世間さまでは三連休の方も多かった様子ですが、わが社は倉庫の引越しで明け暮れました。
9月の初旬にいきなり大家さんから立ち退きを迫られ、大慌てで新しい倉庫を探し、大量の荷物の整理と梱包作業が蜿蜒と続きました。
「不要なものは捨てる」との社長命令にもかかわらず、生まれつきの「捨てられない病」が神経をいたぶり、悩ましい三ヶ月でした。
2tトラックで延べ十数回往復し、それでも残った百箱の書籍。
心を鬼にして処分することにしたのですが、どたんばでまたも心が揺れました。
いったんガムテープで閉じたダンボール箱のふたを開け、見出すときりがないんですよね。
あれも残したい、これも大事だ。処分するはずだった本の中に、たまたまユトリロのリトグラフ入りの限定本が混じっていたりして、心は乱れに乱れます。
特に恩師K先生旧蔵の洋書類は処分するにはしのびず(貴重な文献は大方、先年のセールで大学図書館や美術館に入ったのですが、もともとが膨大な数だったもので今でも相当量が残っています)、社長たちの冷たい視線をはねかえし、新しい倉庫へ運び込みました。
結局、数十箱の書籍を神田の古書店へ。
他方そんな中でも、新たな入荷もあり、以前より格段に狭くなった倉庫は作品と資料であふれるばかり・・・
(実は、今月はじめに二人のコレクターのご遺族から作品類をお預かりしました。)

とにもかくにも引越しは完了いたしました。
明日からは滞っていた仕事を再開し、心を入れ替え、在庫一掃に努力する決意であります。
お客様には一層のご愛顧をお願いする次第です。