アンドレ・ケルテス展が始まり、お客様がぼちぼち来られる。
盛岡から戸村茂樹先生と奥様が来廊される。ちょうど銀座のギャラリーせいほうで個展を開催されており、久しぶりの上京だ。来年に計画している「ルリュール~詩人たちへのオマージュ展(仮題)」への出品をお願いして快諾していただいた。
夕方、福井県勝山からアートフル勝山の会の荒井さんが上京される。もう30数年来のお客さまだが最近は上京されても仕事がらみなのでゆっくり酒を飲むこともできなかった。今回はのんびり時間をとれるということで、近くの和食屋さんで会食。ゲストにウエブマガジン「コラージ」発行人の塩野さんご夫妻を、先日スペインで活躍する根岸文子さんを特集してくださったお礼もかねてお招きした。
実は、塩野さんたちは取材で弘前に行ってきたばかりで、私たちが贔屓にしている石場旅館の近況なども聞きたかったわけだ。どうやら元気にしているらしいが、石場旅館に附属してできた会員制バーがどうも凄いらしい。会員制といったって銀座を思い浮かべちゃだめですよ。石場君を応援している地元の実業家Sさんが自分が遊びたいものだから勝手につくっちゃって「会員制」を口実に(つまり嫌な客はオフリミット)、ホックニーやウォーホルなどのコレクションを飾って楽しんでいるらしい。もちろん宿泊客は自動的に会員になれる。Sさんはときの忘れものからもアレン・ジョーンズやら菅井汲などをお買い上げいただいており、第一級のコレクターです。
私は版画の行商時代は日本全国を歩いており、行っていない県はない。一度しか訪れたことしかない町もあれば、盛岡のように数十回も通った町もある。当然そこには私たちを迎えてくれる画廊やお客さまがいたわけだが、福井県勝山は盛岡に次いで私たちが足しげく通った町である。
弘前にも開雅堂さんという画廊さんがあり何度か行ったのだが、建築都市としての魅力に気づいたのはつい最近で、学生時代に遊びに来ていた青年が家業の旅館(石場旅館)を継ぐことになり、せめて応援をと、会う人ごとに弘前と石場旅館を宣伝している。
そんなわけで、昨夜は福井の山奥の小さな町の素晴らしい文化の担い手である荒井さんと、弘前応援団になった塩野さんを紹介し合う楽しい宴会になった。
さて、その弘前からのニュース。
『建築家・前川國男生誕100年祭<弘前で出会う前川國男><前川國男の建物in弘前>』
2008年 A4版 67ページ
付録DVD『弘前で出会う前川國男』(22分)
価格:1,200円(税込)
2005年~2006年にかけて東京はじめ各地で開催された「生誕100年 前川國男建築展」は、図面や写真ばかりではなく、各大学や高専の学生さんたちが参加してつくった模型が注目を集め、好評でした。
母方の故郷である弘前の市立博物館でも巡回開催されましたが、このたびその記録と弘前にある前川建築のガイドブックをかねた小冊子が、「前川國男の建物を大切にする会」から刊行されました。ときの忘れものにもおいてありますが、ご希望の方は「前川國男の建物を大切にする会」(FAX:0172-33-3260)にお申し込みください。
弘前には、前川の処女作である木村産業研究所(1932年)からはじまり、弘前中央高校講堂(1954年)、弘前市庁舎(1958年)、弘前市立病院(1971年)、弘前市立博物館(1976年)、弘前市緑の相談所(1980年)、弘前市斎場(1983年)と八つの建築があり、それらすべてが現役で使われているのは感動もんです。弘前の人々が前川國男を誇りに思い、大切に使っているからに違いありません。
私たちも2005年10月に植田実さんをナビゲーターに「建築都市・弘前を訪ねる」ツアーを開催し、上記の前川建築を見てまわりました。
弘前はお城の桜と夏のねぷただけだと思っている方も多いと思いますが、戦災にもバブルにも遭遇しなかった弘前は前川建築はもとより、江戸、明治、大正、昭和、平成の各時代の名建築が残る素晴らしい建築都市です。上記のガイドブックを見ながら季節はずれの弘前の旅をお勧めします。お泊りはときの忘れものご用達で、明治12年建築の石場旅館にどうぞ。
◆ときの忘れものでは5月2日まで「アンドレ・ケルテス写真展」を開催しています。どうぞお出かけください。
