香川県の中津万象園・丸亀美術館で開催中の「磯崎新版画展 宮脇愛子展」に出品されている磯崎新の『闇(なら100年会館)』シリーズ、『霧(秋吉台国際芸術村)』シリーズ、『影(ティーム・ディズニー・ビルディング)』シリーズをご紹介します。
 磯崎新の版画制作は1970年代から今日まで継続的になされていますが、そのモチーフは自らの建築作品にとった場合が少なくありません。ある時期から、コンペへの出品を版画技法(シルクスクリーン)で行なうようになったことが、一層版画制作に拍車をかけたといえるでしょう。その代表的なものが東京都庁舎のコンペ案(1986年、版画作品としては未発表)です。自らの建築作品をモチーフにした版画には、都庁コンペ案のようにUNBUILTのものと、実際に実現した建築と両方あるわけですが、「影」「闇」「霧」の三連作は、フロリダの陽光きらめく地にたつ「ティーム・ディズニー・ビルディング」、古都奈良の闇に異物のようにうずくまる「なら100年会館」、山間の霧に包まれてたつ「秋吉台国際芸術村」を、それぞれモチーフにしています。いずれも1990年代の磯崎建築を代表する作品です。

磯崎新『闇(なら100年会館)』闇
限定35部 1999年 
シルクスクリーン3点組
イメージ58.3×77.0cm(シート70.0×90.0cm)
サインあり ※単品の分売あり

磯崎新『霧(秋吉台国際芸術村)』霧
限定35部 1999年 
シルクスクリーン4点組
イメージ58.3×77.0cm(シート70.0×90.0cm)
サインあり ※単品の分売あり

磯崎新『影(ティーム・ディズニー・ビルディング)』影
限定35部 1999年 
シルクスクリーン4点組
イメージ58.3×77.0cm(シート70.0×90.0cm)
サインあり ※単品の分売あり

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中津万象園 全景◆香川県丸亀に300年の歴史を誇る大名庭園「中津万象園」があります。15,000坪の庭園と付設する丸亀美術館で「磯崎新版画展 宮脇愛子展」が4月25日~6月21日まで開催されています(会期中無休)。

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