“ときの忘れもの”今週のオークション 2007.06.01---------------------
<<ギャラリーときの忘れものだより>>
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「第18回瑛九展」もいよいよ明日までです。初期フォトデッサンの秀作をこれだけまとめてご覧になれるチャンスはそうありません。どうぞこの機会をお見逃しなく。
去る26日に開催されましたギャラリー・トークでは、東京国立近代美術館の大谷省吾さんに瑛九の初期のフォトデッサンについて、当時の日本におけるシュール・レアリスムに対する認識などにも言及しながら、三つの観点から実例を挙げつつ論じていただきました。この内容は、秋に刊行予定の『版画掌誌第6号』に掲載されることになっています。また、参加者として瑛九の名作「田園」をお持ちのKさんがお見えになっていたので、瑛九から直接作品を購入したときのお話など、貴重な体験談を伺うことができ、内容の濃いギャラリー・トークとなりました。
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<<今週の話題~会田誠と山口晃>>
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上野の森美術館の「アートで候。会田誠・山口晃展」を見てきました。この二人は今のように有名になる前から好きな作家でしたので、この展覧会を楽しみにしていました。少し期待過剰だったかと思う反面、新しい発見などあり、それなりに楽しめました。 とにかく二人とも絵を描くテクニックはかなり高く、文句の付けようがありま
せん。しかし、彼らの作品が魅力的なのは、その視点のユニークなことです。会田誠のアイロニカルな作品などには思わず笑ってしまいますが、美しく精緻で、素晴らしいとしか言いようのない作品もあり、その幅の広さに感嘆させられます。
一方、山口晃の作品のあの細かさと諧謔的ユーモアは、やはり比類のないもので、会田とはまた違ったすごさがあります。2階の「山愚痴屋澱エンナーレ」での作品には、こんな作品も作るのかという意外性もあって面白く見せていただきました。
それにしても両者の作品の所蔵者の多くに「高橋コレクション」というクレジットがあり、個人コレクターの力も大きなものになってきたことを感じさせます。また、アートファンド所蔵の作品もあり、こちらは時代を感じさせられました。
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<<今週のオークションから>>
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「今週のセール」には、富士山の写真の第一人者であった岡田紅陽撮影のものを含む絵葉書セット、棟方志功に師事した金守世士夫の木版作品、京都を拠点に活動している大熊峻の水彩作品を出品中です!
◎sale古い絵葉書・岡田紅陽など[富士山の風景]バラ10枚
◎sale幽玄の世界 金守世士夫 木版「湖山<鳥>」シート
◎sale 大熊峻 水彩画「グラナダの小道」色紙
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◆ペシャワール会支援チャリティー・オークション!
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ときの忘れものでは、2006年1月よりペシャワール会支援のためのチャリティー・オークション出品を行っております。今年
も引き続き行いますので、趣旨をご理解いただき、コレクションをしつつ、支援活動ができるというチャリティー・オークシ
ョンにご協力くださいますようお願い申し上げます。
ぺシャワール会は、1983年9月、中村哲医師のパキスタン北西辺境州ならびにアフガニスタンでの医療活動を支援する目的で結成されました。2000年夏からは戦乱についで今世紀最悪の干ばつに見舞われたアフガニスタンの村々で約1,000カ所以上の水源(井戸、カレーズ)確保作業を継続しています。その活動の支援として、2006年1月から毎週、コレクション作
品を継続してヤフーオークションに提供します。落札者の方には、落札金額の全額を「ぺシャワール会」の郵便振替口座に振り込んでいただきます。目標は、1,000万円です!どうぞご協力よろしくお願いいたします。
★先週ご協力いただいた金額 6,000円
★目標まであと 9,7840,630円 ご協力よろしくお願いいたします!
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