
最近、美術ジャーナリズムが不振と思ったら、若いパワーを感じさせるフリーペーパーが出現し気を吐いています。
<プラネタリーな実践誌>と銘打った[artictoc]は近畿大学国際人文科学研究所が発行、同大学四谷アート・ステュディウムの岡崎乾二郎の責任編集で第1号が出たばかり。登場するのは郡司ペギオ幸夫、岡崎乾二郎、高橋悠治、そしてトリシャ・ブラウン。
ときの忘れものでのトリシャ・ブラウン展の折のインタビューが掲載され、スタッフ尾立も原稿執筆しています(!)。
<有益な情報の条件は二つある。ひとつは正確さ。思考と判断の礎となりうる信頼に足る知識。しかし情報として、それだけでは充分でない。
情報が情報たりうるのは、それが発信されるタイミングの的確さ、チャンスを逃さないことによる。
知識は無時間的な整合性(構造)をもつ(べきだ)が、情報はそのスタティックな構造に時間をもちこみ、出来事として、それを生かす。時間に形式を与え、運動を生み出す。
われわれが必要としているのは、こんな術(art)たりうる情報である。>(同誌より)


さて対するは、早稲田大学建築学科の学生さん3人が発行する自主制作・自主流通フリーペーパー「都市生活」。
<「現代」において、セキュリティの問題はありとあらゆるものの間に内在する。身近な生活を多面的に検討し、それらの問題を解き明かす。>(同誌より)
現在4号が出たばかり。建築評論の植田実さんの特集です。
両誌とも、ときの忘れものに置いてあります。
ぜひお読みください。
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