盛岡から戸村茂樹先生と奥様が来廊される。ちょうど銀座のギャラリーせいほうで個展を開催されており、久しぶりの上京だ。来年に計画している「ルリュール~詩人たちへのオマージュ展(仮題)」への出品をお願いして快諾していただいた。
夕方、福井県勝山からアートフル勝山の会の荒井さんが上京される。もう30数年来のお客さまだが最近は上京されても仕事がらみなのでゆっくり酒を飲むこともできなかった。今回はのんびり時間をとれるということで、近くの和食屋さんで会食。ゲストにウエブマガジン「コラージ」発行人の塩野さんご夫妻を、先日スペインで活躍する根岸文子さんを特集してくださったお礼もかねてお招きした。
実は、塩野さんたちは取材で弘前に行ってきたばかりで、私たちが贔屓にしている石場旅館の近況なども聞きたかったわけだ。どうやら元気にしているらしいが、石場旅館に附属してできた会員制バーがどうも凄いらしい。会員制といったって銀座を思い浮かべちゃだめですよ。石場君を応援している地元の実業家Sさんが自分が遊びたいものだから勝手につくっちゃって「会員制」を口実に(つまり嫌な客はオフリミット)、ホックニーやウォーホルなどのコレクションを飾って楽しんでいるらしい。もちろん宿泊客は自動的に会員になれる。Sさんはときの忘れものからもアレン・ジョーンズやら菅井汲などをお買い上げいただいており、第一級のコレクターです。
私は版画の行商時代は日本全国を歩いており、行っていない県はない。一度しか訪れたことしかない町もあれば、盛岡のように数十回も通った町もある。当然そこには私たちを迎えてくれる画廊やお客さまがいたわけだが、福井県勝山は盛岡に次いで私たちが足しげく通った町である。
弘前にも開雅堂さんという画廊さんがあり何度か行ったのだが、建築都市としての魅力に気づいたのはつい最近で、学生時代に遊びに来ていた青年が家業の旅館(石場旅館)を継ぐことになり、せめて応援をと、会う人ごとに弘前と石場旅館を宣伝している。
そんなわけで、昨夜は福井の山奥の小さな町の素晴らしい文化の担い手である荒井さんと、弘前応援団になった塩野さんを紹介し合う楽しい宴会になった。
さて、その弘前からのニュース。
『建築家・前川國男生誕100年祭<弘前で出会う前川國男><前川國男の建物in弘前>』2008年 A4版 67ページ
付録DVD『弘前で出会う前川國男』(22分)
価格:1,200円(税込)
2005年~2006年にかけて東京はじめ各地で開催された「生誕100年 前川國男建築展」は、図面や写真ばかりではなく、各大学や高専の学生さんたちが参加してつくった模型が注目を集め、好評でした。
母方の故郷である弘前の市立博物館でも巡回開催されましたが、このたびその記録と弘前にある前川建築のガイドブックをかねた小冊子が、「前川國男の建物を大切にする会」から刊行されました。ときの忘れものにもおいてありますが、ご希望の方は「前川國男の建物を大切にする会」(FAX:0172-33-3260)にお申し込みください。
弘前には、前川の処女作である木村産業研究所(1932年)からはじまり、弘前中央高校講堂(1954年)、弘前市庁舎(1958年)、弘前市立病院(1971年)、弘前市立博物館(1976年)、弘前市緑の相談所(1980年)、弘前市斎場(1983年)と八つの建築があり、それらすべてが現役で使われているのは感動もんです。弘前の人々が前川國男を誇りに思い、大切に使っているからに違いありません。
私たちも2005年10月に植田実さんをナビゲーターに「建築都市・弘前を訪ねる」ツアーを開催し、上記の前川建築を見てまわりました。
弘前はお城の桜と夏のねぷただけだと思っている方も多いと思いますが、戦災にもバブルにも遭遇しなかった弘前は前川建築はもとより、江戸、明治、大正、昭和、平成の各時代の名建築が残る素晴らしい建築都市です。上記のガイドブックを見ながら季節はずれの弘前の旅をお勧めします。お泊りはときの忘れものご用達で、明治12年建築の石場旅館にどうぞ。
◆ときの忘れものでは5月2日まで「アンドレ・ケルテス写真展」を開催しています。どうぞお出かけください。
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