東京都写真美術館でいま「プレスカメラマンストーリー」展が開催されています。
会期:2009年5月16日(土)~7月5日(日)
会場:東京都写真美術館2階展示室
開館時間:10:00~18:00(木・金は、20:00まで)
休館日:毎週月曜日
プレスカメラマンストーリー表プレスカメラマンストーリー裏

1930年から、1970年代前半に、朝日新聞社に在籍したスタッフ・カメラマンたちのなかから際立った活躍をしていた、影山光洋・大束元・吉岡専造・船山克・秋元啓一らの仕事を中心に展示いたします。(展覧会案内文より)
影山光洋の「芋っ子ヨッチャンの一生」というシリーズは、自身の子供賀彦(よしひこ)の誕生から5歳で亡くなるまでを記録したものですが、笑顔で遊んでいたヨッチャンが病気になり、亡くなって、棺に入っているところ、そして、遺影を抱いて家族全員が並んだ写真と続きます。やはり、そういうところまで撮ってしまうんだなと思わずにはいられません。
秋元啓一の「銃殺-ある高校生の死」は、ベトナム戦争当時、ベトコンの疑いで捕まった高校生が公開で銃殺刑に処せられる様子を撮ったものです。ショッキングな写真ですが、写真でなければ伝えることの出来ないもののひとつが戦争の悲惨さだと思います。
船山克の「東京」というシリーズは、独特な切り口で東京を捉えています。その中でブラッサイに触発されたという石畳の写真は、東京とは思えない雰囲気を持っていて秀逸です。
大束元の撮ったマーサ・グラハム舞踏団の練習風景、全員がジャンプして宙に浮いている写真にはゾクッとする迫力があります。また、吉岡専造の撮った吉田茂の写真は、執務机の向こうに座って窓からの光に照らされた姿が非常に静謐な美しい写真になっていました。
「プレスカメラマン」といっても、展示されているのは必ずしも報道写真に限ったものではなく、グラフ雑誌に掲載するためのテーマ性のある作品もあり、良い展示でした。
最後に展示されている「富士倉庫資料」は、戦争の写真ばかりでちょっと残念でした。

フリーの報道カメラマンとして多くの記憶に残る写真を撮ったウィージーの作品をご紹介いたします。
Weegee「上流社会の人々」ウィージー「上流社会の人々
1943年撮影(Printed later)
ゼラチンシルバープリント
26.7×36.5cm
裏面にスタンプあり

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