来春、ときの忘れもので個展を予定している井桁裕子さんが、ある日、映画監督の坪川拓史さんを連れてやってきた。
海外の映画祭で受賞を重ねているらしいのだが、国内での上映機会が少ない(というかほとんど無いらしい)。どうも日本の映画の配給制度がネックとなっていて、お金を積まないと上映の機会すら持てないらしい。テレビの視聴率万能と同じで、これじゃあ映像文化は廃れる一方だ。
同情した私に坪川さんが「DVDなら直ぐお届けします」と言ってくださったのだが、生憎我が家はテレビもモニターもない。それに私たち夫婦は映画は真っ暗な映画館の大画面でこそ見るべしと固く信じている。あんな数十センチの画面で映画を楽しめるか、テレビの前で涙を流せるか! うちの社長は泣き上戸で、若い頃映画館でデイトして号泣され(幸福の黄色いハンカチと寅さんの二本建て)、私が何かしたんじゃないかと周りに疑われて困った。

小松政夫坪川拓史さんの近作『アリア』という作品は、2007年第2回フランス・KINOTAYO映画祭で“Grand Prix du Public”(最優秀観客賞)受賞、さらに同年の第4回ユーラシア国際映画祭では長編コンペティション部門で“中央アジア映画連盟選出最優秀作品” を受賞している。この映画には小松政夫さんが人形遣いに扮しているらしいのだが、その人形の作者が井桁裕子さんというわけだ。
その『アリア』がやっと横浜黄金町の映画館「ジャック&ベティ」で開催される第二回横浜黄金町映画祭で上映されることになった。

ときの忘れものもメカスさんの上映会やら何やらでばたばたしていて、すっかりこの映画の上映情報をお知らせするのが遅れてしまい、第一回はすでに9月19日(土)に終わってしまいました。すいません。
『アリア』の上映は、本日9月21日(月祝)は11:00から
明後日の9月23日(水祝)は15:00からです。
お近くの方も、遠くの方も、横浜へGO!
【交 通】・京浜急行線 黄金町駅下車 徒歩5分
     ・横浜市営地下鉄 阪東橋駅下車 徒歩7分
     ・JR線 関内駅下車 徒歩15分

ところで、アンディ・ウォーホルが映画作家でもあったなどというと「えっ、知らなかった」という人がいるかも知れません。論より証拠、ウォーホルがビデオカメラをまわしている姿を捉えたメカスさんの写真作品です。
ウォーホル
ジョナス・メカス「アンディとリー。この夏、アンディはビデオをたくさん撮った。ほとんどは家の窓越しに。モントーク、1972年8月  Andy and Lee. Andy videotaped a lot, that summer, mostly thru the window of his cottage. Montauk, August 1972
2000年 Type-Cプリント
30.0×20.0cm Ed.10
サインあり

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