ジョック・スタージス展DM
ジョック・スタージス Jock STURGES
「Megan-Tara et Pieter; Montalivet, France, 2006」
 2006 Epson Digital Pigment Print
 47.5x36.5cm
 Ed.25 signed

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先週3日から開催しているジョック・スタージス展はおかげさまでたいへん好評です。
まだ実質2日間の開催ですが、ときの忘れものとしては異例のお客様の多さで、ファンの皆さんが待っていたのだなあと実感しています。
展示したのは20数点ですが、その他にも多数の新作がありますので、ご覧になりたい方はスタッフにお声をかけてください。

◆ジョック・スタージス写真展
会期=2007年8月3日[金]―8月18日[土] 12:00―19:00 *日曜・月曜・祝日は休廊
1991年に発表された写真集『The Last Day of Summer』などで世界的に知られる写真家ですが、20年以上ナチュリストの家族を撮り続けており、その作品は彼らとの絶対的な信頼関係の上に成り立っています。そのような親密な間柄となった被写体の人たちが「私とともに同じ部屋にいるように感じさせます」とカラー作品の魅力について語っています。
 今回の個展では、ゆっくりと流れる時間のなかで自然とともに暮らす家族のポートレートをカラー・プリントを中心に新作60点でご紹介します(会場の都合で展示するのは20点です)。

ジョック・スタージスは大型ビューカメラによる美しいモノクローム・プリントで高い評価を得ていますが、近年はカラー作品も多く発表しています。
 カラー写真は、20年前から撮り続けていましたが、ラボに依頼したプリントに満足できず、発表した作品はわずかでした。しかし、現在では、8×10インチのコダック・マスター・ヴューカメラで撮影したフジカラー・ポジフィルムを、自身のスタジオでスキャナーを通してディジタルに変換し、耐光性のある顔料インクのインクジェット・プリンターを使用してプリントしています。自分のイメージどおりに色調をコントロールでき、また銀塩プリントとは異なる鮮やかな発色を得られるようになったため、多くのカラー作品を発表するようになりました。作家自身「私がかつて見たプリントの中で最も美しいカラープリントです」と述べているように、1m以上の大きなサイズに引き伸ばしても、なめらかな色調、シャープな細部で、粒子が見えるようなこともありません。
 今回は2004~2006年に制作された上述のカラー・プリント44点の他に、モノクローム・プリント(ゼラチン・シルバー・プリント)10数点もご紹介します。
 ぜひ実物をご覧になり、美しく詩情豊かな写真を堪能して下さい。

●ジョック・スタージスからのメッセージ
 私のカラー・プリント作品が日本で初めて展示されることになり、たいへん嬉しく思っています。この10数年の間、私は高円寺のイル・テンポにおいて、毎年すばらしい個展を開くことができました。これらの個展は幸いにも好評であり、日本にかなりの数の熱烈で誠実な私の作品のコレクターがいることを知りました。残念なことにイル・テンポは閉廊となってしまい、この3年間私の作品を日本の皆さんにお届けすることができませんでした。今回のときの忘れものの新作展は、ここ数年の空白を補ってくれるでしょう。

●ジョック・スタージス(Jock STURGES)
 1947年ニューヨーク生まれ。マールボロ大学およびサンフランシスコ・アート・インスティテュートで写真を専攻。北カリフォルニアやフランスのビーチでヌーディストの家族のポートレートをその美しい自然の中で撮り続けている。8×10の大型カメラで撮影されたモノクロームおよびカラーのプリントは、少女の清冽な美しさ、家族の愛情、自然の詩情を湛えた作品として高い評価を得ている。

パブリック・コレクション:メトロポリタン美術館、ニューヨーク近代美術館、グッゲンハイム美術館、パリ国立図書館、フランクフルト現代美術館ほか。

作品集:『The Last Day of Summer』Aperture(1991)、『あの夏の最後の日』JICC出版局(1992)、『満ち足りた午後』学習研究社、『Radiant Identities』Aperture(1994)、『New Work,1996-2000』Scalo(2000)、『Notes』Aperture、『Twenty-Five Years』Paul Cava Gallery(2004)