展覧会と展覧会の間、今回は一週間ですが、前回の「4 Winds 2008 永井桃子・根岸文子・秋葉シスイ・三須研一」展の撤収と、次回「北郷悟展ー空からー」の作品搬入と展示作業にてんやわんやです。ただでさえ倉庫みたいなギャラリーが本物の倉庫(又は作業場)と化し、お客様がきたら扉を開けた途端に回れ右するような有様ですが、画廊の亭主としては密かな愉しみもあります。短い期間ですが、亭主勅撰常設展示です。
ときの忘れものには壁が4つありますが、そこに各1点づつお気に入りの作品を奥から引っ張り出して飾る。先ずは磯崎新の水彩と現在開催中の群馬県立近代美術館での磯崎新展にも展示されている版画「MoCA #1」、一番大きな壁には安藤忠雄の版画「大山崎山荘Ⅰ」、そしてマイケル・グレイブスの銅版画、以上4点。それを眺めながらひとり悦に入っている亭主です。
さて、来週月曜日から始まる北郷悟先生の個展では、専門であるテラコッタ作品の他に、この展覧会のために制作された銅版画12点も展示します。
版画家ではない作家が版画をつくる場合には、私たちのような版元に請われて制作する場合が多いのですが、ただ依頼しただけでは作品は生れません。今回の北郷先生も随分以前から工房を予約し準備していたのですが、多忙な毎日、なかなか時間を確保できず結局ぎりぎりになって集中して工房に通い完成されました。
小説家が雑誌の締め切りに追われて四苦八苦しながら書くのと似ていますね。私どもはさしずめ鬼編集者といったところでしょうか。締め切りというゴールがないと、エンジンがかからないのでしょう。それでもさすがプロ、出来上がった作品はどれも素晴らしい出来栄えです。
私たちが版画の版元としてエディションを開始したのは1974年からで、既に手がけたエディションは1000点を超えます。しかし1000の版画には1000通りの制作過程があり、そのたびに優れた創作者の手の技の不思議さに感動を覚えます。今回の北郷悟先生の版画エディションでもどうしてこういうイメージが沸いてくるのか、じっくり作家に聞いてみたいですね。
北郷悟 Satoru KITAGO
「空からーrain」2008年、
リフトグランドエッチング、コラグラフ雁皮刷り
20.5×15.0cm Ed.15 Signed

「くり返される呼吸」
エッチング雁皮刷り
7.6×6.0cm Ed.15 Signed

「空からー山」2008年
リフトグランドエッチング雁皮刷り
19.9×15.0cm Ed.15 Signed

「keyhole」2008年
リフトグランドエッチング雁皮刷り
19.9×15.0cm Ed.15 Signed
ときの忘れものでは、6月23日[月]―7月5日[土]まで「北郷悟展ー空からー」を開催します。本展のみは月曜も開廊しています。ぜひお出かけください。
こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
ときの忘れものには壁が4つありますが、そこに各1点づつお気に入りの作品を奥から引っ張り出して飾る。先ずは磯崎新の水彩と現在開催中の群馬県立近代美術館での磯崎新展にも展示されている版画「MoCA #1」、一番大きな壁には安藤忠雄の版画「大山崎山荘Ⅰ」、そしてマイケル・グレイブスの銅版画、以上4点。それを眺めながらひとり悦に入っている亭主です。さて、来週月曜日から始まる北郷悟先生の個展では、専門であるテラコッタ作品の他に、この展覧会のために制作された銅版画12点も展示します。
版画家ではない作家が版画をつくる場合には、私たちのような版元に請われて制作する場合が多いのですが、ただ依頼しただけでは作品は生れません。今回の北郷先生も随分以前から工房を予約し準備していたのですが、多忙な毎日、なかなか時間を確保できず結局ぎりぎりになって集中して工房に通い完成されました。
小説家が雑誌の締め切りに追われて四苦八苦しながら書くのと似ていますね。私どもはさしずめ鬼編集者といったところでしょうか。締め切りというゴールがないと、エンジンがかからないのでしょう。それでもさすがプロ、出来上がった作品はどれも素晴らしい出来栄えです。
私たちが版画の版元としてエディションを開始したのは1974年からで、既に手がけたエディションは1000点を超えます。しかし1000の版画には1000通りの制作過程があり、そのたびに優れた創作者の手の技の不思議さに感動を覚えます。今回の北郷悟先生の版画エディションでもどうしてこういうイメージが沸いてくるのか、じっくり作家に聞いてみたいですね。
北郷悟 Satoru KITAGO「空からーrain」2008年、
リフトグランドエッチング、コラグラフ雁皮刷り
20.5×15.0cm Ed.15 Signed

「くり返される呼吸」
エッチング雁皮刷り
7.6×6.0cm Ed.15 Signed

「空からー山」2008年
リフトグランドエッチング雁皮刷り
19.9×15.0cm Ed.15 Signed

「keyhole」2008年
リフトグランドエッチング雁皮刷り
19.9×15.0cm Ed.15 Signed
ときの忘れものでは、6月23日[月]―7月5日[土]まで「北郷悟展ー空からー」を開催します。本展のみは月曜も開廊しています。ぜひお出かけください。こちらの作品の見積り請求、在庫確認はこちらから
コメント