昨夕、締め切った入札によるオークションには大勢の皆さんに参加していただき、ありがとうございました。
結果については、別表の通りですが、イケムラレイコなど一部の作品に入札が集中した一方、全体に落札された作品は27点にとどまりました。
版画中心のラインナップの限界でしょうか。
そもそもは、大量に引き受けた故K氏所蔵作品の換価を目的に始めた入札会でしたが(今回も北川民次や竹田鎮三郎、磯辺行久などはK氏旧蔵作品)、そろそろ見直す時期に来ているかも知れません。ともあれ、ご入札いただいた皆さんには厚く御礼を申し上げます。
それぞれ新しい持ち主の家に嫁入りし、素晴らしいコレクションになることを信じて疑いません。
TMO41回定期演奏会
 先月からイベント続きで息切れ状態ですが、加えて夏に弱い私がまたまた風邪をこじらせてしまい、このところ仕事もろくにしておりません。
 仕事はスタッフにまかせるとして、この季節になると私個人の年に一度の大イベント、毎度お騒がせで恐縮ですが演奏会のご案内です。
 私がマンドリン音楽に魅せられたのは高校時代からですが、そのきっかけは群馬県の山奥(標高815m)、嬬恋村立東中学校時代に恩師の小川恭一先生からギターを習ったことでした。おかげで高崎高校に入り、マンドリンに触れ、たくさんの友人とともに井上房一郎さんという大恩人にもめぐり合うことができました。美術の道を選んだのも井上さんの導きでした
 マンドリンというと、直ぐに古賀メロディーを想起する人が多いのですが、これが困る。どう困るか書き出すときりがないので、あの斎藤秀雄の指揮者としての出発点がマンドリン・オーケストラであったということだけを指摘しておきます。これについては、中丸美繪著『嬉遊曲、鳴りやまずー斎藤秀雄の生涯』(新潮文庫)に詳しいのでお暇な人はぜひご一読ください。名著です。
 ともあれ少年時代に手で覚えたことは歳をとっても忘れない、還暦をとうに過ぎた私が毎年後輩たちとマンドリン・オーケストラの演奏を楽しめるのはありがたいことです。

7月20日(日曜)・TMO第41回定期演奏会のご案内
 高崎高校マンドリン・オーケストラ(TMO)は創立48年を迎えます。半世紀近く現役の高校生と卒業生とが合同演奏を継続してきたことは全国でもおそらく例がなく、今年も15歳から最年長の私まで69名が舞台に上がります。
 昨年は第40回記念ということで、定員1960名という広大な群馬音楽センター(レーモンド設計)が会場でしたが、今年は一昨年と同じ、定員700名の高崎市文化会館ですので、お間違いなさいませんように。
 一時は部員激減で廃部寸前だったのですが、おかげさまで近年は部員が激増し、1~3年生まで30名を超え、立派に現役だけでオーケストラを編成できるまでになりました。
 因に、私たちのマンドリン・オーケストラは、第1マンドリン、第2マンドリン、マンドラ(私はこの楽器です)、マンドロン・チェロ、ギター、コントラバス等の弦楽器で編成され、それにフルートや打楽器などが加わります。
 私が長い眠りから覚めてマンドリン少年に復帰したのは40周年だった2000年の第33回定期演奏会からですが、以後昨年までは第1部と第3部がOBと現役の合同演奏(現役が少なかったのでOBが主体)、第2部が現役ステージという構成でした。現役高校生が数人という時期にはそういう構成にしなければそもそも二時間の演奏会が成り立ちませんでした。
 しかし、今年はやっと本来の現役中心の態勢になり、第1部、2部とも現役ステージとなり、私たちOBは第3部のみの出演となります。その分、曲数が減って楽になるかと思っていたのですが、第3部の曲目も現役高校生が選曲した結果、これが血も涙もない老兵泣かせの難曲ばかり。マンドリンをやったことのある方ならおわかりになるでしょうが、久保田孝作曲『舞踊風組曲第2番』とか、ドボルザーク作曲(赤城淳編曲)『スラブ舞曲第1番』などとてもじゃあないが、この歳で初めて弾くわけですから指はもつれる、スピードにはついていけず四苦八苦、仕事そっちのけで毎朝1時間、練習に明け暮れております。 
 今年も群馬交響楽団の首席ヴァイオリン奏者・秋葉美果さんがゲスト出演し、ヴィエニアフスキ作曲『華麗なるポロネーズ ニ長調』などを私たちをバックに独奏されます。
 高崎市文化会館は、高崎駅西口からタクシーをご利用ください。また駅から数分のところに、レーモンドの自邸の写しである高崎哲学堂(旧井上房一郎邸)があり、この時期には「高崎市美術館彫刻展」を開催中です。お時間があればお寄りになってください(電話027-322-3874)。
 ぜひお近くの方がおりましたら、拙い演奏ではありますが、マンドリン・オーケストラの響きを楽しんでください。

下の写真は、約半世紀前の私が現役高校生だったころの写真です。
おわかりにならない? 指揮棒を振っているのが私であります。
TMO11962年11月2日高崎市民音楽祭(於・群馬音楽センター)

TMO21965年8月29日高崎高校音楽部合同定期演奏会(於・群馬音楽センター)

◆ときの忘れものでは、7月18日[金]―7月26日[土]まで「石山修武新作版画展」を開催します。また世田谷美術館で8月17日[日]まで「建築がみる夢 石山修武と12の物語」が開催されています。併せてご覧ください。

◆6月26日~9月30日までの三ヶ月間、伊豆の伊東にある池田20世紀美術館で「小野隆生展 描かれた影の記憶 イタリアでの活動30年」が開催されています。展示の様子はスライドショーでご覧になれます(コチラをクリックしてください)。