赤瀬川原平
「ねじ式」
1969年 シルクスクリーン
51.7x75.5cm
Ed.100 signd
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◆オタカラ発掘、珍しい1960年代の版画の紹介です。
1960年代の前衛美術を代表する「ハイレッドセンター」(ハイ=高松次郎、レッド=赤瀬川原平、センター=中西夏之)を同時代的に覚えている世代はもうとうに還暦を超えている。
私が美術界に入った1974年には、まだその余燼がくすぶっていて、60年代に制作された版画が山のようにここかしこに積まれていた。前衛美術を買うことによって支えるコレクター群はまだ存在していなかったんでしょうね。
高松次郎の「影」や、「この七つの文字」などは某骨董店の倉庫に行けば、数千円でいくらでもわけてもらえた。
この「ねじ式」も別の某氏からわけていただいた作品である。つまり、当時は全く売れなかった。そのまま某所に眠っていたので状態は完璧、昨日刷ったかのようです。
その後の赤瀬川さんの八面六臂の活躍はご存知の通り。芥川賞をとる、本(老人力)はベストセラーになる、藤森照信さんや南伸坊さんたちと遊んだ「路上観察学」では遂にヴェネチアビエンナーレにまで行ってしまう。
その赤瀬川さんの32歳のときの希少な作品です。
◆赤瀬川原平(あかせがわ げんぺい、1937年~ )は、日本の前衛美術家・作家。本名、赤瀬川克彦。神奈川県横浜市出身。武蔵野美術学校(現武蔵野美術大学)油絵学科中退。純文学作家としては「尾辻克彦」と名乗る。直木賞作家の赤瀬川隼は実兄。
2006年4月より、武蔵野美術大学日本画学科の客員教授を務めている。
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