシャンの礼拝堂》(1955)ほか。日本では《国立西洋美術館》(1959)がル・コルビュジエの基本設計による。
●ときの忘れもののブログで「ガウディの街バルセロナより」を連載している丹下敏明先生によれば、
<ライトは生涯に七百五十の設計をこなしたといわれ、ル・コルビュジェは百の建築作品を実現させ、百七十のプロジェクトを残し、六十五の都市計画を立案し、二十の家具、五十の著作を発表したほか、四百の絵画、七の壁画、四十のタピストリー、五十の彫刻作品を残している。これに対してガウディは、二十五の建築作品、十のインテリア、二十五のプロジェクト、五の都市計画的提案、百の家具デザイン、出版物に至っては二稿というものである。
(丹下敏明『ガウディの生涯』後書きより、彰国社、1978年刊)>
ガウディもル・コルも亭主の好きな建築家ですが、ファンが入手可能な版画を数多く制作したのがル・コルビュジエでした。
ときの忘れものでは開廊以来、多くのル・コルビュジエ作品を扱い、幾度も展覧会を開いてきました。
●ル・コルビュジエの建築やドローイングについては今まで多くの方にご寄稿いただいています。
▶藤本貴子 「建築圏外通信」第1回(没後50年 ル・コルビュジエの資料)
▶藤本貴子 「建築圏外通信」第11回(ル・コルビュジエ ロンシャンの丘との対話)
▶八束はじめ 「建築家のドローイング第15回 ル・コルビュジエ」
▶久保田有寿 「国立西洋美術館のリニューアルオープン」
▶倉方俊輔 「『悪』のコルビュジエ」(全13回)
▶尾立麗子 「映画 ル・コルビュジエとアイリーン 追憶のヴィラ」
▶王聖美 「ラ・ロシュ=ジャンヌレ邸とエスプリ・ヌーヴォー館を通じてル・コルビュジエが試みた絵画と建築の融合」
▶杉山幸一郎 「チューリッヒのコルビュジエ」
●8月24日(日)~9月1日(月)は夏季休廊いたします。誠に勝手ながらメール等のお問い合わせには9月2日以降に対応しますのでご了承ください。
◆生誕120年 難波田龍起展
2025年9月3日(水)~9月20日(土)11:00-19:00 ※日・月・祝日休廊
ギャラリートーク
9月13日(土)16時~17時半
対談:難波田武男さん(龍起三男)×福士理さん(東京オペラシティ アートギャラリー シニア・キュレーター)
要予約(予約はこちらから)、参加費1,000円
●ときの忘れものの建築空間(阿部勤 設計)についてはWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。
〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS ときの忘れもの
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
E-mail:info[at]tokinowasuremono.com
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。日・月・祝日は休廊。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。


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