7月に突然奈良の画廊の方から「西田さんが亡くなり、遺されたコレクションの整理をしている」というご連絡をいただき、あまりのことに言葉を失いました。
私たちが人生の危機にあったとき、黙って傍にいてくれ支えてくださった恩人中の恩人です。
コロナ禍以前には直接の往来もあり、電話でのやりとりもありました。ここしばらくは連絡もなく気にはしていたのですが、毎月西田画廊宛に郵送する案内状もちゃんと届いていたようなので(返送されたことはない)、お元気とばかり思っていました。
まさか二年も前にお亡くなりになっていたとは・・・
三回忌にあたる本日9月12日は偶然ですが西田さんが支持し展覧会も開いた関根伸夫先生(1942年9月12日 – 2019年5月13日)のお誕生日でもあります。
<ギャラリーOUT of PLACEで「西田画廊の足跡をたどる」Gallery NISHIDA Tributeを拝見。
西田画廊については、ときの忘れものの綿貫氏から「日本で最も尖鋭的なギャラリー(の一つ)。奈良で開業している」と聞いていた。西田さん本人にも、ときの忘れものが青山に在った頃に、1~2回お目にかかったことがあったと思う。亡くなられたとは知らなかった。今回、西田画廊の足跡を辿る展覧会が開催されると聞き、是非とも拝見しなければ、と思った次第。
以下、ギャラリーOUT of PLACEのサイトより。
「西田画廊は西田考作氏が1982年に奈良のJR駅近くに開廊した、《スゴイ作家の展覧会を開催するスゴイギャラリー》として当時(2000 年あたりまで)関西はもとより東京の現代美術界にも名を馳せたコマーシャルギャラリーでした。・・・2023年西田さんが亡くなり、惜しくも画廊は閉鎖され、残された多くの西田さんのアートコレクションは紆余曲折の果てに、現在裁判所に選任された相続財産清算人が管理する財産となりました。・・・願わくばこの地(関西文化圏)に残しこの地で引き継いでいきたい、そういう思いでこの展覧会を開催しようとしています。・・・どうか、一人でも多くの方々が「西田画廊トリビュート」展をご覧くださり、その目で素晴らしい作品達に触れ、そしてコレクションしてほしいとと願っています。」
(20250808/土渕信彦さんのfacebookより)>
2012年4月27日 「アート京都」レセプションにて
左から、令子社長、西田考作さん、亭主、高橋信也さん(NADIFF、現在は京都市京セラ美術館に在籍)
「西田画廊」が開廊したのは1982年1月24日、開廊記念展は「堀内正和・磯崎新展」でした。
1982年1月24日
西田画廊開廊記念「堀内正和・磯崎新展」オープニング
挨拶する堀内正和先生、その右が西田考作さん、綿貫不二夫
コレクターとしては超一級の眼を持っていました。
小川信治、森村泰昌、小野隆生らの才能を真っ先に見出し、買っていたのが西田さんでした。
ブログにも寄稿していただいています。
「殿敷侃さんのこと」
謹んでご冥福をお祈りいたします。
西田さんは優れた作家の美点を見出し、やっかいな関係も黙って支え続けたギャラリストでした。そのひとりアメリカ人芸術家ジェイムズ・リー・バイヤーズ(James Lee Byars, 1932-1997)は晩年を奈良で過ごしました。のちほど西田さんとジェイムズ・リー・バイヤーズ のやっかいな奈良の日々について坂上しのぶさんにご寄稿いただく予定です。
関西の現代美術史に忘れがたい光芒を放ち去っていった西田画廊の旧蔵作品展を開催できないかと考えています。
●西田画廊開廊記念展に出品された磯崎新先生の銅版画をご紹介します。
磯崎先生は「つくばセンタービル」には格別の愛着があり、竣工と同時に私たちの希望に応えて版画を制作してくれました。
最初に版画にしたのは銅版画です(版元は現代版画センター)。

磯崎新 Arata ISOZAKI
“TSUKUBA A”
1983年
銅版・エッチング(刷り:山村兄弟版画工房)
イメージサイズ:10.0×16.9cm
Ed.200
サインあり
*現代版画センター・エディション
購入ご希望の方はメール(info@tokinowasuremono.com)か、お電話(03-6902-9530)でお申込みください。
◆「生誕120年 難波田龍起展」
会期:2025年9月3日(水)~9月20日(土)11:00-19:00 ※日・月・祝日休廊
出品作品リストはこちらをご覧ください。◆
ギャラリートーク:9月13日(土)16時~17時半
難波田武男さん(龍起三男)×福士理さん(東京オペラシティ アートギャラリー シニア・キュレーター)
※満席となりました。
今回の生誕120年記念展では、ご遺族のご協力を得て、油彩、水彩、版画を17点出品いたします。
現在、東京オペラシティ アートギャラリーで難波田龍起先生の大規模な回顧展が開催されています(10/2まで)。合わせてご覧いただければ幸いです。
●ときの忘れものの建築空間(阿部勤 設計)についてはWEBマガジン<コラージ2017年12月号18~24頁>に特集されています。
〒113-0021 東京都文京区本駒込5丁目4の1 LAS CASAS ときの忘れもの
TEL: 03-6902-9530、FAX: 03-6902-9531
E-mail:info@tokinowasuremono.com
営業時間=火曜~土曜の平日11時~19時。日・月・祝日は休廊。
JR及び南北線の駒込駅南口から約8分です。







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